冗談を言いがちな姉の言葉は、実は本当だった…?
今日は祝日で学校が休み。
なんの祝日かは知らないけど休めるのならなんでもいい。
やっぱ祝日は幸せだ。
だから僕はお昼まで睡眠を楽しもうと思う。
そんなことを昨日の夜考えて眠りについた。
それなのに、、
??:〇〇。起きてる?おーい!聞こえてるー!
この声が、3分に一回聞こえてくる。
カップラーメンできたよ!のアラームかよ…
この声のせいで寝たくても寝れない。
??:はぁ、、もう入っちゃうよ?いい?
…今入るって言ったか…?
「いいよー!」
??:いいって言ったからね?失礼しまーす
おいおい。いいよ。って僕は言ってないよ!?
??:なんだ。起きてんじゃん
〇: …そりゃあ寝れるわけないじゃん…理佐姉…
理: なに。寝付けなかった?
〇:そういう事じゃなくて… 声がうるさいって…
理:ふーん。まあ起きたんだしいいじゃん。早く下降りてきてね
どんだけ自分勝手なんだよ…
でも、ここで逆らったらな…
まだ寝足りない体を起こすよう自分に言い聞かせ
下に降りた。
・・・
理:降りてくるの遅すぎ。亀なの?
〇:なわけあるかよ… 理佐姉が うさぎなんだよ…
理:私、寅年なんだけど?
、、ん、?寅年…?
〇: …え?ごめん、どういうこと…?
理:だから私うさぎ年じゃなくて寅年。
〇: …あー、、うん。そうだったね…笑
理: まだ寝ぼけてんの?早く目覚めなよ。
朝から頭が、こんがらがりそうなんだけど…
〇:てか、理佐姉今日大学休みなの?
理:うん。休み。笑
嬉しそうに微笑みながら言う姿に目がやられそうになる。
家族だけど、理佐姉は綺麗すぎるんだよな…
日に日に綺麗になっていくし…
理:朝ごはん自分でやってね
〇:えぇ、、めんどくさ…
理:高校生でしょ?それぐらいしないと結婚できないよ?笑
〇:うるせ… 別に彼女ぐらい いるし。
理:え!いるの!?
さっきまでの何倍も大きな声で、驚いた。
〇:いや、、まだいないよ…
理: …そう。まあ、〇〇に彼女できるわけないか!
〇:はぁ!?そういう理佐姉こそ彼氏いないでしょ
理:いないけど、私は作ってないだけ。作ろうと思えば今すぐにでも作れるよ?
〇:はいはい。さすが理佐姉だね。
そりゃあ可愛くて綺麗で優しいしモテるよな。
僕にもその血は入ってるはずなのにな…
理:〇〇こそ彼女作ろうと思えば作れるでしょ
〇:無理だよ。理佐姉みたいにモテないし。
理:近くにいい人いるでしょ?
〇:例えば?
理:私とか?
〇:え?
理:私はいいよ?〇〇となら付き合っても。
〇:いや、、姉弟だし…
姉弟で付き合うとかないでしょ…
理:ふふ笑 冗談だよ!姉のこと信じすぎ。笑
〇:はぁ!?また冗談かよ…
理:やっぱ私の弟は可愛いね。笑
〇:うるせ…
こうやって何度もからかってくるのに心は慣れない
いい加減慣れて欲しいんだけどな…
理:あ、そうだ。今日の予定ある?
〇:昼まで寝るつもりだった
理:あ、じゃあ私が〇〇の予定壊しちゃったんだ
〇:そうだね。でも、まあいいよ。
もう今更寝ても寝れる気もしないし。
理:じゃあ今日は私とのんびりしよっか
〇:のんびりって?
理:んー、わかんない。笑
〇:なんだよそれ。笑
両親も今はいなくて、姉弟で楽しい時間をすごした。
小学生の時にやっていた少し懐かしいゲームをしたり。
理:ねぇ!見て!これ懐かしくない?!
〇:え、やば。小学生の時やってたな…
理:久々にやろうよ
〇:いいよ。やり方覚えてるかな…
数分後
理:ちょっと強すぎない!?手加減してよ…!
〇:するわけないでしょ。日頃の怒りを発散してるんだから。よし、もう1回!
