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【邦画紹介】夢を追う全ての人へ送る映画3選

こんにちは、ウォーカーです。
夢をみることは素晴らしいことですが、必ず夢がかなうとは限りません。現実は厳しく次第に夢を実現した人達を妬んでしまう。どんなに努力しても叶えられない夢もある。過去に唱えた夢は時が経つにつれて忘れてしまう。そんな想いをした人や夢に向かっている人に向けた映画をご紹介いたします。

天国が素晴らしい場所とは誰が言った?

「TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ」   (2016年/宮藤官九郎)


(C)2016/ ASMIK ACE

修学旅行中のバスの車内。優しくて音楽が好きな少年、関大助(神木隆之介)同じクラスの手塚ひろ美(森川葵)に恋心を抱いていた。勇気をもち話しかけ会話に成功。しかし、バスが事故にあってしまい関は死んでしまう。目が覚めた場所は地獄だった。突然の出来事に対して関は手塚ひろ美に告白できなかったことに深い後悔を得る。そんななか、地獄図ヘルズのキラーK(長瀬 智也)と出会う。キラーKは地獄で成果を上げれば転生されて人間に戻れるチャンスがあることを伝える。関はこのチャンスを逃さまいと悪戦苦闘する日々。時にはアシカに転生されたりザリガニになったり・・・試行錯誤をしながら手塚さんに近づこうとするがどれも失敗ばかり。果たして関は現世に転生し想いを伝えることができるのだろうか。

(C)2016/ ASMIK ACE

登場する人物はどれも顔の濃い連中ばかりでみてるこっちまで地獄に堕ちたような感覚になります。関の目的は好きな子に想いを伝えることでありその一心だけで行動するのが青春の香りとピュアさを引き出してくれます。また、人間世界の10年がここでは一週間という時間の経過差が関を苦しめていきます。しかし、物語が進むにつれて関の心情が変化し、短い時間で成長していく関の姿もこの作品のみどころです。夢を諦めて愛する人に八つ当たりしてしまったキラーK。応援してくれる人が側にいながらその時はありがたみをわからなかったこと。失ってはじめて気づくことや夢を諦めても想いが引き継がれること。理解してくれる人がでてくること。夢が叶うことよりも努力した過程が大切であることを教えてくれる作品です。

特に筆者は、ガールズバントのヴォーカル兼ギター兼ダンサーこと「じゅんこ(皆川猿時)」押しです。演じている皆川猿時さんは阿部サダヲ率いる「グループ魂」のメンバーでもあり「永遠の46歳」という設定です。作中でも、
「裾野市立南高3年C組!出席番号35番!和田じゅん子!永遠の17才!」というキャッチフレーズで私たちを笑いの渦へ引き込ませてくれます。



これが僕のやりたかったことなのかな。。。

「デトロイトメタルシティ」(2008年/李闘士男)

(C) 2008/東宝/デトロイトメタルシティ製作委員会

音楽家の夢を抱き上京した青年・根岸崇一(松山ケンイチ)。彼の理想とする音楽像はおしゃれな服装で素敵な歌詞を作り歌うこと。彼はお決まりの場所でギターを奏でる。大好きなポップミュージックで上下に体を揺らしながら素敵な笑顔で歌う根岸だが観客は0人だった。ぼくは才能がないのかなと想いをふけるなか大学を卒業する時期が訪れた。

(C) 2008/東宝/デトロイトメタルシティ製作委員会

軽音部の仲間たちは音楽関係の会社に就いたり、ポップミュージシャンの卵になっている人もいた。一方、根岸はデスメタルバンド「デトロイトメタルシティ(以下DMC)」としてインディーズデビューすることに。理想とは程遠いジャンルで夢とのギャップにもがき苦しむ根岸だったが次第にデスメタルの才能を発揮しDMCはお茶の間に広がることになる。根岸の潜んだ才能をもっと世に広めるべくデスレコーズの女社長(松雪泰子)は、DMCとデスメタル界の帝王ジャック・イル・ダーク(ジーン・シモンズfrom‘‘KISS‘‘)との対バンを実現させる。だが、ライブ当日になっても根岸の姿はなかった。突然の失踪に心配なファンが下向くなか、根岸の選んだ選択とは。

