《宝鋼と武漢鋼鉄、合併協議=世界2位の巨大会社誕生へ-中国》(時事通信)

宝鋼と武漢鋼鉄、合併協議=世界2位の巨大会社誕生へ-中国

中国は国有企業の再編が活発化していますね。各地に「ばらまい」て地方の雇用と経済を活性化しようとしたのが、建国以降の国有企業の存在なら、今は世界を見据えて競争力をつけようとしている。

問題は今や各地のご都合で運営されるのが当然になっている国有企業が、どれもこれも地方との競争にしか目が行かず、世界レベルの競争に打ち勝つ製品を作り出せていないこと。鉄鋼の過剰生産力も「おらが工場が他者を追いつけおい越せ」しか注目していないためのどんぐりの背比べの結果。今、統合によって中国はそれを解消し、パワーと資金を蓄えることで世界に焦点を当てた生産体制を再構築しようとしている。

鉄鋼業界においては、すでに2011年に今年を最終目標に3−5社の強大な国際競争力を持つ企業、6−7社のそれなりに強大な鉄鋼グループを作るという計画が決まっている。

今後、この宝山鋼鉄(上海市)と武漢鋼鉄(湖北省)の合併、そして鞍山鋼鉄と本渓鋼鉄(どちらも遼寧省)の合併によって、鉄鋼業界を南、北を分割した大きなグループ分けが進む予定。ちょうど数年前に鉄道の機関車やレールなどを生産する業界をやはり合併により、北公司、南公司に分けたように(その後、鉄道業界は実際に東南アジアなどでの入札に積極的に打って出るようになった)。

#私的NC

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