子どもが発達障害だからと言って、発達障害のプロになる必要なんてない

発達障害の民間資格が乱発されすぎてる

あなたの子どもは発達障害です。と言われたら、どれだけ衝撃を受けるだろう。一般には児童精神科医が診断するのだけれど、これを診断できるスキルを持っていると思い込んでいる民間資格保持者で教育をコンテンツとしている人がとても多い。

それなりのプロが監修のもとにしっかり情報収集や観察や臨床を繰り返し、作ったプログラムなら100歩譲ってまぁそういうのもあるのかと思う。

が、問題は、セミナーや講座などに数参加して机上論だけ集めまくり、自称プロを名乗って上手なプロモーションで集客して実際は自閉症児一人上手に扱えず、その母親の気持ちも汲めないコンテンツ販売をしているなんちゃって療育だ。

発達障害用のDVDを見せておけば問題行動が改善される。

〇〇教育法を実施すれば改善される。

〇〇〇資格(ものすごく公的なもののような名前がついている)取得をすると療育の仕事ができる。

食事だけですべて解決できる。

自然療法やアロマで治る。

書ききれないが、まぁ雨後の筍のように次から次へと、冗談みたいなちょっと高額、でもそのぐらいなら頑張れば出せるという絶妙な値段で出てくる。

この手のものは、ものすごく心惹かれるキャッチコピーと、もっともらしいことが巧妙に文章化されている。途方に暮れて気持ちが弱っているときはなおさらなのだけれども。

机上で数時間、数十時間、数日間学んだ程度で解決できるスキルがあったら、こんな社会問題になっているわけがない。なんでも解決します!自身は子育ては幼児や学童期で、思春期も体験してない自称子育てのプロ(保育士でも幼稚園教諭でももちろん教員免許も持ってない、もしくは免許だけ持っているペーパー保育士)などが、はいて捨てるほど寄ってきた。もちろん、料金表を携えて。

金儲け、自己実現に「発達障害の子育てという悩み困っている人」をターゲットにした商売ほど酷いものはない。そんなビデオ見ただけとか、週に何回数時間のお教室で解決するわけないじゃないか。そして二言目にはお母さんがもっと頑張れとか言いながら、お母さんの気持ちわかるわよと相反する言葉が投げかけられる。

これでは、母親はどんどん疲弊してしまうし、疲弊した母親に健やかな子育てが出来るわけがない。子育ては、人の人生を左右する責任重大な仕事だ。時に命がけ。そんな命や人生にかかわるアドバイスを薄っぺらい知識と足りない経験値で、自己実現やお金のために「アドバイス」を商品にしないでほしい。

共通言語が使える場に行こう

母親は何かがおかしいと日々感じている。おかしいおかしいと思いながら、最終的に医療機関に行って、発達検査をして診断が出る。これが、またややこしいのだ。そもそも、診断自体ははっきり言われないことが多い。発達検査をして、大体1年ぐらい遅れていますねとか、〇〇が苦手ですねとか、中途半端なことしか言われいことが多い。「ふわっと」した「そんな感じなんですね~」という曖昧なワードで、「なんとなく」伝えられる。そして、なんだ、実はうちの子は普通なんだ。と都合の良い解釈をするものの、日々の困りごとは変わらず、母たちはこの気持ちを持っていく場を探し情報を探し解決策を探し続ける。

話してみたらこんなに自分の気持ちをすぐ理解してもらえるんだと驚く体験はないだろうか。それが「共通言語」で話すということだ。様々な体験をした人同士が共通認識を持ちながら共感し会話するからこそ、得られる理解。

困りごとや相談事を話す際に、相手に状況説明から一つ一つの気持ち、困り度、なぜそうなっているのか等、相談窓口に行くたびに繰り返し説明しつづける、振り出し感とでもいえばいいのか。
日本語で話しているのだけれど、この言葉の意味はこういう意味で、この言葉の意味はこのようなことを指すので、こういうことなんです。と、説明がとにかく大変なのだ。しかし、ピアカウンセリングの場では、そんな説明は不要だ。書物に書いていない生の経験談ほど、心強いものはない。一つ困りごとを言えば、さまざまな方向からのエピソードが降り注ぐ。その中から、自分の子どものケースに必要なことは何なのかを母が考えて、次のアクションを起こせばいい。ちょっと先の子どもの姿がどういう道を辿るのか、ヒントを手に入れることができる。提供される情報やヒントは誰に聞いても同じことはない。時には180度異なる意見も出てくる。当然なのだけれど。

子どもはみんな違うのだから。

発達障害の対処法なんて、実はどうでもいいのだ。知りたいのは「自分の子どもが幸せな大人になり、人生を豊かに過ごせる方法」だ。母親から出てくる質問をしっかり聞けばわかる簡単なこと。

お友達はできますか?

恋愛はできますか?

高校にはいけますか?

大学にはいけますか?

就職はできますか?

一人暮らしはできますか?

結婚はできますか?

これらは全て、母の人生観から考えられた「幸せな大人になること、人生を豊かに過ごせること」子どもの幸せを願っているから、悩み走り回り考え続ける。


母親は「発達障害のプロ」になんてなる必要は全くない。「自分の子どものプロになればいい」

そして、折れてしまいがちな気持ちに寄り添ってくれる「共通言語」が使える「場」のなかで、心地よいなと思えるところを探せばいい。そこにヒントがあるし、まずは母自身の気持ちを落ち着けることだ。

そんな「場」は案外近くに、多くある。小さくて地味かもしれないけれど、そこは宝がいっぱい。宝箱は見た目はキラキラしてない。中身の宝を守るために地味でひっそりとしているものだ。


共通言語が使える場

パステルゾーン育児の会@南太田(男女共同参画センター横浜南自助グループ事業)
日時 :毎月第2火曜日10:00~12:00(8月はお休み)
場所 :フォーラム南太田 ミーティングルームA 
保育 :事前申し込みにて有料にて利用可 保育を申し込む
予約 :不要・遅刻早退での参加も可 
参加費:無料
連絡先:info@warm-place.com
   (タイトルをパステルゾーン育児の会としてください)   
お茶を飲みながら、その日集まった人たちでお話しします。感情が出てしまっても気にしなくて大丈夫です。特に何もないのだけれど、おしゃべりしたいな、でも大歓迎。

パステルゾーン育児の会@鶴見(現在準備中 2017年9月開始予定)
日時 :毎月第4 曜日10:00~12:00(8月はお休み)
場所 :鶴見駅西口より徒歩3分(開始決定次第おしらせ)
保育 :なし 近隣一時保育園などをご利用ください。
予約 :不要・遅刻早退での参加も可 
参加費:無料
連絡先:info@warm-place.com
   (タイトルをパステルゾーン育児の会としてください)
お茶を飲みながら、その日集まった人たちでお話しします。感情が出てしまっても気にしなくて大丈夫です。特に何もないのだけれど、おしゃべりしたいな、でも大歓迎。









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