写真家アシスタントの今週の1枚#21
~写真家 青山裕企のアシスタントが、自分が撮影した写真について語るコラム~
ユカイハンズ 鷲頭(わしず)です。
今日のテーマは「5分間で完璧な写真を目指す」こと。
青山さんが講師をするゼミの合間に5分間の時間を与えられて、モデルさんを撮影したときの写真を選びました。
■5分間の撮影
与えられた時間内で最前の撮影ポイント、構図を見つけること
…5分間、とても短い時間のように思います。青山さんはよくゼミやワークショップで生徒さんに5分間の撮影をさせます。
5分間をうまく使うために教えていただいたのは、場所や構図をころころ変えて撮影するのではなく、自分が撮りたいイメージの写真が撮れる最も最適な場所や光を考えて被写体(モデルさん)を配置して、完璧な構図をつくることを徹底する、ということです。
1〜2分程度で場所と光を決めて、残りの時間でモデルさんとコミュニケーションを撮りながら撮影をして、仕草や表情を引き出しつつ、背景や構図が完璧な状態を探っていくというやり方です。
■背景決め
抜けのいい歩道橋の上
…撮影した場所は渋谷でした。人が多くごみごみしている様子が自分の写真とは合わないので、「人や街のごみごみした感じを見せないように、背景をぼかすことのできる抜けの良い場所」を目当てにこの場所を選びました。
F値を小さくして(絞りを開放にして)撮影し、狙い通り、人は写り込まず、現実的な街の看板もぼかすことができました。
■完璧な構図を目指す
髪の毛と手の位置
…この写真では、完璧な構図をつくることはできませんでした。反省点は3つです。
①モデルさんを配置する位置
背景の道のど真ん中に配置するべきでした。少し左に寄っていて、中途半端なイメージがあります。
②モデルさんの手の位置
右手が不自然に感じます。軽く歩道橋に手をかけてもらえば良かったと思いました。
③モデルさんの髪の毛
右サイドの髪が体の前に来ていますが、背中に回した方が綺麗な髪の毛を表現することができて良かったと思います。また、うしろに少しだけ髪の毛が残ってしまっているのも綺麗な構図とは言えないので、髪の毛を前にするか後ろにするか決めて、撮影をするべきでした。
5分間という短い時間ではなかなか気がまわらない部分が多く、反省点がたくさんありました。
(model:まいこ)
ユカイハンズ http://yukaihands.jp
HP:http://arisawashizu.com/
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?