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【ぼくらの地元#2】 差し伸べられた手を、にぎり返せるか 〜菊池百合子と北参道〜

こんばんは!もとくら編集部アシスタントのきくちです。

新連載【ぼくらの地元】、今回は2回目をお届けします。

 故郷から出てきたひとがたくさん集まっている街、東京。東京でひとと出会い、街で過ごす中で、気づけば生まれ故郷とはまた別の、自分が自分らしくいられる街ができるのではないでしょうか。

 東京で「地元」の不在感と自分の所在なさを強く感じていたかつての私に、「帰れる場所はつくれる」というメッセージを届ける気持ちで、もとくら編集部メンバーそれぞれの「地元」のつくりかたをお届けしていく連載企画【ぼくらの地元】。地元がないと感じてきた私が初めて「地元」と感じることができた街・北参道について、前回に続いてお届けします。

↓前編はこちら
【ぼくらの地元#1】 地元がほしかったあの頃 〜菊池百合子と北参道〜

前編は、いわゆるコミュニティで働きながらも「自分にはコミュニティは必要ない」と思っていた私が、居場所の意味を知るまでのお話でした。後編は、居場所を求めつつも自分からつくっていけずにいた私が、通っていた場所を人生で初めて「地元」と感じられるようになっていく物語です。


居場所をつくって待ってくれているひとたちがいた

あるお客さまの涙をきっかけに、それまで私には必要ないと思っていたコミュニティや居場所が、じつは私の一番欲していたものだったと気づいた。

そうはいっても、その方が涙を流したのは大人が勉強するための場所で、私にとっては職場だ。

そこは私にとって、「仕事で役に立たなきゃ、いてはいけない場所」だった。

仕事がだいすきだった。でも仕事で誰かの役に立っているかいつも自信がなかった。
ビジネス書ばかり読んで、でもなかなか思うように仕事をできるようにならない自分がいて、しょっちゅう悔しくて泣いていた。

ただし、ぜったいに、一人で。

私は一人のスタッフとして店頭に立っているのだから、お客さまの役に立つことが私の仕事。そう思っていた。

でも、そんな私のほうが甘かったということを突きつけられる、ふたつの出来事があった。

ひとつは、会社のメールマガジンを担当することになったときのこと。

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