(C) 2008/東宝/デトロイトメタルシティ製作委員会

万人受けしないデスメタルでファンの心を鷲掴みする。隠れた才能と自分のやりたいことじゃないジャンルにもがき苦しむ根岸の日々に共感すること間違いありません。根岸の夢は形としては叶っていますが、やりたいことではありません。本人はやらされてる感を出しているところがポイントです。彼はポップミュージシャンを夢見ていますが才能のかけらもありませんでした。しかし、デスメタルでは隠れた才能を発揮することになります。これは現実でもあてはまることです。目指していた職業に就いてもイメージとかけ離れてしまっていたことや才能が発揮できなかった経験がある方もいると思います。しかし、自分が想像していなかったことに視点を向けると才能が発揮されるかもしれません。作中では、理想と現実のギャップに直面しても今できることや自分にしかできないことをやろうとする姿に勇気づけられることでしょう。



夢なんか、とうのむかしに忘れたよ。

「宇宙兄弟」(2012/森 義隆)

(C)2012/宇宙兄弟製作委員会

時は2006年、草原には二人の少年が星空観察をしていた。母親似の天然パーマことムッタ(小栗旬)には「兄として最先端を行かなければいけない」という座右の銘がある。そんな偉大な兄のそばについていく少年の名はヒビト(岡田将生)。彼らは夜空の星空に向かい「宇宙飛行士になる」という大きな夢を持つことになる。

時は経ち、2024年。兄のムッタは自動車会社をクビになり無職になっていた。転職活動を行うが結果は惨敗。希望に満ち溢れていた幼かった頃の面影は消えて残されたのはトレードマークの天然パーマのみだった。

(C)2012/宇宙兄弟製作委員会/宇宙兄弟予告編より

一方、弟のヒビトは宇宙飛行士になっていた。ヒビトから「2006年7月9日のテープ聞いてみて」と連絡がある。そこには幼い頃に宇宙に興味深々だったことや二人で交わした夢が録音されていた。兄のムッタは幼い頃の記憶を思い出す。大人になるにつれて宇宙飛行士という夢はほんの一握りしか叶わないこと。夢を追いかける過程で人々に馬鹿にされたこと。いろんなしがらみによりいつしか夢を諦めていたこと。
夢に向かって一直線だったあの頃と変わらずにいるヒビトと自分を重ねる。夢が途中だったことを再認識するムッタはヒビトに背中を押されてJAXAの宇宙飛行士試験へと足を運ぶことになる。ムッタは無事宇宙飛行士になれるのだろか。

(C)2012/宇宙兄弟製作委員会/宇宙兄弟予告編より

夢を諦めてしまったムッタ。狭き門と知りながら己の可能性を信じたヒビト。正反対の道を進んだ二人が再会するシーンはどこか寂しさを感じます。兄のムッタは現実としっかり向き合い自動車会社に就職しました。夢は諦めたけどしっかり一人の大人として社会に出ています。しかし、ムッタにたりなかったのは自分自身を信じることでしょうか。自分には無理だと諦めたムッタとは違いヒビトは可能性を信じて前に進みました。不安や兄がいない孤独を乗り越えて夢を叶えています。この作品は、自分を信じることや年齢、夢の賞味期限はないことを教えてくれます。宇宙飛行士の試験では個性豊かな応募者がいるのも魅力的です。年配の方や色んな職業の方。癖の強い性格の持ち主の方。そんな彼らに共通するのは「宇宙愛」です。好きなことに対しては時間なんかすぐに過ぎてしまう。時間がいくらあっても足りません。好きなことを仕事にするのは簡単なことではないけど、諦めたくはない人にぴったりの作品です。



おわりに

夢を追いかけることは素晴らしいことですが、そう簡単ではありません。しっかり現実もみないとこの社会から見捨てられてしまう。素敵な反面、残酷性もあります。それでも、誰に何を言われようが自分の道を行くことの大切さを3作品は教えてくれます。現実世界だと10年前youtuberやインフルエンサーと呼ばれる人たちを誰が想像したでしょうか。それは当たり前ではなかったはずです。ならば、この世界なんでもありじゃないですか。正解なんてないのなら自分がこれだと思う夢に向かいつき進んでいきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
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