生前整理

入院中の母がこのたび老人施設に移る気配になっているので

さきに二年も入院している姉と母の不在ばかりのアパートの

整理にはいりました。


なので、賃貸のアパートを引き払うという段になりまして

生前整理って資格をもった業者さんがいるんだなぁと

驚きました。

普通に便利屋さんとか、掃除やさんってことだとおもったのですが

専門性のある、「おしごと」のようです。


こういう出会いは自分にとってまた糧になります。

いや、こういうコトでも楽しんでいないとやってられない!って

ちゃぶ台ひっくり返したくなったんですが。


そして母の分、姉の分と片付けてゆき。


実は母は結構前から生前整理をしておりまして楽なものです。

プライベートなお手紙であるとかそういうものはほぼ

本人が廃棄しておりました。

なので廃棄する部分っていわゆる生活家電とかです。


しかし!

姉の分。


彼女はSEでした。

普通に倒れる前日まで働いていたわけです。


いやぁ…みてはならんものもありましたね。


ラブレターとかラブレターとかラブレターとか(衝撃が大きい)


教訓、ラブレターは暗号化しろ(爆笑)


その歴史的遺物のなかに

姉の卒論や、大学時代のレポートがいくつかでてきました。


二十歳くらいの姉の文章です。


かわいいなぁ、と。


国文でしたので、枕草子に関すること源氏物語に関すること。

彼女がやりたかった勉強は四年間で満喫できたんだろうか?って

考えてしまいます。


そもそも国文で平安文学やって、SEになるって

どうかんがえても「それまちがってる!」だとは思うんですが

(ちなみに図書館司書教諭と高等学校の国語の先生の資格とかは

跋扈跋扈ちゃんととってまして、

私は高校時代…教育実習の姉の授業を受けたことがあります)


彼女の人生、たぶんソコで間違ってても正しくてもこうやって

ムダなようにおわっていくのだろう、って思います。


正直。

姉はコミュニケーションに難点のある人物で

倒れて後に母が「彼女は今でいう知能に問題のない発達障害の子」

だったのだと思うとぶつぶつと。


つまり、母にも姉にも今の自分は振り回されているのですが

母も姉にふりまわされた人生だったのだろう、と思うのです。


いやはや。


あぁ、なのでたぶん自分は「きょうだいっこ」といわれる範疇に

なるようです。


たしかに、もうひとり、ちょっと難のある兄がおりまして

彼も独身です。

兄はアレルギー体質で身体が弱く、姉は発達に問題があって…


(自分も多少エキセントリックな子どもだ!と両親にイライラされていた

ような気がしますが。ぶっちゃけ「けっこうなマトモなやつ」だったのでは

と自分のことを振り返ります。)


沢山の事柄にあって両親をかなり手助けしている末っ子、だったと思います。


自分が「道化モノ」で家族の「共通の敵」になるように自分は生きていて

馬鹿にされて育ちましたが結局はこうなりました。


ばかどもの生前整理。


最終的には兄のことも自分が看取ってきれいにして終わるんでしょうが


末っ子を馬鹿にするんじゃねぇぞ、って最近本気で思います。


まだ一人っ子のほうがいいのかもしれない(^^;

末っ子だと、甘やかされているんでしょう?って冗談じゃないですよ?


家族という中で「一番の若輩者」は馬鹿にされて育ち

最終的に「家族の大風呂敷」をたたむのです。



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