昔むかし、ある森にキノコ姉妹が住んでいました。
お姉さんは元気いっぱいで目立ちたがり屋。
女優の道を選んでロマンチストの画家と出会い、恋に落ちて結婚しました。

妹は体が弱くて、自信もなくて人見知りでした。お見合いで出会った彼の事を”真面目で素敵だなあ”と思って結婚を決めました。

お姉さんはあまり売れず、旦那さんの絵をわかってくれる人も少なかった。
　好きなことをやり続けましたが、お金で大変苦労しました。しかし、愛を失うことなく一日一日を楽しんでいました。

子供にも恵まれて、孫の顔もみることができました。

妹は専業主婦で、旦那さんはサラリーマン、安定した生活を送っていましたが
子供がなく、残業とプレッシャーと激しい上下関係に心も体も疲れ果て
彼は病気になってしまいました。しかし体の弱い彼女の愛は弱くなかった。

すべてを一緒に乗り越え仲良しの二人は顔まで似てきました。
人生いろいろ、キノコの一生もいろいろ何があっても寄り添っていれば
なんだって乗り越えられる。

　　　　　　　　　story・dolls 岩崎オクサナ