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中心をもたない、現象としてのゲームについて 第38回 第5章-4-5循環のバリエーションを考える:4つの観察モデル|井上明人
井上明人 中心をもたない、現象としてのゲームについて 第38回 第5章-4-5 循環のバリエーションを考える:4つの観察モデル5.4.5.1 共通の性質をもったものたちは、どこまで同じものか? さて、少し話の論点が増えてきたので、話をあらためて整理していきたい。 ここまで大雑把に、逸脱と循環の双方があるようなプロセスについて述べてきたが、逸脱と循環の双方の側面を持ちうるようなプロセスとして、いままで挙げてきたものは次のようなものだった。 ・プロスポーツ選手による、上達戦
中心をもたない、現象としてのゲームについて 第36回 第5章-3 遊び-ゲーム領域の連結現象はどう起こっているのか?|井上明人
井上明人 中心をもたない、現象としてのゲームについて 第36回 第5章-3 遊び-ゲーム領域の連結現象はどう起こっているのか?5.3 遊び-ゲーム領域の連結現象はどう起こっているのか?5.3.1 遊び-ゲームのもつ統合的性質 (※遊びとゲームを連続的に示す記号として両者をハイフン(-)で接続して「遊び-ゲーム」として記載する。この「遊び-ゲーム」の領域は、playやgameといった語彙ではなく、概ねドイツ語spielやフランス語のjeuといった概念領域のことを指す。)
中心をもたない、現象としてのゲームについて 第35回 第5章 ゲーム/遊びはなぜ分かれ、接続するのか|井上明人
井上明人 中心をもたない、現象としてのゲームについて 第35回 第5章 ゲーム/遊びはなぜ分かれ、接続するのか5.1 gameとplayの分節と連結 さて、学習、コミュニケーションの問題を扱ってきたが、最後の大きな論点として「プレイ≒遊び」の概念を考えたいと思う 。 「遊び」の概念は、「ゲーム」の概念を考える上で、しばしば重要な論点とされる[1]。 たびたび触れてきたように「ゲーム」という言葉がひとまとまりの言葉である、ということは歴史的・地理的に普遍的な事実ではなく、
ゲーム市場の生態系とネットワーク構造の変化をどう捉えるか――Wii、DS、PSP以降の構造を考える | 井上明人
今朝のPLANETSアーカイブスは、『「ヒットする」のゲームデザイン』(オライリー・ジャパン、2009年)に掲載されたゲーム研究者・井上明人さんの論考を配信します。コンピュータゲーム市場を「高速に変則的な動きをする生態系である」と捉えたとき、どのようなメカニズムでゲームの購入が決定されるのかを、様々なモデルを例にとって考えます。 ※この記事は2014年9月24日に配信された記事の再配信です。 ▲『「ヒットする」のゲームデザイン――ユーザーモデルによるマーケット主導型デザイン