夏が過ぎてゆく風景を どうやって書きとめておこうか

夏はそのうち
気づかぬように終わるだろう
それでいいのだ

命も
気づかぬように・・なのか


京都日記には書かなかったけど

高齢者住宅の玄関ロビーで
人を一時間ほど待つ
読書をしながら待った

僕の前には
九十歳くらいの爺さんが
ポツンと一人ソファーに座って
前を見て じっとしている

一時間
そのまま