奇跡の血量~SSインブリード考察

1年前に他所に書いた物を転記します。

奇跡の血量。。

新聞など競馬記事を読まなくなって久しいんですが、
競馬始めた頃ってもっと頻繁に見てたこのキーワード
「奇跡の血量とは、1頭のサラブレッドに流れる血量が18.75%」
具体的に言うと。。5代血統表を開いてみて、遡る3代目と4代
目に同じ名前があると(2系統のみ)この奇跡の血量と呼ばれ
る血の濃さになりますね。

あと、3系統、4系統でのってのも玉に散見しますが、
おおむね。。2系統のみが大きく喧伝されています。
過去の名馬では。。もちろん多数いますが。。
トウショウボーイ
ブエナビスタ
オルフェーヴル
が、競馬を知らない人でも名前をしってる?名馬ですね。

現役では。。
デアリングタクト
エフフォーリア
など

出てくるだろうなぁ。。と、思ってたサンデーサイレンスの3×4
昨年あたりから本格的に出てくるようになりました。
これはエピファネイアの成功やシンボリクリスエス×サンデー
牝馬3×4産駒の成功に起因してると思われますが。。

この奇跡の血量は「ドルメロの魔術師」フェデリコ・テシオの
理論を基にした中島BB理論で視覚的に解決できます。(*1
人間でも血が濃くなると天才か奇形が生まれると言われ続けてま
すがサラブレットでも同じで。。この奇跡の血量3×4はこの天才
を指す物と捉えて良いと思います。

そして散見していたサンデーサイレンスのインブリード馬。。
一昨年あたりから活躍馬が増えてきました。
デアリングタクトは、父エピファネイアの母父スペシャルウィ
ークが父サンデーの0遺伝馬なので父シンボリクリスエスの
父系のHail to Reasonも母系にあるサンデーサイレンスの血を
0化吸収する事で血が濃くなる弊害を回避する事が出来る産駒。
今年の皐月賞を快勝したエフフォーリアも父エピファネイアな
ので母父ハーツクライの父サンデーサイレンスを吸収するので
天才化しています。(*2(*3

ただ、生産界は既にサンデーサイレンスの血が溢れかえってる
事から種牡馬選手権のG1レースでどれだけ活性があるのか?
との思いで皐月賞は実績より低く評価してましたが、勝たれて
しまうと配合のクリアさは一目瞭然(弊害あるインブリード
無し)
その上歯替わり前の子供時期での競争ではその能力を全開で
発揮できるようです。(*4

しかし。。
サンデーサイレンスの血の活性は随分前に失ってるだろうに、
その身体能力の高さや社台グループへ極化によりまだまだ大丈
夫な様です。。古馬になると途端に怪しくはなってくるので
すが。
このあと数年は、このサンデー3×4がトレンド化しそうなので。
しっかり見極めたいと、思います。

また、エピファネイア、
この馬のトリックは母の血脈。。
母の父スペシャルウィークは父サンデーサイレンスからの遺伝
は0で、優先先祖にハンプトン系セントクレスピン
これは、サンデーサイレンスの父0遺伝、優先先祖ハンプトン
系モンパルナスを再現する物。
サンデーサイレンス自身は父0遺伝の馬で、牝系は主流血脈が
ほぼ無い中、ハンプトン系が優先先祖というThis is 日本競馬と
いう馬であり。。その血の弊害を子孫には伝えにくいという
優れた馬です。
他、サドラーズウェルズも0遺伝など、効率的に先祖の数を
減らす馬なので、日本の牝系にマッチした種牡馬。。
あとは牝系でノーザンダンサーを処理できればクリアな
馬が出来る確率が高い。。(*5

エフフォーリアは、血統は全く違いますがミホノブルボンを
イメージする競馬をする馬なのと、皐月賞圧勝する馬は何も
なければダービーは走ってくるので、人気でも圏内かな。。
と、今は思ってます。

サンデー×サンデーの個性、能力的な物を考えた場合。。
fabbバイアス的にはPS+ps的な馬が多くなるので。。
このタイプの馬は軽い先行持続力を持ち、ある程度の瞬発力
にも対応してきますが、極端な瞬発戦には苦戦傾向って所
でしょうか。。馬場P指数で言うと+30超える競馬では×
(ただし。。ラップバランス25-25-50的な競馬は除く。。)

(*1
天才を作る方法はフェデリコ・テシオ(その先人は?)
は解析、実践し、当時、決して最上級と言えない多数の繁殖
馬より一時代を築き、その影響は今も脈々と続いてます。
リボー、ネアルコと、その生産した馬を列挙すれば納得する
所でしょう。
特にネアルコは、ノーザンダンサーの、サンデーサイレンス
の直系先祖で、ナスルーラーも然りで今の日本競馬はネアル
コの血が入ってない馬を探す方が難しい状況

(*2
天才と奇形の見分け方は簡単な所では0遺伝で解決します。
もう一つはブルー0遺伝ですが。。これは条件があるので判断
は0遺伝より難しい物になりますが、ブルー0の場合はあらか
さまな個性気性難の産駒が圧倒に増えます。
ブエナビスタ、オルフェーヴルが先に挙げた馬では該当しま
すが。。共に、斜行やそれを素に降着を経験する馬でした。

(*3
新馬、未勝利戦の勝ち馬の血統をもう10数年見続けデータ
化していますが、ここ数年、中島理論が広がったのか。。
自然淘汰でそう
なったのかはわかりませんが、0遺伝の無いインブリード馬は
元々年間に100頭もいない位しか勝ち上がらない感じでしたが
(その100頭も明確な条件下での勝利が90%以上を占め)
ブルー0馬も10年前の感覚では1/3位に減ったように思います。

*4)
この記事には関係ない話題ですが。。無くなったメジロ牧場
の生産馬の多くは近い世代でのインブリードを極力しないと
いうもので強い健全な馬作りをしていましたが、時代を意識
し、遅れてプリンスリーギフトやノーザンダンサー系の種牡
馬を導入したのがメジロライアン、マックイーンの世代あた
りで、その後、メジロの繁殖牝馬が俗化された結果?
サンデーサイレンスを導入した頃には時すでに遅し感。と、
思ってました。
急激にスピード化した時代に取り残されたのもありましたが。。

しかし、その牝系はモーリスを始め、世代を越えて活躍して
いく事でしょう。

*5)
余談ながらスクリーンヒーローは、
父グラスワンダー(Helo)の0遺伝馬で優先先祖はサンデー
サイレンスと同じくなハンプトン系モンパルナス
産駒デビュー前に成功すると友人達に吹いてましたが、
モーリスやその他産駒で実現しました。


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