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vtuber考-歌が上手い下手はだれが決めるのか―

noteで初めて書く記事が、まさかvrtuberの記事になるとは全く思ってなかったので、自分でも驚いているのですが、とりあえず思いつくままに書きます。

vtuberというものを追って、はや二年ほどになりますが、特ににじさんじ関係を追って久しいです。

そんな私がよく追っているにじさんじのライバーさんの中で、メリッサ・キンレンカさんの3D配信が先日ありました。

内容としてはメリッサさんの同期であるメイフの登場、メリッサさんの代名詞である歌の披露と、盛りだくさんの内容だったと思います。

メリッサさんの不思議で無邪気な雰囲気と、それを取り囲む同期のイブラヒムさん、フレンさんの絡みは見ているだけでなごむものがありました。

最後の歌枠ではメリッサさんがポルノグラフティの歌である「メリッサ」を披露しました。

個人的な印象ですが、3Dお披露目としては大成功で、メリッサさんの今後の益々の活躍が期待できる内容だったのではないでしょうか。ただ、この配信についていくつか反応が分かれたところもあったようなので、少し備忘録的に考えを纏めたいと思います。

歌の上手い下手はだれが決めていいのか

それは、最後の歌枠の時にメリッサさんが「実は歌が上手くないなんじゃないか」という反応が上がったことです。

これには少し驚きました。確かに動画をご覧になればわかる通り、最後の歌詞が少し詰まった部分があり、勿体ないなとは思ったものの、初の3Dの歌枠で、緊張していたのもあり、まあこういうこともあるかというぐらいに思っていたのですが、中にはかなり厳しいコメントがあがっていたのも事実です。

確かにメリッサさんの歌い方は強弱を自分で付けたり、音程を外すなどメリッサさんなりのアレンジをして歌うので、人によっては上手くないと感じる人もいるかもしれません。また、歌詞が詰まったことについて手を抜いているという批判もありましたが、誰にでも失敗はある訳で、それこそ、そのコメントをした人だって仕事や日常で失敗することもあるはずです。自分ではまじめにやっているのに、ミスをしたときに「手を抜いていたのだろう」と周りから決めつけられたらどんな気持ちになるか。そんな悲しいコメントはしないでほしいと思いました。

メリッサさんはある配信で自分はカラオケで点もとれないし、周りから歌が下手だと言われたこともある、と言っていたこともあったように思います。確かに、普通に歌が上手い人で言えば、同じにじさんじでも町田ちまさん、レヴィ・エリファさん、夢追翔さんら大勢おられます。余談ですが、皆さん立派にステージをこなされており、ミスもなく歌い切った背景に、どれだけの練習を積んでいたのか、ものすごいプレッシャーの中でやりきられたのだろうと思うと、本当にこの人たちは努力の人たちだなとつくづく思います。もちろん、それでメリッサさんがダメだなどというつもりはありません。誰にでも失敗はありますし、それに寛容であってほしいと思います。

ただ、メリッサさんの歌い方は、上記の人たちとは違うベクトルの魅力があるのかなとは思います。全く歌になど造形のない自分ですが、メリッサさんの魅力は、他の人たちにはない息遣いを感じる歌い方と、強弱の付け方、そしてその唯一無二の歌声等々だと思っています。メリッサさんが今回披露した歌には、その魅力が存分に詰まってたと思います。歌が上手じゃないんじゃないかと感じた人は、メリッサさんの、あえて言えば、癖のある歌い方がひっかかったのかなとも思いました。

ちなみにそんなメリッサさんの歌い方の魅力が最大限に活かされているのが、にじさんじのカバーCDに収録されている「Prismatic Colors」の「ジレンマ」です。メリッサさんの息遣い、強弱、そして声が全てマッチした最高の曲です。通勤中に何度も聞いています。改めて言いますが最高です。

極論を言えば、歌の上手い下手なんて個人の主観です。人によって上手い下手は決まります。それを事さらにあげつらってこんなのダメだというよりは、何か自分の好きなものやいいと思うものを薦めあう方が、ずっとよい効果があると思いますし、精神衛生上よいと思いますが、いかがでしょうか。メリッサさん自身最近歌うことが少し難しいと漏らしていましたし、ご本人も舞台慣れしていない中でした。少々のミスはご愛敬ではないでしょうか。そんなメリッサさんですが、きっとこれからまだまだ3Dでこれから楽しませてくれると思います。メリッサさんが最後に涙して語った変わってゆく自分を応援してほしい、の言葉通り私もこれからも応援していきたい思います。私はこれから舞台慣れしてどんどん歌を思う存分3D披露するメリッサさんが見られると思うと、本当に楽しみになったりさえします。これもファンの贔屓の引き倒しでしょうか。

vtuberのこれから―多様な楽しみ方をリラックスしてみてみる―

ここまでいろいろと書いてきましたが、結局いわゆる歌うま勢とメリッサさんは少し違うかもれしれません。でも、それも個性でいいではないでしょうか。にじさんじの三周年で発表されたアルバムの曲「Wonder Neverland」の歌詞に「バラバラのパレードは続く」という一節があります。

それでいいのではないでしょうか。メリッサさんの魅力はオンリーワンです。それをよいと言って何かいけないことがあるでしょうか。それは「信者」の意見でもなんでもなく、個性を大事にするというのは、今後の社会の中でとても大切なことです。自分の思う上手い下手を押し付けるのではなく、まず受け入れてどうしても苦手なら距離をとればいいだけの話です。みんな、何かが発表されたときに、これを強要された、押し付けられたと思い込んでいるような気がします。そうではなく、リラックスして、楽にして、楽しみたいものを楽しめばそれでいいのではないでしょうか。何か画一的な上手い下手、こうあるべきという価値観は、かえって人生や社会を窮屈にしてしまいます。それでは人生が勿体ないです。自分が楽しいと思えることを発信して、楽しんでいけばそれでいい。私はvtuberを好きなって二年以上たちますが、そのことをライバーの皆さんを通して教えてもらったような気がします。

これからもメリッサさんが、いや、にじさんじ全体が個性を輝かせて私たちを楽しませてくれることを、本当に楽しみにしています。

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