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「実家暮らし!」という後ろ指

オープニング

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こんにちは。

実家暮らし25年目のあおやぎです。

生まれも育ちも神奈川県。 大学も実家から通って、職場も実家から通っています。

今日は、なんだか時々言われる
「実家暮らし!」という台詞について考えてみます。これまでのいくつかの記事とは書き方が異なっていて長いです。あしからず。

さて、「実家暮らし!」というこの台詞はどんな状況で出てくるものなのか?
事例で見てみましょう。

―CASE1―

Aさん
「あ~今日は晩ご飯何にしようかなあ~」

Bさん
「毎日考えるのマジしんどいよね」

Aやぎ
「いつも作ってるの?」(害のない無垢な顔)

AさんBさん
「そうだよ~いいよね~実家暮らしは楽で!」

―CASE2―

Cさん
「朝ご飯食べてないんだわ、腹減った~」
(11時頃)

Aやぎ「そうなんだ、起きたの遅かったの?」

Cさん「(Aやぎに向かってゲッツポーズで)
実家!一人暮らしは大変なんだぞ」

以上2つのケースをご紹介しました。

このときAやぎさんはどんな顔をしているか。

CASE1では「はは…」という苦笑いの手前のような顔、CASE2では「は?」という顔をしています。

Aやぎさんに話を聞いてみると、こんなことを語ってくれました。

あおやぎ
「CASE1では、なんで苦笑いなんですか?」

Aやぎ
「一人暮らしをしているAさんBさんからしたら、私の発言は能天気に聞こえたんだろうなと。こっちは毎日節約しながら自炊したりしてるのに、実家暮らしのやつは気楽でいいよな、みたいな気持ちですかね。そう思ってるんじゃないかなって思っちゃって、半笑いみたいな顔になりましたね」

あおやぎ
「気まずさみたいなものでしょうか」

Aやぎ
「ちょっとした気まずさですね。その反面、“私たちは大変だ同盟”みたいな結束を見せられたような気がして、寂しさというか……苦労してなくてすみませんね…っていう小さな負い目もありつつの、ぼっち感ですね」

あおやぎ
「CASE2ではまた違うようですが?」

Aやぎ
「そうなんですよ。ここではCに対する反感が顔に出てますね」

あおやぎ
「何に対して反感を?」

Aやぎ
「まずね、私はCに対して『朝ごはんはちゃんと食べなきゃだめだよ』という小言を言ったわけじゃないんですよ。朝ごはん食べてないって言うから、ああ時間がなかったのかな?って思って純粋に聞いただけなんです」

あおやぎ
「そのようですね」

Aやぎ
「でもそれに対してCは突然『(お前は)実家(だからそんなことを言う)!一人暮らしは(朝ごはん用意できないほど)大変なんだぞ』という反応をしてきたんです」

あおやぎ
「そう言われているように感じたと。その時はどう思いましたか」

Aやぎ
「この人気持ちに余裕がないんだなって思いました。ほんとは朝ごはん食べたほうがいいって思ってるんじゃないかな。だけど実家暮らしの私に聞かれたから、自分だって実家暮らしだったら朝ごはんちゃんと食べてるよって言いたくなったんじゃないかなと」

あおやぎ
「なるほど。気持ちに余裕がないというのは?どうしてそんなふうに思ったんでしょう」

Aやぎ
「そうですね…Cさんが一人暮らししているのは私のせいではないので、本来『実家暮らしは楽ができていいよな』っていう物の言い方は、おかしい、と私は思うんです。Cさんが一人暮らしで色々自分でやりくりしていてそういう苦労があるのは、Aやぎが実家暮らしなのとは無関係な事実ですよね。けれど『実家暮らし!』という後ろ指を指されるとなんだか…気後れしてなくちゃいけないような気になるというか」

あおやぎ
「もやもやを感じているかんじがしますね」

Aやぎ
「もやもやですよ〜。あ、あと『私は朝ごはん食べる派だから、一人暮らしでも朝ごはんは食べると思う』って言ってやりました」

あおやぎ
「せめてもの抵抗、ですか(笑)」

Aやぎ
「だって理不尽ですよ。大げさかもしれないですけど。そもそも“実家暮らし=楽”という偏見がある場合が多いんじゃないかな。
例えばの話、なんらかの事情で止むを得ず実家に暮らす場合もあると思うんです。親の介護が必要とか。あるいは自分が精神的な病を患っていて、ケアしてくれる人が必要とか」

あおやぎ
「実家暮らししている人にも理由は様々あるかもしれないということですね」

Aやぎ
「その通りです。その人のことをよく知りもせずに、『楽をしている人間』というラベルを貼られるのはなんだか乱暴に感じますね。私は別に、親を『私に楽をさせてくれる存在』とは思ってませんし。ありがたい存在ではあるけれど、自動でご飯を出してくれるとか住環境を整えてくれる存在だなんて全く思ってません。楽でいいよね、実家ならご飯は黙ってれば出てくるし!なんて言われると本当に腹が立ちます。親をなんだと思ってるんでしょう」

あおやぎ
「ちょっと落ち着きましょうか」

Aやぎ
「…そうですね。まあ私の場合、事情があって実家暮らしせざるを得ないというわけではないんですけどね。単純に実家が好きで、出たくないだけ」

あおやぎ
「あら」

Aやぎ
「だからこれも正直な話、25にもなるのに甘えてるよな、っていう自分へのしょんぼり感もあるんです。わかってはいるんですよ、甘えてるって。そんなわけなので当面は、しようと思えば一人暮らしできるようにするっていうのが目標ですかね」

あおやぎ
「急に謙虚で前向きになりましたね」

Aやぎ
「くどくど話してしまって申し訳ないんですけど、そういうことなんです。細かいことが気になるし人の言動にケチつけるんですけど、自分にとって納得のいく自分にもなりたいなって」

あおやぎ
「自分には自分の課題、ですね」

Aやぎ
「そうそう、人の状態にとやかく言ってもしょうがないんでね…」


**エンディング **

今回の「『実家暮らし!』という後ろ指」、いかがでしたでしょうか。

あおやぎとAやぎさんは同い年ということもあってか、お話は聞きやすかったです。
今後もなにかと登場されると思うので、お付き合いいただけると幸いです。

では、また「最後は明るく終わる愚痴」でお会いしましょう!

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#エッセイ #人生 #最後は明るく終わる愚痴 #雑記

読んでくださってありがとうございます!