J1第7節 vs湘南 マッチレビュー 『勝ち点1をどう捉えるべきか』

こんにちは。わらびです。

欧州サッカーが佳境を迎えています。基本的にプレミア箱推しシティにわか推しって感じの筆者ですが、やっぱこの時期は楽しいですね。アヤックス×ユーベをリアルタイムで見るべく、このレビューは素早く終わらせたいところです。それではどうぞ。

今節はアウェイで湘南ベルマーレと対戦した松本山雅。これまでリーグ戦で8回対戦して4分4敗で未勝利と、苦手意識のある湘南。予想通りの厳しい試合となりました。

基本システム

松本は3試合振りに勝利を収めた前節と同じスタメン。ベンチには永井龍が復帰。ルヴァンで好アピールを見せた杉本太郎も控える。

18人の内4人が古巣対戦(高橋、パウロ、村山、安東)という松本。勿論我らが反町康治も。湘南さんには足を向けて寝られない。

一方の湘南。磐田に敗れた前節からの変更は3点。負傷明けの山﨑凌吾、齋藤未月がスタメン復帰。左CBには小野田将人代わってキャプテン大野和成が入った。

今季ボランチとして出場機会を得ている松田天馬。鹿屋体育大卒の大卒2年目。特別指定でプロデビューを飾ったのは、17年8月の松本戦(湘2-1松)である。プロデビューとは思えない落ち着いたプレー振りに驚いたのを思い出した。

最前線をどう活かすか

前節、神戸のネガトラの遅さを狙って裏を突き続けた松本。この日の狙いはいつも通り。いや、いつも以上にシンプルだった。

反町監督「前線からプレッシャーが来ることは分かっていたので、今日は一山越してペレイラに納めさせて前を向く形を狙い、.....」                         

( https://www.yamaga-fc.com/match/detail/2019-j1-match7 より引用)

190cmのペレイラを起点とし、2シャドーやWBが追い越して攻撃を作っていく形。最前線のタレントは違えど、高崎寛之で散々やってきたスタイルである。

この狙いがどう作用したかは後ほど。

湘南のビルドアップと苦しんだ松本

いつも通りの海風が吹いていたこの日の平塚。ここの海風はアウェイゴール裏からホームゴール裏へ吹くので、松本は追い風でのスタートとなった。

風下となった湘南。比較的ボールを保持して押し込んでくる。3バックvs3トップのバックラインには、ボランチの1枚が落ちて数的有利を確保する定番の形。これが地味に厄介だった。

図のように真ん中にボランチが落ちる形。こうなると左右ストッパーは前に出てくる。左の大野は特に。解説の柱谷さんも散々触れていた、『サイドで数的優位を作る』やり方である。

サイドで数的優位を作られる訳にはいかない松本。当然ケアしなければいけない。今季の松本でこの役割を担うのは2シャドー。大然と中美がカバーする形となる。

こうなると問題が1つ。ペレイラが前で孤立してしまう。即ち、前述の追い越しが無い。カウンターが発動出来ないのだ。

遅攻で押し込む形は割とあった。が、松本の攻撃はまだまだ発展途上である。ブロックを形成した湘南ディフェンスを崩すのは容易ではない。

結果としてシュート1本に終わった前半の松本。ここにその要因の1つがあるのではと感じた。

守備面における「らしさ」

神戸に勝った前節終了後各方面から聞こえてきたのは、「松本らしさ」という言葉。実に便利な言葉であり、当ブログでも使った気がする。

この言葉、様々な捉え方が出来る。筆者の考える松本らしさの1つが、『深い位置に侵入された後の粘り』。これがよく見られた試合だった。特に前半。

比較的足下で繋いでくる湘南。やはり基本的な選手の技術には差がある。ミラーゲームということで、そこの差はいつも以上に大きく感じられた。そんな湘南に押し込まれる前半。ペナ周辺にも何度か侵入を許した。が、ここで登場するのが例の『らしさ』である。

