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すぐに情報に流されるアホにならないコツ③

前回に引き続き。

今までは最低限一次ソースを確認しろ、といってきた。しかも、一つの物事に対して複数の一次ソースを確認。話はそれからだ。

その後は自分なりに解釈していく必要がある。情報鵜呑みにしてはいけない。なぜなら、情報を発信する組織や人は大抵、情弱が情報を鵜呑みにすることを期待しているから、だ。これは決して陰謀論なんかではない。前回も軽く触れたとおり、各新聞社でもかなり偏りがあるし、前回紹介していない地方紙(特に沖縄)は更にそれ以上に偏っている恐れがある。リードミスを狙っていることもあるし、本来は伝えるべき情報を隠したり「編集」して公開している可能性もある。本当に、恐ろしいことだ。だから、自分なりに解釈する必要がある。

自分なりの解釈は、結果的に偏ってしまう恐れがある。しかし、それは仕方のないことだ。今まで生きてきた環境や習慣、好みなどで解釈は変わってしまう。しかし、それはとても自然なことだ。むしろ(Twitterでよく見かけるが)、「自分は中道だ」なんて名乗っている輩は信用ならない。ある歌の歌詞にこんなのがある。

「誰かが言ってたぜ。『俺は人間として、自然に生きている』んだと。自然に生きているってわかるなんて、なんて不自然なんだろう。」

中道だとか自然だとかなんていうのは自分を基準においているだけなんだ。その基準が偏っていたら、その人は偏っている。しかし、偏り方にも「正しい偏り方」と「間違った偏り方」がある。この「間違った偏り方」をしないように注意しよう、というのが今回の主題だ。とはいえ、「間違った偏り方」となる要因はたくさんある。そのため、今回は一つだけ紹介する。

即座に判断するな。ゆっくり考えろ。

実はサブタイトルがすべてなのだが、意外とこれはやりがちだ。いくつかの例がある。例えば、あなたがテレビをつけるとワイドショーで

コメンテーターA「これはちょっと政治家として問題ですねぇ。」
コメンテーターB「この人はモラルが無いですねぇ。」
コメンテーターC「握手なんて挨拶なんだから、してもいいじゃないですかねぇ。」

としかめっ面で言っていたとする。これを見て、「これに挙げられている政治家ってだめなやつなんだなぁ」と思ったりしていないだろうか?実は、これは「小池都知事がある自民党議員と会合をした際に握手をしなかった」ことの特集の一部である。このコメントの前には握手しないで去っていく小池都知事の姿が映像で流されていた。そこまでいけば「小池都知事、クソだなぁ」と思うかもしれない。

しかし、実際には小池都知事と自民党議員は握手していた。あるワイドショーは握手の部分を切り取って流し、コメンテーター(笑)たちはその映像に対してコメントをしていた。さて、どうだろう。もしかしたら、コメンテーター(笑)たちは編集された映像であることを知らなかったかもしれない。しかし、番組を見ている側からすればまったく関係がない。それらを見て、直感的に「小池都知事はクソ」と判断し、巷のおばさま方やSNSでのネタとして拡散されてしまうだろう。このことは後日、さらっと「実際には握手されておりました、失礼いたしました。」と謝罪したが、そんなことはもはや無駄だ。何も考えずに情報を受け入れてしまう人が大多数の現場では、情報を書き換えることなんてほとんどできない。

他にもあることとしては、「○○の事件ってどう思います?」と聞かれたときなどだ。あなたはその事件について、いくつかのソースを読んでいたかもしれない。その中から「いくつかのキーワードを取り出して」語っていないだろうか。この「キーワードを切り抜く」ことは、自分自身や話している相手に曲解を与えてしまうわかりやすい例だ。これはマスコミの例だが、宮崎勤の事件以降、オタクと呼ばれる人の印象が極端に悪くなった。最近ではだいぶ回復したものの、それでも良くない印象で使われる場合も少なくない。

令和になった直後の無差別殺人事件が起こった際に「犯人はゲームを持っていました!」という速報が流れた。このゲームがオタクを連想させ、昔の人からすると宮崎勤を連想し、犯人→オタク→ヤバイやつと判断してしまうのだ。判断してしまう、というよりはマスコミ側が「判断させるように仕向けている」とも見れるだろう。

このように、キーワードでの判断も危険だ。

じゃあどうすればいいか。答えは

安易に答えを出さない

ことだ。情報をあまり持っていなかったり理解していないと思ったらまず「今の時点ではわからない」と思うようにする。それだけで、下手な偏り方はしない。人に尋ねられてしまったりすると「答えないと」という先入観に駆られてしまうかもしれないが、軽はずみなことをいうと「ヤバイやつ」と判断されてしまい、恥をかいたり炎上したりする。最後に。

知らないことは悪いことではない。安易に答えを出さないようにしよう。

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