お世話になっております。若林です。

先日新人さんから相談を受けました。
「〇〇日に編集さんにネームを見せる約束をしていたけど、ネームができてない。」

あるある！！

僕も新人の頃、ネームができてなくて気まずくて、そのまま連絡も取らす疎遠になってしまったことあります。
でも編集さんからしたら、こういうことは山ほどあるので、あんまり気にしてなかったりするんですよ。
なのであまり気にせず、一言連絡を入れたほうがいいです。

そして、こういう時にちゃんとコミュニケーションを取れるかどうかが、プロとしてやってく上で大事なんです。
今回は、僕がそういう時どうしてるか、紹介します。

■正直に現状を伝える
お世話になっております。若林です。
すみません、お約束していたネームですが、実は悩んでしまって、○○日までに出せそうにありません。
大変申し訳ありませんが、△△日に〆切を変更させて下さい。よろしくお願いします。

とりあえず、正直に現状を伝えて謝りましょう。

この時、「時間があればできる」のか「時間があってもできない」のか、はっきりさせといたほうがいいです。
時間があってもできない場合、一人で無駄に悩むことになります。
「打ち合わせでは描けそうな気がしたけど、描こうとしたら描けない。」っていうことはよくあります。
そういう時は「もう一度打ち合わせさせて下さい」とか「ネタ出しからやらせて下さい」と相談しましょう。

■大事なのはコミュニケーション
もちろん約束を守れる方が偉いです。
でも新人のネームがいくら遅れたところで、別に誰にも迷惑はかからないんです。
（掲載の決定した原稿だったら大変ですけど）

ネームの内容も面白い方がいいです。
でも新人のネームが急に面白くならないことは編集さんもわかってます。
だから内容が微妙でも、約束通り出す方が偉いです。

ただ、約束や内容と同じくらい、普段のコミュニケーションも大事です。
約束に遅れそうなら黙ってないで連絡した方がいいです。
ネームが微妙だと思うなら、時間をもらうなり、相談するなりしたほうがいいです。

もしその編集さんと仕事をすることになったら、そういうコミュニケーションをずっとやることになるんですよ。
なので新人のうちから人間関係の構築をしましょう。

■コミュニケーションは仕事の基本
ネームが止まってしまったら、「どこで悩んでるのか」をちゃんと自分で整理して、編集さんに伝えましょう。
ただしそこで適格なアドバイスを期待してはいけません。
そんなアドバイスできる人、編集者にも、漫画家にも、滅多にいません。

大事なことは2つです。

まずは「自分の考えてることを整理して他人に伝えること」です。
新人は自分で思ってるほど、自分の考えてることを他人に伝えることができてません。
まず自分が何がわかってないかを自覚しましょう。
そしてそれを相手に伝えられるようになりましょう。

次に「相手の言ってることをちゃんと聞くこと」です。
新人は編集さんに言われたことを、意外とちゃんと聞けてないです。
聞きもらしてることもあれば、意図を理解してないこともあります。
本当はわかってないのに、わかってないことに気付いてなかったりもします。

特に「キャラが立ってない」と言われた時です。
「こう描けばキャラが立つだろう」と理解した上で、漫画を描いていますか？？
相手がどういう意味で「キャラが立つ」という言葉を使ってるか、理解してますか？？

プロになると、相手との意思疎通が仕事の基本になります。
お互い、一発で的確な意見を出せるわけではありません。
話し合いの中で自分の考えてること、相手の考えてることを明確にしていく作業が必要になります。
意思疎通の訓練だと思って、わからないことはちゃんと相談するようにしましょう。

……いかがでしたでしょうか。
編集さんへの連絡が遅れてる方、今すぐ連絡一本入れましょう！！