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20190503「いい感じの京都」

ゴールデンウィークも後半に入った辺りから、天気も良く気温も過ごしやすくて、すごくいい感じだ。そしてなんだかんだほぼ毎日散歩などの外出もして、今日なんかは昼くらいまで寝ていたけれど、ダラダラと日を消化してしまうことなく過ごせている。とってもいい感じだ。

今日は前日から、妻と「気候も良さそうだし、積ん読もいっぱいあるし、どっかに出かけて本でも読もう」というおしゃれな話をしていたので、昼過ぎ辺りからフラっと出かけてみた。四条近辺はどうせ人でいっぱいだろうと思って、家から出て五条を西へ行き鴨川周辺へ。その辺りに散歩しに行く時の定番コースだ。花見もそこにしに行く。道往く観光客の過密っぷりは、八坂以南から五条通までくらいの東大路通は本当に本当に酷い。が、五条は清水寺から離れていけば観光客も少なくなって悪くない。交通の便がちょっと悪いからだ。分かりやすい。

そんなゆったりとした中、efishへ。いい季節過ぎるのでやはり満席ではあったが、少し待ったら川沿いの席が空いたと案内してもらえた。efishはめちゃんこおしゃれカフェだけれど、アホみたいに並んでるのは見たことなく、割とスッと入れるイメージ。五条のあの辺りはちょっといろいろあって、ある意味静かな地域で、観光客も少なく、落ち着いた京都がある。(ある意味では全然落ち着いてはないのだが)

そしてヘッダー画像の風景を眺めながら、ハイボールを片手に、昨日も話題に上げた『ヒットラー』などを読みながら数時間過ごした。お酒は飲めない自分だけれど、昼から飲むおじさんになってしまった。が、圧倒的におしゃれだ。これはおしゃれな休日だ。

金魚モチーフの切子も入れてあって、グラスまでおしゃれ。

その後ついに『ヒットラー』を読み切り、暗くなりきる前にefishを後にして、鴨川沿いを七条まで歩き、ラーメンを食べて帰った。人のまばらな五条大橋から北を見れば、京都!って感じの風景を望め、緑の多い鴨川沿いは散歩に最適でとても気分が良い。3年ほど前に京都に戻ってきて以来、いろんな事で少しづつ京都の事が嫌いになりつつあったが、久々にいい感じの京都を体験できた。京都、良いとこだわ。

そんないい感じの京都を担っているefishも、今年の10月に閉店してしまう。きっとあの界隈で店先に金魚を出してる(efishはモチーフだけど)、最後のお店なんじゃないかと思う(知らないだけだが)

[閉店のお知らせ] 1999年のオープン以来、みなさまにご愛顧いただいてまいりましたが、来る10/16の20周年を持ちまして閉店することとなりました。最後の日に向けての半年間、終活を始めたいと思います。長い間、皆さんに愛されたことに感謝の気持ちを込めて。efishスタッフ一同 (@efish_kyoto) 

そこまで通っていたわけではないけれど、学生時代にオーナーの西堀晋さんを知って以来、憧れだった場所のが無くなるのは結構寂しい。初めて入った時のドキドキは今も忘れていない。おしゃれスポットは緊張するから。

今日の道中、空き家がゲストハウスに変わるのを見た。五条近辺ではお店やビルが無くなっては、どんどんホテルが建って、近所の空き家もほぼゲストハウスに様変わりした。建物は立派にあるけれど、その地域で生活している人はどんどんいなくなっていくのだ。そこで行われる生活が、ランドスケープが変わっていく。近所の雰囲気も、efish周辺のあの独特な静けさも、人がいなくなっていく中でどんどん変わっていくんだろうなと改めて覚悟した。今日体験した「いい感じの京都」は、いつまで感じることが出来るんだろう。センチメンタルになる一方で、新しい「いい感じ」が生まれてくるんじゃないか、という楽しみも実はある。

もっと散歩しよう。京都はいい感じだ、今んとこ。


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