見出し画像

【群馬県高崎市 群馬の森】


群馬県高崎市に「群馬の森」という広い公園があります。この公園の前身は陸軍の火薬工場だったそうで、公園の中には『ダイナマイト発祥の地』と書かれた石碑や爆風除けの土塁、トンネルもあります。この「群馬の森」が開園したのは1974年。私が産まれたころです。だからでしょうか。子どもの頃の思い出の中に、この公園はよく登場してきます。

正門から入ってすぐにある大きな馬の銅像やアスレチック、広い芝生。この公園には、サクラ、クヌギ、コナラ、カシなどの多くの樹木や草花が植えられているので、季節ごとの植物を楽しめます。お花見をしたり、松ぼっくりやどんぐりを拾ったり、お弁当を持ってピクニックに行ったりしていました。両親と弟、従妹たちと走り回り笑っていた記憶があります。

子どもの頃は、自然と親しむための公園でしたが、大人になった今は、別の目的でも訪れるようになりました。私は人に会うことや学ぶことが好きで、よくセミナーや勉強会に参加するのですが、そういった会はほとんど都心で開催されます。私は人混みになれていないためか、特に大きなセミナーで1日中都内にいたりすると疲れ切ってしまいます。

そんな時、今まではなるべく人に会わないようにして元気になるのを待っていたのですが、緑の中で過ごすことで、比較的早く復活できることに気づきました。疲れた時やリラックスしたい時、落ち込んだ時にこの公園の中の緑の中を歩くと、自然の中で浄化され、草木からエネルギーを貰える、そんな気がするのです。

画像1

【群馬県立近代美術館】

「群馬の森」の中にその美術館はあります。できたときは群馬県で唯一の県立の美術館でした。広くゆったりとした造りで、公営ならではの余裕を感じます。入館料は特別展+常設展で800円ほど。常設展のみは300円とお手頃で中学生以下は無料です。展示室は特別展が1階、常設展が2階と別れていて特別展に興味がなければ常設展だけ見ることもできます。

展示場手前にあるエントランスが広く、テーブルと椅子があって休憩することもでき、暑い日は「群馬の森」で遊んだあとここでクールダウンしたりもします。子どもは入館料無料なので、子ども達をちょっと芸術に触れさせたいと思った時も、気楽に連れてくることができます。

画像2

この美術館は、私が初めて芸術に触れた場所でもあります。小学校高学年か中学生の頃、母に連れられて『シャガール展』に行きました。美術館そのものが近くになかったこともあり、母もあまりこういった場所を訪れることはなかったようで、本物の作品に触れた感動を母と一緒に分かち合ったことや、館内のレストランで食事したことをよく覚えています。

最近は、一人でこの美術館を訪れることがあります。平日の昼間の常設展は、修学旅行や校外学習で生徒が訪れるほかは、ほとんど訪れる人がなく、まるで自分だけの美術館のようになるのです。一人で芸術作品の中に静かに身を置くと、作品と対話しているような自分自身と対話しているような不思議な感覚になり、とても心が落ち着くのです。

【群馬県立歴史博物館】

近代美術館の隣には歴史博物館があります。2016年に大幅にリニューアルしてから更に充実し、特に埴輪は古墳大国群馬を象徴するものなので力が入っています。他にも模型や実物の展示が多く、群馬の歴史が分かりやすく紹介されていて、大人も子どもも楽しめる場所です。

画像3

こちらの博物館には、小さいころよく父に連れられて来ていました。子どもの入館料が無料なのと、美術館ほど堅苦しくないので、遊ばせるついでにちょうどよかったのでしょう。遊びのついでに歴史の勉強にもなり、歴史好きの父にとっては自分の知識を子ども達に見せるのによい機会だったようで、色々教えてもらった記憶があります。

自分が親になった今は、私が子ども達を連れて遊びに出かけています。入ってすぐの広いエントランスでは群馬に関する本が読めたり、VTRが流れていています。ここは無料ゾーンなので、時間がない時などはここだけ観て帰っても結構満足できます。有料ゾーンでは入ってすぐ、古墳と埴輪の展示があり、その先に進むと原始時代から近代までの歴史が学べます。

私は父ほどは歴史に詳しくはないので、子ども達と一緒にあれこれ言いながら展示を見ます。博物館の不思議なところは、何度来ても新しい発見があるところです。子どもと新しい発見を報告しあいながら館内を観るのも楽しいものです。(2019年6月13~15日FBに投稿)

コロナ禍でここ一年は出かけていませんが、もう少し落ち着いたら、あの頃より大きくなった子どもたちを連れて、出かけたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?