前から思ってたんですよね。

PRとはPublic Relationsのことでステークホルダーとの関係構築だとか、メディアに取り上げられるだけが広報じゃないとか、経営戦略との統合が必要だとか、全部正しいんですけど。

いや、現場ついてきてなくね……？と。ふと油断すると、業界の人たちだけで次元の高い話になってしまって、若手PRパーソンや新任広報さんの実務上のお悩みは結局なにも解決しない、、みたいなことがけっこうあります。

だから格差を埋めたいなと思いつつも、そう簡単な話でもなくて。PR広報論が概念や考え方に終始してしまって具体的なノウハウやTipsが出てこないのには、ちゃんと理由があるような気がしています。

自分でこんなツイートしつつも、考えさせられてしまいました。いろいろと模索中のことを書いておきます。

現場の人々は、明日からの業務に困っている

PRはステークホルダーとの関係構築だ！とか言われても、じゃあその関係構築のために、何から手をつければいいのよ……というのが現場の本音。

※勝手に引用してしまったけど、嫌だったら消しますね。

たぶんどっちがわるいとかの話ではないと思ってる。

PRのプロは総じて「Tipsなんてそんな便利なものはない。日々の積み重ねだ」みたいな感じで悪意なく突き放してしまうし、ビギナーはビギナーでどう調べればいいのかからわからない……みたいな状況だったりします。その中間にいるひと（現場でまあまあ成果が出てきている）は試行錯誤で忙しいしまだ答えが見えていないから、発信とかしないんですよ。。

ノウハウや小手先Tipsに頼るなってのはそのとおりだけど、日々やっている業務をめちゃくちゃ解像度を上げて監視して、一般化して切り出す努力をすれば、もう少し具体的なことは言える気がするんですよね。

事実、いろんな書籍を読んでいると（ちなみに私はPR広報関係の主要な本はすべて読んでます）、けっこう突っ込んだ実務の話とかも書いてあったりします。

そこまで言っちゃっていいのか？みたいな。それだけでも道しるべが見えると、どこから手を付ければ……て状態の現場にとっては全然違うんじゃないかな。

そうは言っても、体系化・言語化が難しいのはなぜか

わかりやすく「このメディアに取り上げられたい」みたいなお題があったとして、そこに行き着くまでの手法は本当に泥臭くて複雑なんですよね。

たとえば最近、某テレビ番組でわりと狙いどおりに特集をしてもらいました。広報を頑張りたい企業にとって、やっぱりなんだかんだ「テレビに出る！」というのは現実的な願望のひとつだと思います。

でもこれって、

「テレビ局に電話して、取材をお願いしたら受けてくれました（わーい）」

みたいなシンプルな話ではもちろんなくて。無名状態からここにたどり着くまでに半年間かかりました。

具体的に打ってきた施策だけで見ても、秋にスタートして4ヶ月ほどコツコツやってきているし、なんなら本当にそれらが効いたのかどうかも検証はできないし、複合的な要因が絡み合っていて、取材が決定した段階から最終的なO.A.内容になるまでにもいろんな情報の出し入れがあって。

しかも、同じことを他の企業でやったからって実現するわけでもないところがまた難しい。PR広報は、企業のステージと成長速度と身を置いている業界と目指したい方向性と、始めた時点での認知度やステークホルダーの総量と、既にもっているアセットと……それら次第でなにもかもがカスタムパックでオーダーメイド。さらに、やりながら世の中の反応を観測しつつ、都度舵取りをして細かい決断をしていかねばならぬという総合格闘技となっております。

個人的には、アカデミックに論じてもまじで仕方ない派でちょっと距離を取っているくらいだし、身になる話というか、実際にゴールに向かって動き出してもらえるような情報を発信できたらな〜と思っています。

でも本当に難しいんですよね〜。プロな皆様もこうおっしゃっていますし。

まったく困ったよね。 う━(・n・｀≡´・n・)━ん…

とりあえず、本を10冊読みましょう

どの業界でも言えてしまう当たり前のことだと思うけど、とりあえずは専門の本を10冊読んでトライアンドエラーしてみるのが一番です。

正直な話、タダで教えてもらおうなんて甘すぎる。けど逆に、企業広報界隈では「めちゃ高い受講料を取る有料セミナー」というのも横行していて、それはそれでヤバイと思っている。。

現役新聞記者とかが登壇して、記者としてどんな情報なら取り上げたくなるか〜みたいなことを話して、講義後に記者とリレーションつくるための名刺交換に行列……みたいなやつ。その後、ビギナー広報同士での名刺交換会とかがあって、顔も覚えてない人の名刺がわさっと増えるやつ。

何度か偵察に行ったことあるんですが、中小企業でうっかり広報に抜擢されてしまって右も左もわからない人たちが一生懸命メモを取っていて、その市場がめっちゃデカイんです。（あ、これは袋とじにすべき話だったかもしれない）

記者とのコネだけで記事になると思ったらおーい。メディアリレーションズファーストの広報は、本当に抹消したいですよね。

で、ちょっと話がずれましたが、私自身はPR広報系の本をたくさん読んできたので、ひとまずの動きとしては、それをTwitterで紹介していこうかな〜って感じです。

明日からの役立つTips……私も知りたいな。