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早稲田卒ニート75日目〜働くおっさん劇場〜

松本人志なのか、或いは放送作家の高須なのか、それとも小学校からの同級生である2人が手を組むからなのか。とにかく恐ろしい、常人では作り上げられない様な番組を彼らは作る。

そのひとつに、「働くおっさん劇場」がある。凡そ15年前、毎週火曜日の深夜に放送されていた。その数年前に放送されていた「働くおっさん人形」という番組をシリーズとして引き継いだ流れになるか。放送期間こそ短かったとはいえ、視聴者の記憶に強烈な印象を打ち込んだその威力は凄まじい。テレビ史に残る伝説の番組であると独断したい。
(※かなり過激な番組です。視聴を推奨は致しません。)

いやしかし、よくもこれだけ絶妙な「おっさん」だけを集めたと思う。どこをどう探したら見つけられるというのか。おっさん少数精鋭も甚だしい。

私はリアルタイムで見ていた世代ではないのだが、大学生の頃、勉強もほったらかしにしてYouTubeで見ていた。一体何度見たことかわからない。数えきれないほど繰り返し見たが、何度見ても飽きることはなかった。勉強ならすぐに飽きが来るというのに。

シリーズを通して数名のおっさんが登場するが、その中でも特に、「野見隆明」というおっさんが主役を張っていた。張っていたというよりも、結果的にそんな構図になったのだと思う。それは野見さんの魅力ゆえだろう。野見さんはその後、松本人志監督の映画「さや侍」の主演に抜擢されている。それも、野見さんを主演にした映画を撮りたいと松本人志が望んだのである。

野見さんには不思議な魅力がある。ワケはわからない。が、その魅力に一旦取り憑かれると、野見さんはもう2度と離してはくれない。

YouTubeにあるぶんの全てを何度も見返したが、私の最も好きな回がこれである。野見さんの正月の過ごし方、ずっと見ていられる。

今もご存命かどうかは定かでないが、少し前の噂によると歌舞伎町のバーで働いているらしかった。

と言っても、この動画でさえもはや11年も前である。ところが、1年前に突然姿を現したのである。

FUJIWARAのYouTubeである。お変わりないようだ。

それにしてもどうして野見さんに惹かれるのか。それだけが私の1番の関心である。ワケがわからない。恐らく、「野見さんいいよ」とススメてみたところで、何度も繰り返し見返す様な人はあまりいないと思う。しかし私はもう、かれこれ5年近く見続けている。これはまさしく「謎」と言える。そういえば、「謎の本質は答えを出すことではなく、謎が立ち上がることそれ自体にある」とか言った哲学者がいたのだったか。

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