真ん中には人数を割いて守っているので、突破を許すのは主にサイド。個人の質的優位で状況を打開されるシーンが多かったのは気になるが、その後の中の対応は素晴らしかった。フリーでシュートを打たせたシーンはほぼ無いのでは。決定機も失点を許したあの場面のみだった気がする。

逆に言えば、湘南はそこを課題としているのではないか。いわゆる『最後の精度』。ここを突き詰めた湘南ベルマーレは恐ろしいのでは、とも感じた。

風下で優位に立った後半

スコアレスで始まった後半。やり方を変えたのは湘南。「変えた」と言うより「変わってしまった」の方が正しいか。

前半から続けて来た形で先制に成功する湘南。風上に立った事もあり、一気に試合の流れも持って行くかと思われた。が、そうも行かないのがサッカーの面白さ。

ここでは湘南の選手コメントを引用する。

大野和成「1点取って少しセーフティにやろうという考え方が強すぎて、前半みたいに繋げたらもっと相手のプレッシャーをはがせたと思うし、蹴ったことによってセカンドボールを拾われて相手にリズムを作らせたところもあったかなと思います。」
秋元陽太「後半の最後の時間帯で得点を奪われましたが、繋ぐのか蹴るのか判断が難しいところがありました。」

(http://www.bellmare.co.jp/2019_j1_7_matsumoto より引用)

後半早い時間での先制。勿論2点目、3点目を取りに行く意識はあったと思うが、セーフティにやりたくなるのも事実。風上に立った事もあり、湘南は長いボールが増えた。

長いボールが増えるという事は、湘南の最終ラインが押し上げる前にボールを奪うチャンスが有るということ。そして、前半苦しめられた「CBの上がり」が減るということでもある。前半ほとんど効力を発揮しなかったカウンターが、じわじわと効いてきた。

シャドー永井龍

頼れる男が帰って来た。3月末から戦線を離脱していた永井龍である。

3試合振りのベンチ入りとなった今節。追いかける展開という事もあり、71分に投入される。代わるのは中美慶哉。第4節広島戦で見せた「杉本太郎トップ下の2トップ」にするかと思われたが、そのままシャドーの位置に入った。

反町監督「永井も本来は1トップの選手かも知れませんが、ゴール感覚に優れており、点を取らないといけない状況なので。彼は(トップとシャドーの)両方とも出来るようにトレーニングからやっているので、それもある意味で良かったかなと思います」

https://www.yamaga-fc.com/match/detail/2019-j1-match7 より引用)

加入2年目の永井は27歳。『自他ともに認めるゴールハンター(エルゴラ選手名鑑より引用)』であるが、開幕時点でのJ1通算得点は僅かに「3」。14年以来のJ1で、爆発が期待される。

得点能力はチームトップレベル。それを活かすべくのシャドー起用であるが、もう1つ利点が。ペレイラとの関係性である。

長身を生かしたポストプレーやゴール裏での仕事に期待が懸かるペレイラだが、意外と色々やってくれる。サイドに流れてボールを引き出すプレーなんかも度々見せている。非常にありがたい話であるが、彼が流動的に動くということは中にターゲットが不在となるということでもある。この試合でも、「ペレイラが流れて中にシャドー1枚の状態でクロス」なんてシーンもいくつか見受けられた。

だからこその「シャドー・永井龍」なのだ。と筆者は勝手に解釈する。

永井投入直後の72分のシーンではその効果がハッキリと確認できる。このシーン、前のプレーの流れでサイドに流れていたペレイラに変わり、永井がスッと真ん中に入る。パウロから良いパスが永井に入ったものの潰されれてしまったが、彼らしい受け方だった。シャドーに永井が入っているからこそである。

