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【妄想ドラマ企画41】占い刑事(後編)

「お客様の運勢は火ですね。関わった人をハッピーにして、必ず結果を出す人ですね。イチロー、大谷翔平 、大坂なおみ 皆同じ運勢の持ち主です」
 
「ほぉ、そうなのか」
 スーパースターと並べられ、褒められた男は気分良くなった。
「今年は色々あったと思うんですよ。でもね、間もなく火星が地球に大接近してきます。200年に一度のラッキー運が巡って来ますよ
「本当か、金か?ギャンブルか?女か?」
「さぁ、そこまでは占星術だけでは分かりませんので、右手をこちらに向けていただけますか?」
 目を輝かせて帆中が聞くと男は戸惑いながら右手を広げて見せた。
今手相をスキャンしますので、少々お待ちください
 そういうと小型スキャナーを男の手にかけてスキャンした。

 移動中の指揮車内では4係長の携帯が鳴った、捜査本部からだ。
「どうした」
「はい、帆中警部補から対象者の指紋が完全な形で送られてきました。5本の指及び、手のひらの掌紋まですべてが、犯行現場に残されていた犯人のものと完全一致しました」
「すごい!流石占い捜査官!決まりだ容疑者を確保だ!
「はい」
 捜査員を乗せた偽装車は北千住の駅前に横づけした。

 一方その頃、占い師・帆中は・・・
「お客様、手相を見ますと、正義感が強く、カリスマ性と、色気がありますね、年上の人から告白されたりしませんでしたか?ラッキーカラーは金色とかピンクですね
「そんなんはどうでもいいんだよ」
「そのほかには、お客様!今年は決断の年ですよ」
「だから、いつ頃が俺のラッキー日なんだよ」
「その前に、お客様のお名前伺えますか?」
「えっ、そんなことも必要なのか?」
「えぇ、より正確に知りたいなら、正しい氏名を教えていただかないと」
 男は躊躇した。
「そうだな、まぁいい、俺は苗字が柳・・・

 突然、背後のショッピングセンターから数人の捜査員が現れ、左右から柳に襲いかかった。
「確保!柳光男 強盗傷害の容疑で逮捕する」
 暴れる容疑者を3人掛かりで押さえつけ、係長が手錠をかける。
 柳は怒りに満ちた表情をした。
「おい、お前騙しやがったな!」
「いいえ、私は一つも嘘は言っていません。占った内容は全て真実です」
 帆中はクールな目をしてほほ笑みながら言った。
「あなたは本来は素晴らしい星の下に生まれているんです。それを自らの手で汚している。罪を償ってまっとうな道へ進んでいけば必ず大成します」

 容疑者。柳は真面目な顔になった。
「そうか、そうだったのか、俺は今まで生まれ育ちを恨んでいたが、全部自分のせいだったんだな」
「そうです、これから運勢は上向きになりますよ」
 帆中はもう一度、パソコン画面を見て占いの後半を話し出した。
「柳さん、あなたは来年から幸運期に入り、再来年は200年に一度の大ラッキー運がやってきますよ」
「そうでしたか・・・ありがとうございます」
 柳は少し笑みを浮かべた。

「ところで、有罪だった場合の刑期はどれくらいになりますか、係長?」
 警察官としての役目に気づいた帆中は強行犯係長に聞いた。
「柳の場合、動機も利己的、犯罪は計画的、元暴力団で、再犯だしなぁ。良くてまぁ6年から8年の懲役だろうね。いくぞ」
 係長と捜査員は柳を立たせて連行しようとしいた。
「それじゃ、再来年全然ダメじゃん、チャンス生かしようないじゃん」
 柳は絶望の顔で帆中に言った。

「残念ながら・・・せっかく200年に一度の飛躍の年だったんですが、刑務所ならしようないですね」

役者イメージは、オダギリジョー!

(お知らせ)
私が初めて書いた中編小説をKindleに上げました。
「早ければ葬儀、遅くとも初七日までには解決します」

妄想ドラマ企画・刑事シリーズお好きな方は気に入っていただけると思います。


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ドラマ企画100本目指します!

ありがとうございます!
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キャラが面白くて、通勤通学で気楽に読める、映像で見たくなるドラマ企画を、「現実性、長さ、構成」に関係なく「誰得」で書いています。 「妄想ドラマ企画」目標100本。「刑事が多すぎる」シリーズ50本を目標に毎日何か考えて生活してます。

コメント2件

占い刑事なら指紋取りやすいですね。にしてもオチがw
ビターエンドとなりました。
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