「PRコーディネーター」という肩書きの理由
私の個人名刺や各種プロフィールには、「PRコーディネーター」という肩書きがのせてあります。
PRプランナーやPRディレクターはよくいるけど、“コーディネーター”ってどういう意図なの?と、先日聞かれることがあり、ぺらぺらとしゃべったら改めて考えるきっかけになったのでまとめてみます。note公式にも「PRコーディネーターの……」と紹介されてしまったので、釈明しないと!
肩書きって「別になんだっていいじゃん」という意見もある一方で、やっぱり名は体を表すともいうように、多少こだわったほうがいいのかも。
去年くらいに、「作家」と名乗った方とかが炎上したことがありましたよね。そのときに聞いた「肩書きはその人の志」という言葉が、なんかいいなあと思っていて。そんなスタンスでやってます。
たくさんあるPR系の肩書き
「PRコーディネーター」という肩書きにしたのは、だいたい1年前、フリーランスとして3枚目の名刺を新調したときくらいです。
それまでは、
「PRをやってます」とか、
「企業広報のサポートです」とか、
「PR関係のライターやってます」とか、
「PRのコンサルというかごにょごにょ」とか、
「(資格を取ったので)PRプランナーです」とか、
本当に一生定まらなくてどうしようかと思っていました。(セルフブランディングが下手)
PRとはPublic Relationsのことなのですが、私がやってきたこともやっていることもやっぱりそのワードに集約されるので、「PR」の二文字は外せないよなーという気持ちがありました。広告とか宣伝とか思われるとやりづらいし。
で、その「PR○○」という肩書きに絞ってみても、思いつくものがたくさんあります。たとえばこんな感じ(個人的なイメージ付き)。
どれもしっくりこなくて決められず……。とりあえず名刺には「PR/ライター」とか書いたりしてたんですよね。
調整する「コーディネーター」という仕事
「XXer」で何かいいのないかなーとリストアップしてみたときに、「コーディネーター」という言葉が引っかかりました。
調べると、一応「PR Coordinater」という肩書きはグローバルに存在していて、海外ではわりと一般的なようでした。日本で名乗っている人はあまり見かけないけど。
コーディネーターに日本語を当てはめるとしたら「調整役」とか「橋渡し役」という感じでしょうか。Wikipedhiaによると、「コーディネーターとは、ものごとを調整する役の人。」とのことです。
全体をうまくアレンジして、落としどころを見つける。ずっと板挟みになりながら「調整役」を引き受けて、事業部と広報部、クライアントとメディア、広告代理店とPR会社内、営業と外部ライターなんかを「橋渡し」し続けてきた私のキャリアをうまいこと表してるんじゃないかな、と思いました。
調整はわりと得意分野で、関係者が多ければ多いほど役に立つタイプ。あっちこっちに電話やメールをして話をまとめることばかりやってきたし、連携がうまくいかない炎上案件を引き取って、即座に鎮火するのも得意です(地味なスキルですが)。
とにかく「間に入って調整する」というのは、もはや小学生くらいからバリューを発揮してきた私のスキルです。それだけは自信ある。
そんなわけで、オリジナリティを出したかったこともあって、「PRコーディネーター」というカッコつけた肩書きを掲げているのです。
「なんかうまいことやっとく」という役回りの必要性
「コーディネート」はわりと広い意味をもっていて、「なんかうまいことやっとく」という表現が一番ハマるんじゃないかと思っています。
PRに置き換えると、手段を選ばずいろんなところにかけあって、話をつけてきたり進展させてきたりして、関係構築がいい感じにまわるように動き回る。
面白い企画をするプランナーでも、自分はあまり動かないコンサルでも、スポットで文章を生産するライターでもなく。まして「広報」の狭さだと全然しっくりこないし、外注でメディア露出を取ってくる人にもなりたくない(なれないけど)。
大変ありがたいことに、「あなたが入ってくれて、すごくやりやすくなりました」とよく言っていただくことがあります。この「やりやすさ」「なんかうまく回る感」も、たぶん私が提供できることです。
フリーランスが流行ったりして、「実態をもった成果物を生産するスキル」が重視される世の中だけど、逆に「専門性にこだわりすぎずマルチになんかうまいことやっとくスキル」って、けっこう求められている気がするんですよね。意外とできる人が少ない。
経営は経営陣に任せつつ、その他のこぼれてきたことは全部拾うし、基本は「現場」のレイヤーで糸を張り巡らせて、組織を横断する遊軍的に動き回る。関係性をアレンジするためなら手段は問わないし、社外も社内も境目なく行き来する。そういう役回りが、けっこうしっくりきているのです。
まあ、全然実態が伴っていなかったらあれなんですけど。「肩書きは志」なので、そういうのを目指してるんだなあと温かい目で見てやってください。
とはいえ、こういう職種はなかなか一般的には理解してもらえないので、仕方なく「PR」を名乗っているモヤモヤ感もあります。
私は出身もPR業界だし広報的な仕事もしているので、「PRの人」と思われがちなんですが、厳密にいうとちょっと違和感があるんですよね……。「PR界隈」とくくられるのも、なんだか違う(めんどくさくてすみません)。
私が思っているPRのカバー範囲は実はかなり広いので、自分もまだまだ全然なところはたくさんあるし、一緒にやりながらわかってもらえばいいかなーと。
どうすればわかってもらえるかというのは、目下の課題でもあります。。魅せ方が下手なので、だいたい誤解されて終わってます笑。同業者の方とはこのへんお話してみたいところですね。
おわり。
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