これ以外にもこういったシーンはいくつも。次節以降のシャドーの人選も含めて楽しみな起用であった。

勝ち点1の捉え方

はい。ここからが本題。今まではおまけ....とは言わないが、今回1番書きたかったのはここ。

結果として追い付いて1-1でタイムアップとなったこの試合。得た勝ち点は1。この『1』をどう捉えるべきなのか。

残留を目指すチームであり、更には昨季カップ戦王者とのアウェイゲーム。先行された中でキッチリ追い付いたのは評価すべきポイントと言える。まして、広島戦にしろ川崎戦にしろ先制されるとズルズル行くパターンだった今季のこれまでを振り返ると、『勝ち点1を掴み取った』とも表現できる。

が、正直「勝てたのでは...」とお思いの方も多いのでは。筆者もそう感じた。

反町監督「勝ち点1で終わりましたけども、ゲームの流れからいって(勝ち点)3を取れてもおかしくないようなところも正直ありました。」

https://www.yamaga-fc.com/match/detail/2019-j1-match7 より引用)

((『監督コメント引用ブログ』と化している事をお詫びする。使いやすいコメントが多くて....。))

勝てたゲームだった。そう感じるのは何故か。それをこれまで書いてきたつもりだが、最後に整理して終わりたい。

まず、湘南にそれほどやられた印象は無い点。先程も述べたが、決定機は恐らく失点シーンのみ(記憶違いだったら申し訳ない)。主導権を握られる時間は多かったものの、それほど怖いシーンは無かったはずだ。

そして、後半に入るとうちのカウンターもハマるようになった点。後はシュートまで行く精度、個人の質の問題である。

得点後にさらに勢いを持って押し込めた事もまた、悔しさを感じる要因だろう。永井の左足シュートがもっと良いコースに飛んでいたら。散々あった高橋のクロスが1本でもペレイラに合っていたら。「たられば」は尽きない。

ただし、まだリーグは第7節である。松本の目標は残留だ。勝ち点1、得失点差を争うような残留争いにおいて(勿論巻き込まれないのがベストではあるが)、この勝ち点1が大きな価値を持つ可能性だってある。結論としてはこの『1』をポジティブに捉えて、このレビューを締めたい。

雑感

「レアンドロ・ペレイラ」という選手の輝きのほんの一部分を感じられたような、そんなゲームでしたね。まだまだ『ほんの一部分』です。もっと、もっと、文字通り松本を残留に導くような活躍に期待せずにはいられません。

対湘南の勝ち無し記録は更新されてしまいました。これで9試合やって勝ち無し。最終節で湘南をアルウィンに迎えるわけですが、それまでに残留決めたいですね....。

鳥栖戦に向けて

次節はホームにサガン鳥栖を迎えます。鳥栖は今季ここまで1勝1分5敗で最下位。スペイン人指揮官・カレーラス監督を迎えた今シーズンは厳しい立ち上がりとなっています。

特筆すべきは得点数。ここまで7試合でたったの1ゴール。次点が松本・C大阪・浦和で5ゴールなので、得点力不足の深刻さは明らかでしょう。

これまでリーグ戦での対戦は15年のみ。鎌田大地のプロ初ゴールで追い付かれたアウェイゲームと、先制しながらあっさり逆転を許し残留が絶望的となったホームゲーム。どちらも良い印象はありませんね。

ただし、直近の対戦は17年の天皇杯3回戦。メンバー落とした中でJ1鳥栖に勝ったあの試合は、覚えている方も多いでしょう。志知孝明(水戸)とセルジーニョが得点した試合ですね。

こんな事を言うのは鳥栖さんに申し訳ないですが、恐らく残留を争うであろう2チームの対戦となります。なんとしても勝ち点3を掴み取らなければなりません。2戦負け無しの勢いそのままに、キッチリと勝ち切りたいところです。

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今回はこんな感じです。導入で「ユーベ×アヤックスを生で....」みたいに書いていますが、もう水曜の夜です。アヤックス勝ちました。すごいですね。おめでとうございます。

シティ推しの筆者は明朝に決戦を控えるので、今夜はこの辺で失礼します。最後までお読みいただきありがとうございました。それでは。






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わらび

松本山雅FC[2019]

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