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人が傷つくことは言いたくなさすぎて、逆に相手が嫌な気持ちになる話

漫画家のあんじゅ先生です。

私は結構自分の感情や考え方などブチまけた漫画を描いているのですが、もちろんプライベートな部分もあります。自分の中でいうと「恋愛」の部分が一番人に言いたくないところで公開したことがほぼありません。(身近な友達には言います)

応援してくれる人も多いし、嫌だと思うので言わない方が良いんじゃない?という古臭い考えの元、常に非公開にしております。結婚したら流石に言いますが、彼氏彼女だと別れちゃうことが多いし……。まぁ第一彼氏アピとか面白くないですよね。


さてタイトルの内容なのですが、私は「人の嫌がることをしたくない」です。自分の正義も何もないです。相手を傷つけたくないのです。

私は「その人の対して喜ぶことを言いたい」のです。

それすなわち、漫画家だと「読んだ人が喜ぶ漫画が描きたい」になります。


おそらく、話作りのセンスもなければ絵も下手な私が漫画家として生きていられるのは、「読み手が喜ぶものが描ける」からなのです。(偉そうに…って感じですよねごめんなさい)


先日みなさんのおかげで5万部達成した著書の『フリーランス税本』は私の得意な部分が花開いたような作品で、どんな小難しい内容でも読者の「理解と笑い」が引き出せる漫画が描けていると自分で思ってます。


よく「観察力だけで漫画を描いています」と言うのですが、知らず知らず普通の生活でも人の感情や思いを嗅ぎとるクセがあります。

良くも悪くも人の面白い部分や才能を見つけるのが好きで、「褒めて」と言われたらずっとその人のことを褒めちぎれます。

(褒めると言うか…あなたのここが好きと言う感じですがね)



ポジティブ思考が強くて、相手を否定することが出来ないんです。
「あなたのここが嫌」「あなたのここが許せない」「あなたのここが不満」

そこを指摘すると、存在を否定するような気がしてならないのです。


この仕事を目指した時、親に否定され、漫画描いているとクラスの友達にからかわれ、泣いた日々がありました。みんなにとっての否定が私にとっての「夢」でした。


友達でも恋人でも喧嘩はほぼしたことありません。

少し嫌なことがあれば距離をおけば良い話だし、指摘することはその方に対しての否定にもなります。喧嘩もしたくないです。我慢もしないので、さっと距離を置いて他の良い部分だけを眺める……そういう付き合い方をしています。


さて、彼氏と別れたのですが、最後の最後で言ってくれと言われたので、正直に思っていることを言いました。相手を傷つけてしまって自分も辛くなりました。

もうお互いに正直になろうとか嫌なのです。

私は面白いことを笑って漫画にしたいんです。否定をアウトプットなんかしたくないんです。


「なんで今まで言ってくれなかったの」とダブルパンチで不快にさせました。


思うんです。私には無理だと。薄っぺらな関係形成しか出来ないと。

こうやっていいことばっか言って自分の精神を守っているんです。これ以上踏み込まれると崩壊しちゃうんです。これからもたくさんの人を見て聞いて観察するんです。人間ってみんな面白いところがあるんです。嫌なところがいいんです。それが人間臭さなのです。


ですが、一緒にずっといるとなると価値観が大切です。

価値観が違うのが面白いのにそこをすり合わせないといけないことが私にとって辛くしんどくて逃げてしまう部分であります。


寝て起きたら忘れちゃう感情かと思って、noteに書かせてもらいました。読んでくれてありがとうございます。



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