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張本勲は俺たちの中に生きているぞ!


ここ半年ほど、いろんな友達のポートレートを撮ってきた結果、だんだんと「あ、これは自分なりによく撮れてるな」と感じられる写真が多くなってきた。


以前は友達を撮影するにも1時間ほどかけて400枚近く撮ってしまうことが多かった。はじめの頃はとにかく枚数を稼いで後から良い写真を選別する方法が一番安心だと思っていたので、とにかく1つのカットを何枚も撮ることを心がけていたのだ。
よって当然ながら、撮影後の写真の選別はめちゃくちゃ大変だったし、何より自分の腕の未熟さは「シャッターチャンスを捉えられるかどうか」にあったのではなく、「シャッターチャンスを作れるかどうか」の部分にもあったため、満足できるカットも決して多くはなかった。400枚近く撮影して、実際に自分が満足できる品質の写真はたったの3枚しかないなんてこともザラにあった。

これは野球でいうところの打率に換算すると「0割0分0厘」という驚異的に数字になる。単純計算で100回打席に立って1本もヒットが打てないということだ、これには流石の張本勲も、喝よりも先に苦笑いがこぼれるだろう。


そんなことはさておき、ここ最近。ぼくの打率は少しずつだけど確実に上がってきていると感じる。もちろん、野球の話ではなく写真の話だ。

以前は1時間掛かっていたような撮影も、40分ほどで一区切りをつけられるようになったし、撮影後のメモリに400枚もの写真がどっさり入っているということもなくなった。今ではだいたい100枚くらいだ。しかもその100枚の中で、自分が満足できる品質の写真が10枚くらいは得られるようになった。

これを今一度野球選手の打率に換算すると「1割0分0厘」となる。
これは、数年前の千葉ロッテのチーム打率にほぼ匹敵する数値である。この数値が千葉ロッテにとって高いのか低いのかは脇に置いておくが、少なくとも半年前のぼくからしたら、大躍進だといって良いと思う。



もちろん、自分がなりたいと思っているレベルの写真にはまだまだ程遠いことは確かだし、自分にやれることや、やりたいことはまだ山のように残っているけれど、少なくとも今は半年前より自分が成長したことをちゃんと認めてあげたい。


それは写真に限った話ではなく、このnoteを毎日更新し始めた時もそう。
はじめの2週間ほどは1000字から1500字の文章を書くのに2時間〜3時間も掛かっていたけど、50日以上続けてきた今では1時間もかからずに書き上げられることが多くなった(昨日のnoteは書くのに2時間以上掛かったけど)。それは、決して自分が理想としていたような早さでの成長ではないけれど、自分が成長しているという事実には変わりがない。


頭の中で思い描いている理想のぼくは、もっと効率的にテキパキと物事を進められて、なろう小説の主人公みたいに煌びやかな才能を持っているのだけど、現実はそうじゃないから仕方がない。
ぼくは複数の仕事を一度に処理しようとするとすぐにケアレスミスするし、物事の習得が早い分サボるまでも早いので最終的には人よりモノになるのが遅い。現実のぼくはそんなものだ。

だからと言って、自分に幻滅して歩みを止めるほどナイーブな訳でもない。そんな惨めったらしい自分にはぼくの心の中の張本勲から「喝」をくれてやる。喝だ!喝、喝!


自分はいつも自分の思っているようなスピードでは成長できないけど、これから進む道の長さではなく、これまで進んできた道の長さを振り返ることで自分を鼓舞することは忘れてはいけないと思う。


そんな訳で、この半年間を通じてちゃんと成長している自分に「あっぱれ!」




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