君の傍にいれるだけで充分なのに
僕はずっと恋をしている
でも告白なんてするつもりはない
だって君は僕の事なんて恋愛対象に見ていないから
今の関係が崩れる可能性があるなら
友達のままで君の傍にいたい
____
クーラーがあるというのにも関わらず
今にでも倒れそうなほどの暑い教室
この空間が嫌になりそうだ。
??:〇〇、放課後時間ある?
〇:あるよ
??:じゃあ私の家でゲームね
〇:いいけど、新しいの買ったの?
??:うん、〇〇と一緒にやりたくて
多分”理佐”は気づいていない
その一言で僕の心がいくら喜んで
虚しくなってしまうのか。
〇:いいよ。一人でゲームしてもつまんないし
理:じゃあ放課後に玄関集合
〇:いいよ
理:あ、それとも家泊まってく?
〇:、え?
理:幼なじみだし私はいいけど
恋人ではない男女がお泊りをするのは
普通なのか?
それとも理佐の感覚が少しズレているのか
〇:どうしよっかな
理:迷ってるなら泊まってけば?
〇:んー、じゃあそうしよっかな
理:じゃあそういうことで。また放課後ね
理佐は友達の元に帰っていった
〇:好きな人の家にお泊まり。か、、
____
理:お待たせ、待った?
〇:全然待ってない
理:そう。じゃあ家行こっか
帰り道を2人で歩くのいつぶりだろ、、
理:この映画2人で見に行かない?
〇:どんなやつ?
理:んー、〇〇が好きそうなやつ
〇:どんなやつだよ笑
理:わかんない笑 でも行こうよ
〇:いいよ。見に行こ
こんな感じで2人でどこかに行くのは当たり前
よく付き合ってると勘違いされるが
僕達はただの友達の関係だ。
理:じゃあ予定は後で決めとく
〇:うん。ありがと
理:はいここ。着いたよ
・・・
家には誰もいなかった
理:どう?私の部屋
〇:さすが綺麗好き
理:ありがと笑 じゃあ早速ゲームする?
〇:あ、それ俺がやりたかったやつじゃん!
なぜ理佐が持ってるのか
周波数が同じなのか、お互い好きなのか。
理:ほんと?買ってよかった笑
〇:偶然ってあるんだな
理:もしかしたら偶然を装ってるだけかも?
偶然を装う?どういう意味だ?
理佐は時々意味が分からない事を言う
意味を聞いても、
理:教えなーい
の一点張り。もう慣れたといえば慣れた
理:じゃあ始めるよ?
〇:いいよ
・・・
お互いゲーム中は無口だから
ただ楽しい時間が流れていった
理:あ、そろそろお母さん帰ってくるかも
〇:もうそんな時間か
理:じゃあ挨拶しに行く?
〇:だな
両親に挨拶を済ませご飯を食べ
お風呂にも入らせてもらった
〇:理佐上がったよー!
理:うん、今行くー!
脱衣所に「これ着ていいよ」
と伝言があった服を着ているけど
なんか洒落てるな、、
理:ちょっとまって笑
〇:ん?どうかした?
理:結構似合ってるじゃん笑
〇:でもこれ誰用の服?
理:それ私のだよ
、、えぇ!?
〇:え、大丈夫なの?俺が着ても
理:うん。〇〇ならいいよ
〇:そう、じゃあ部屋行ってるね
理:うん、くつろいでていいから
俺って理佐にどう思われてんだろ、、
・・・
理:明日学校だしもう寝る?
〇:寝る以外は?
理:ゲームする
〇:ゲームしよ
また無言で聞こえるのはスティック音だけ
理:〇〇って彼女いるの?
〇:なにいきなり
理:気になっただけ
予想外の質問に少し慌ててしまう
〇:いないよ。理佐は?
理:私もいない。人生で一度も
たくさん告白されてきたと思う
でも全部断っているのか。
それじゃ俺も勝ち目ないな、笑
理:〇〇さ私と
「付き合ってみない?」
〇:、、え?
言葉の意味を理解するのに時間が必要で
ゲームの事なんて忘れていた
理:ただ付き合うだけ。
〇:どういうこと?
理:もう私達ってカップルみたいだし
理:今とほぼ変わらないよ
考えてみればそうかもしれない
付き合ってもすることは今までと同じ
理:変わるなら、友達から恋人になるぐらい?
〇:いいよ。俺でよければ
理:じゃあこれからはカップルだからね?
〇:わかった。てかもう寝ないと
理:ほんとじゃん、電気消すよー
〇:早くない?笑
色々寝る準備をして
電気を消した。
理:おやすみ。〇〇。
〇:おやすみ。理佐。
少し〇〇の聞こえが変わったように感じた
でも幸せはそんなに長くは続かなかった
____
恋人になると過ごす時間は増えてく一方
それに伴って喧嘩も増えていった
友達の時は一回もなかったのに。
半年後
理:あのさ私達友達に戻らない?
〇:、なんで、?
理:やっぱ友達の方が楽だった
〇:そう、じゃあ別れよ
理:うん。じゃあまたね
理佐に別れを告げられた
なんとなく予想はついていた
だから致し方ないはずなのに
なんで涙が止まってくれないのだろう
やっぱ理佐の恋愛対象に僕はいないんだ。
____
この日から理佐とは話さなくなった
高校を卒業して大学に行った
元々は行くつもりはなかった。でも
少しは彼女を忘れられることに期待をしたが
無意味だった。
ずっと傍にいれると思ってた
それが友達でも恋人でも。どちらでもいいのに
そんなある日高校のグループチャットで
「久々にみんなで集まらない?」
とリーダー的な人が送っていた
行くつもりなんて無かった。でも
理:私も行く!
これを見たら行きたくなった
やっぱり今も彼女の事が好きなのだろう
____
集まった場所には懐かしいメンバー
もちろん理佐もいた。
適当に友達と話していたが
少し疲れてテラスの方で黄昏ていた
理:久しぶり。〇〇
高校生は可愛かったが
今はとんでもなく綺麗だ。
〇:久しぶり
理:たまには連絡してよ
〇:理佐から送ってきなよ
理:女性からって結構勇気いるんだよ?
〇:これからは連絡するから。許して
久々なのに会話が出来ている
理:〇〇さ、彼女できた?
〇:できてない。理佐は?
理:私もできてないよ
〇:告白はされてそうだけどね
理:されるけど、
否定しないんかい。でも、理佐らしいな笑
理:比べちゃうんだよね。なぜか。
〇:じゃあ好きな人いるじゃん
理:、なんでそんなに鈍感なの、、
鈍感、?俺ってそうなのかな、、
理:あのさ私達もう一回付き合わない?
〇:、だめだと思う
理:なんで、?
〇:今付き合っても前と同じ事になる
友達の方がよかった。って思われそうだし
これ以上関係を壊したくない
理:じゃあ一回しか言わないからね?
〇:ん?
理:〇〇。ずっと前から好き。だから
「私と付き合ってください。」
〇:、、本気で言ってる?
理:本気。〇〇がいなくなってやっとわかった
理:私、〇〇がいないとダメみたい。
ダメみたい。ってずるいだろ、、
〇:、俺でいいならよろしくお願いします
理:、ほんと?
〇:うん。ずっと好きだったから。
理:よかった笑
〇:てか告白って俺からするべきだよね、?
理:まあいいよ。〇〇らしいし笑
理:あ、今日私の家泊まる?
〇:え、?
理:またゲームしようよ
〇:うん。いいよ笑
これからは君の彼氏で傍にいさせてもらいます
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?