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若い知識人、有能の士、優れた読書家たちへの嚮導(きょうどう)となることを願っている

私たち(※副島隆彦氏と佐藤優氏)の、この国における生来のサヴァン症候群 savant syndrome の保有者としてのズバ抜けた頭脳が、ほかの、もっと若い知識人、有能の士、優れた読書家たちへの嚮導(きょうどう)となることを願っている ※引用者加筆.

豊富な知識があることから「小さな教授」と呼んだ

自閉症は1943年にアメリカの小児精神科医、レオ・カナーによって初めて言及された疾患である。彼は自閉症を一種の社会的障害とみなし、患者は「人をあたかも物であるかのように扱う」と説明(中略)カナーが自閉症についての初めての論文を書いてから1年後、オーストリアの小児科医ハンス・アスペルガーが、自閉症とよく似ているが高い言語能力をもち、知的障害が少ない若い患者についての論文を発表した。彼はその若い患者たちのことを、ごくごく専門的なテーマについて驚くほど豊富な知識があることから「小さな教授」と呼んだ。そして1981年になって、ようやくアスペルガーは1つの症候群として認識されるようになった(中略)(※19世紀の)当時は、サヴァンというのは学識のある者に与えられる最も栄誉ある呼び名だった(中略)サヴァンとは、いくつかの分野に精通し、抽象的な思想を扱うことができ、「真実の探究に精力を傾ける」人を指す言葉(中略)サヴァン症候群の専門家ダロルド・トレッファート博士(中略)トレッファートの定義では、キム・ピークのような途方もない能力をおそらく無意識に、自動的に発揮する者と、それと同じような能力を単調な体系的トレーニングを通じて獲得した者とを分けることができない。※引用者加筆.

「賢い人」は、リスクをとってドーパミンを出せる人↓

(※感覚に頼ったものごとの説明は)専門用語では「具体的」思考という。これはH&N(※ヒア&ナウ)の機能であり、科学者のあいだでは「低次」思考と呼ばれている。抽象的思考は、ドーパミンの主要機能のひとつ(中略)抽象的思考は「高次」思考と呼ばれる ※引用者加筆.

ぼくの自閉症の脳 ───たいていの人たちが見逃すような些細なことに目がいくようになっている↓
抽象的思考は、ドーパミンの主要機能のひとつ

神経学者のオリヴァー・サックスが、(※スティーヴン・)ウィルシャーをはじめとする自閉症サヴァンの人について指摘しているとおり、創造性とは、クリエイターが何かの素材を拝借してきて、「(それをどれだけ)自分自身に関連づけ、新しい自分自身の方法で表現するか」である(中略)「科学および芸術分野で成功するには、多少、自閉症の気がなければならない」と語るのはハンス・アスペルガー。アスペルガー症候群の名前の由来になった人物だ。※引用者加筆.

精神医学者ダロルド・トレファートは、彼自身が命名した「サヴァン症候群」の研究の世界的な第一人者(中略)彼の概算では、自閉症を抱える人のおよそ一〇人にひとりはサヴァンである。彼の説明によれば、左脳がひどい損傷を受けたとき、右脳(音楽や芸術などをつかさどる)がそれを必死に補おうとすることでサヴァン症候群があらわれるという。注意しなければいけないのは、損傷によって能力がつくられるのではなく、能力発達の機会がもたらされることだ。

サヴァン症候群の「サヴァン」はフランス語で学があるという意味だが、アスペルガー症候群のカタカナ部分は人名である。一九四四年、オーストリアの小児科医ハンス・アスペルガーは、対人関係に独特の難しさを抱える四人の子どもたちの事例に、「自閉症精神病質」という名前をつけて報告した。これがアスペルガー症候群のルーツ(中略)(※今では)自閉症もアスペルガー障害も自閉症スペクトラム障害の名の下にひとまとめ(中略)多少オタクっぽい人から、アスペルガー症候群、高機能自閉症( 『高機能』は知能に障害がないという意味)、知的障害をともなう重度の自閉症にいたる(中略)「サヴァン症候群」は、「DSM」をはじめとする精神科の診断マニュアルには載っていない。なぜなら、この名称は先に述べたとおり「非凡な才能と脳の発達障害をあわせ持つ人々」あるいはその状態を指す言葉であって、病名ではないからだ。そもそも、精神科の病気ないし障害とは、それによって自身が苦悩し、社会的な損失を被り、周囲をも困惑させるものをいうのである。※引用者加筆.

自閉症精神病質

自閉症の研究を始めた先駆者ハンス・アスペルガーはこう書いている。「科学や芸術の分野で成功するには、多少の自閉症的要素はかかせないと思われる」(中略)
自閉症でサヴァンの人の能力ですら、物真似か過剰な脅迫観念によるものくらいにしか思われていなかった。 そうした見方が覆えされたのは、ここ数年に及ぶさまざまな研究から自閉症の人たちに創造性があることがわかり、本当の独創性に対する理解が深まってきたからだ(中略)サヴァンの人は正解にたどり着くために多くの可能性を同時に考えていて、それは意識の「量子レベル」で起きているものだ、と主張する。

サヴァンの人は正解にたどり着くために多くの可能性を同時に考えていて

スチュアートは対処能力に秀でた問題解決型人間で、息子の病気をなんとか理解しようと独学の「自閉症研究者」となった。やがて、一つの手がかりを得た。

サヴァンとは、いくつかの分野に精通し、抽象的な思想を扱うことができ、「真実の探究に精力を傾ける」人を指す言葉

人は時間がないときにも一時的に自閉症になる

“時間的なプレッシャー” という状況の要因が、助ける者と何もしない者の違いを生む↓

マインドフルネスを音楽にたとえれば、仏教の甘美な教えをベースラインに、認知心理学のアーカイブ(保管庫)のなかからクラシック音楽のリフを少しばかり重ねた一種の集中法だ(中略)認知の交通量を制限するシステムが最初から脳に組み込まれている───人間がいる。それがサイコパスだ!(中略)ただし、サイコパスとマインドフルネスの脳の状態には違いがあり、それは、私たちが経験している現在を “どう扱う” かにあるのではないかと彼(※マーク・ウィリアムズ教授)は示唆している。マインドフルネスでは、現在を “味わう” ように指導するのだが、サイコパスは、“貪り食う” 傾向が強いというのだ。※引用者加筆.


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