理:、、どんだけ溜まってるの…
姉に日頃の事を心配されたり。
お昼ご飯の時間になって、理佐姉の奢りで出前を
頼むことにした。
理:なに頼むの?
〇:どうしよっかな… これとこれもいいな…これも…
色々注文していき…
理:え、ちょっと。いくら頼んだ…?
〇:4000円分。
理:ちょっと頼みすぎでしょ!
〇:別にいいじゃん。理佐姉の奢りだし。
理:いや、まあ、そうだけど…
理:私安いのにしようかな…
〇: …笑 なんてね。冗談だよ。笑
スマホを見せると、そこには1800円と書いてあった。
理:はぁ!?もうこのバカ弟!ありえないんだけど…
〇:弟を信じすぎじゃない?笑
理:うるさい。奢ってやんないよ。
〇:ごめん。笑
少し仕返しができて嬉しかった。
・・・
お昼ご飯を食べ終わりソファにくつろいでいる。
理:あのさ、いきなりだけど
〇:ん?
理:私が〇〇の事好き。って言ったらどうする?
〇: …ん?ごめん、どういう事…?
理:だから、私が〇〇の事を男性として好き。って
言ったら〇〇はどうする?
いや、え、、突然すぎて頭が追いつかない…
…でもこれはもしもの話だから、どうせまたからかってきてるんだし。
僕もからかって…
理:勘違いしてそうだから言うけど、からかってないからね?本当に思ってるよ。
〇:いや、え?ちょっと突然すぎるっていうか…
理:まあ、そうだよね。いきなりすぎるよね……笑
〇:でも、もし本気ならその、、
理:〇〇はさ、私の事好き?
〇:え、? … 理佐姉どうしたの…?
理:どうもしてない。ずっと思ってたから。
嘘なんてついてない綺麗な澄んでる目だった。
〇: …好きか嫌いかで言ったら好きだけど…
理:そう。嬉しい。笑
〇:でも、、もし本気で好きだとしても姉弟なら言わないよ。
理:なんで?
〇:そりゃあ、今まで通りいれなくなるのは嫌だし…
理:じゃあ私達が本当の姉弟じゃないって言ったら?
〇:え?
理:血が繋がっていない義理の姉弟だとしたら…?
…いや、それはありえない…
…いや、理佐姉がモテて僕がモテないのはもしかしてそういう事…
…え、じゃあ本当に…?
〇:ちょっと待って、、本当にそうなの…?
理:うん。そうだよ。
〇:え、じゃあもし本気で好きなら
理:うん、私達は付き合うことができるって事。
、、理佐姉と付き合える…?
いや、まず僕は本気で理佐姉を好きなのか…?
恋愛感情を持っているのか…?
友達や姉感覚の好きとは違うのか…?
そもそも…
理: ふふ…笑
〇:え、なんで笑って…、え、まさか…
理:〇〇って本当に私の事信じすぎだよね。笑
〇:はぁぁ!?もう、意味わかんないんだけど…
理:本当に信じちゃった?笑
〇:そりゃあ信じちゃうでしょ…
理:嬉しいなぁ。笑
体の力が抜けてソファにもたれてしまう。
〇:どこまでが冗談?
理:そりゃあ、、全部?笑
〇:全部かよ…ありえないんだけど…
なんだ、、本当の姉弟なのかよ…
怒りは湧いてこなかった。
笑顔な理佐姉を見たら怒りなんて湧いてこない。
怒りの代わりに笑顔になった。
理:義理の姉弟なわけないじゃん。
〇:今だとそう思うよ。笑
理:はぁ!面白かった!
〇:そんな嘘ついてたら誰も信じてくれなくなるよ
理:別にいいよ?〇〇が信じてくれるのなら。
平然とした顔で言うなよ…
…まあ、ずっと信じてるけどさ…
理:あ。でも。
〇:ん?
理:もしかしたら冗談じゃないかもね。
〇:え?
理:私達が義理の姉弟で、付き合える。ってのも
理:私が〇〇の事を好き。って事も。
〇:え、それって…
理:ふふ。笑 〇〇が信じたいように信じていいよ?
理:私は〇〇の事好きだから。
〇:え、それは冗談…?本気…?
理:さぁ?どうだろうね。笑
少し理佐姉への思いが変わり始めた〇〇だった。
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