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ウイグル人と米中貿易戦争

■ウイグル人の立場
 ウイグル人は中国共産党からテロリスト扱いされている。ウイグル人だけでテロリストにするのは人権弾圧の一つ。チベット人・中国国内のキリスト教徒・気功団体の法輪功も人権弾圧されているが、ウイグル人への弾圧は他よりも厳しい。

 その理由は中国共産党が進める、一帯一路の門に位置するのがウイグル。ウイグルは一帯一路の中国側の出入り口に位置する。つまり門だから、ウイグルで反乱が発生すれば経済圏である一帯一路は全体が機能停止に陥る。だから中国共産党はウイグル人を危険視しており、他よりも厳しい対応で挑んでいる。

■状況の変化
 中国共産党は易姓革命を恐れており、人があつまれば反乱の種だと認識する。気功団体の法輪功に政治的意志が無くても、学習者1億人になれば共産党員よりも多くなる。伝統は命令しなくても人を集める力を持っているので、中国共産党は法輪功を敵視する。

 チベット・ウイグルは宗教・民族性が伝統。法輪功でさえ人が集まるので弾圧された。チベット・ウイグルは、さらに宗教・伝統で集まるから危険視される。中国共産党は強制収容所で洗脳し、同時に強制収容所で働かせることで利益を得た。この利益が南シナ海の基地建設や兵器購入に使われたことは間違いない。

 中国共産党は一帯一路を急速に進めた。一帯一路は経済圏だが、中身は中国共産党の覇権拡大。経済圏の裏の顔は覇権で、これは軍事力の投入で維持される。アメリカは世界の警察を自称して世界各地に基地と軍隊を配置した。これは海上交通路を守り、世界の平和を維持とする。真の顔はアメリカの国益でありアメリカのための平和。

 中国も同じで、中国のための国益と平和を目的とする。だがイギリス・フランスはアメリカから敵視されない。この違いは、中国の一帯一路はアメリカの平和を否定し、新たに中国の平和に書き換える。それに対してイギリスとフランスは、アメリカの平和を認めていることに違いが有る。

 一帯一路はアメリカの平和を否定するから、アメリカは中国を敵視する。直接戦争は出来ないので、アメリカは間接的に中国と戦争する道を撰んだ。その一つが米中貿易戦争。そして一帯一路の中継地点に位置するイランとの対立。さらに一帯一路の門に位置するウイグル人への人権弾圧批判。

■ウイグル人の立場
 アメリカはチベット・キリスト教徒・法輪功を無視してウイグル人への人権弾圧を批判。真の人権弾圧批判ならばチベット・キリスト教徒・法輪功も使うはず。使わないのは一帯一路潰しのための道具になった証。

 悪く言えば使い捨てになるが、状況次第では人権を回復できる。だが東トルキスタンとしての分離独立を選ぶことは自殺行為。仮に東トルキスタンとしての分離独立を選べば独立戦争になる。すると中国共産党は本気になってウイグル人殺害を開始する。つまり、今の中国は本気ではない。

 それに日本の警察・検察・裁判所は、独立戦争を選ぶウイグル人を犯罪者と見なす。そして「ウイグル人は犯罪者であり、逮捕することは正義」とされる。これは中国共産党の命令ではない。

 政治家の丸山議員が北方領土を戦争で取り戻す発言をしたら批判された。維新の会から除名され、維新の会はロシア大使館に謝罪に行く状態。戦後日本では理解できないことは悪であり、理解できることが正義という安直な善悪論が蔓延している。そのため全ての戦争が悪だと断定されている。

 国際社会では国家主権を守る戦争は正義とされている。国際社会では良い戦争と悪い戦争で区別する。だが日本では、独立戦争すら悪と見なす。だからウイグル人が独立戦争を選べば、中国共産党だけではなく日本の警察・検察・裁判所から犯罪者として逮捕される。

 国際社会では戦争は政治の延長であり戦争は政治の手段一つ。だが日本では犯罪と同じ悪と断定されている。だから犯罪行為である戦争を捨てて話し合いで領土問題を解決する道を撰んだ。

 国際社会では実効支配する国が領土の所有権を持つ。資料で証拠が在ったとしても、実効支配している国が領有権を持つことになる。だから年数が経過することで竹島は韓国領都認定され、北方領土はロシア領と認定される。

 これが国際社会の現実。これを知らない日本人は戦争を捨てて話し合いを撰んでいる。このことから、韓国もロシアも日本との話し合い継続を選ぶのだ。そして戦争を選ぶ日本人を悪と批判する。だからウイグル人は独立戦争を選べない。

■ウイグル人の選択
 ウイグル人は分離独立ではなく連邦制を選ぶ道が最善。これは中国の一部であり、連邦制に参加する東トルキスタンになる。連邦制は独立国家の集まり。これなら共存共栄だから中国共産党を敵にしない。さらにウイグル人は江沢民派を交渉相手にすべき。

江沢民派:中国の伝統を肯定する。
習近平派:中国の伝統を否定する・宗教・伝統を否定する。

 習近平派は宗教・伝統を否定する。民族性否定であり宗教否定。イデオロギーである社会主義・共産主義に適合した世界だけを求めている。それに対して江沢民派は神話を肯定している。実際に江沢民派は、中国の神話である黄帝を使い多民族の結合を求めている。

 江沢民派は中華思想と神話の黄帝を中心とし多民族を結合する。これはアメリカと同じ多人種国家への移行を意味する。中国の神話を中心とすることで、異宗教・異民族を一つに纏める多人種国家・中華人民共和国に移行できる。

 今の中国は多民族国家だが、江沢民派の思想を用いれば多人種国家へ移行できる。これは反乱対策になり、しかも複数の民族を中華思想の民にできることを意味する。

 さらに日本の様な神仏習合に移行できる。仏教は外国の宗教だが、日本では天皇陛下を中心とすることで神仏習合が成功した。つまり中国も、中華思想・中国の神話を中心とすることで、中華思想の民に移行できる。

 ウイグル人は江沢民派と交渉し、多人種国家・中華人民共和国と中華思想の民の成立に参加すべきだ。これならば民族性・宗教を維持しながら中国共産党と共存可能。

■アメリカにも都合が良い
 この案は中国共産党とアメリカに都合が良い。困るのは習近平派。今アメリカと対立するのは習近平派。習近平派は急速に一帯一路を進めたことでアメリカと直接対立することになった。これは江沢民派も巻き込んだ戦争に成りかねない。

 ウイグル人が江沢民派と交渉することは、アメリカは交渉相手を江沢民派にすることが可能。そうなれば中国共産党は習近平派から江沢民派に移行する。交渉できない相手よりも交渉できる相手が好ましい。アメリカとしても交渉ルートが増えることは好ましいのだ。

 ウイグル人は江沢民派と交渉することで人権回復の可能性が高まる。それには江沢民派の行為を黙認することが条件になるだろう。

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