年の瀬は寒き別邸於読書かな

愛宕山の上を吹く時雨雲は 容赦無く嵯峨と嵐山の間を吹き抜け 嵯峨野の家に吹き曝し 三条通りを通り越して洛南へと抜けてゆく

用を済ませて家を出たら 霙が混じっても不思議ではなかろうとも思える冷たい雨が風に吹かれて襲いかかってきた

傘を借りに家に戻って出直した

とんでもない日に来てしまったと悔やむわけにもいかない


❅ 年の瀬は寒き別邸於読書かな