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周到な準備とは何だ?

■トランプ大統領の宣伝
 トランプ大統領はイランに対して周到な準備をしていると公言。トランプ大統領は北朝鮮さえ攻撃しなかった。イランに対しても同じで、準備しているとしても決断しなければ無価値になる。

米、イランに対し「周到な準備」=トランプ大統領
https://jp.reuters.com/article/us-iran-trump-idJPKCN1TJ2YD

■先制攻撃できる
 アメリカは国際社会の抜け穴を使えばイランを先制攻撃できる。これは戦争ではなく懲罰としての空爆。戦争は今の平和を否定する行為だから、先に開戦した国は悪の国にされる。だから各国は自国から開戦しない。

 そこで各国は間接的な戦争で国防を行っている。例えば義勇兵を派遣すれば間接的な戦争になる。例えば戦前のアメリカが蒋介石を支援で派遣した義勇兵フライング・タイガース。朝鮮戦争時の中国は、人民解放軍を義勇兵として派遣した。

 この様に正規軍でも義勇兵と称すれば国際社会は黙認する。何故なら義勇兵投入は間接的な戦争であり、自国も使ったか使う可能性が有るからだ。だから各国は義勇兵を黙認する。国防のために黙認される国際社会の抜け穴。

 イランの革命防衛隊は宗教組織の私兵。国際社会では義勇兵扱いだから、シリア・イラクで活動しても間接的な戦争になる。イランは以前から間接的な戦争で、アメリカ・サウジアラビア・イスラエルと戦争している。

 イスラエル空軍は正規軍だが、シリアの革命防衛隊を空爆している。だが国際社会はイスラエル空軍の越境攻撃を黙認。これは正規軍の越境攻撃だが、ミサイル・砲撃の越境攻撃は間接的な戦争に該当する。

 さらに革命防衛隊を攻撃しているので、イスラエルによる攻撃は国際社会から黙認される。イスラエルは間接的な戦争になる条件を二つ使い、国際社会の抜け穴を使って国防を実行している。

 国際社会では対テロ・対ゲリラ作戦では、正規軍を隣国に侵攻させても黙認される。最近ではアメリカによるアフガニスタン作戦とトルコ軍によるシリアへの侵攻。これらは対テロを作戦であり、トルコはテロ組織を攻撃するためにシリアに侵攻した。

 テロ組織・ゲリラ組織は国境を問わず逃げ回る。正規軍が国境に合わせていれば国外に出られない。これではテロ組織・ゲリラ組織に逃げられる。こうなるとテロ組織・ゲリラ組織に聖域を与え、戦力回復と活動の機会を与えてしまう。

 これでは国民をテロ組織・ゲリラ組織から護れない。そこで各国は対テロ・対ゲリラ作戦ならば越境攻撃を黙認する様になった。これは国際社会の暗黙の了解であり経験則。だから間接的な戦争になった。

 アメリカは革命防衛隊をテロ組織に認定した。革命防衛隊は義勇兵扱いだから、アメリカはイランを戦争攻撃できる条件を複数用意した。

1:ミサイル攻撃による越境攻撃は間接的な戦争。
2:義勇兵への攻撃は間接的な戦争。
3:テロ組織への攻撃は間接的な戦争。

 この様にアメリカは、革命防衛隊を攻撃するなら先制攻撃できる条券を複数持っている。これらは国際社会の抜け穴で、空爆だけなら戦争には該当しない。これらは強国による懲罰として扱われる。

■抜け穴を使わない
 アメリカは何度も北朝鮮・イランを空爆できる条券を持っている。今でもアメリカは北朝鮮とイランを空爆可能。だがトランプ大統領は決断しない。トランプ大統領は「周到な準備をしている」と発言したが、これは決断できないことを誤魔化すため。

 アメリカは、タンカー攻撃はイランの仕業だと公言。さらに「イランが実行した証拠を持っている」と主張した。だが証拠は曖昧でイランとの関連性は無い。それに証拠が有るなら既にイランを空爆している。

 それでもイランを空爆しないのは証拠として使えないことを知っている。もしくは、トランプ大統領は決断できない。どちらかだろう。

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