学歴という病

私は2chの皆様によると、ギリギリ高学歴と評価される大学出身だ。しかし大学での勉強はぜんぜん活かされていないし、そもそも勉強をせずに卒業したダメ大卒の典型。履歴書的に響きはいいが、ただそれだけ。ちなみに高校も地元では有名な進学校。田舎でそんなにたくさん進学校がないから有名ってだけ。


高卒の相方

相方は商業高校出身で、大学に興味もなかったらしいので、私の学歴を屈託なくおちょくってくれる。たまに私が学歴を鼻にかけた風な物言いをすると「出た、これだから○○大卒は、これだから○○高卒は!」と嬉しそうに突っ込んでくる。

学歴では私の方が上でも、ネットや書物の知識を蓄積する能力は相方の方が高い。私がうろ覚えで使っている言葉なんかを、相方にしょっちゅう指摘される。好きなことを追求するのも相方の方が向いており、私より「学ぶ力」があると思う。私は課題の処理スピードだけが取り柄で、それが受験勉強には向いていたというだけだ。


職場の「学歴バカ」

職場にもう三十路に差し掛かっているのに、未だに学生時代の思い出話ばかりしている男性がいる。一度は理系研究職に就いていたという彼、アカデミックな匂いのする思い出だけが彼の勲章なのかもしれない。大抵の話がうんちく臭くて、三十路でもいっぱしのおじさんだ。

私や職場の彼のように、ただ学歴が高いだけで大した能力もなく、しかしやたら頭よさげな物言いをしたがる人を、私は「学歴バカ」と呼んでいる。昔取った杵柄にすがりたいのか、「オレはお前らとは違う」と思いたいのか、横で見ていると痛々しいばかり。近親憎悪も相まって、あんまり仲良くなりたくない。たかが18歳まで学校の勉強ができたよ!なんてこと、その後の人生にとってほんの小さなことでしかない。


私も「学歴バカ」

私も「学歴バカ」に属しているという自覚はある。ただ、雑な性格が功を奏してか、みんな生暖かい眼差しで見守ってくれているようだ。友人O氏には「知的レベルと性格が合ってない」と言われる。いやいや、知的レベルはそんなに高くない。性格との釣り合いバッチリさ。

母親に「勉強ができる女ほど、礼儀作法に気をつけなさい」と言われたことがある。礼儀作法に無頓着でも、男性なら勉強の出来と結びつけられることはないが、女性だと「勉強はできても常識がない」と言われるらしい。ほっといてくれ。「常識がない」の部分だけ受け取っておく。


学歴の価値

今の世の中、大卒なんて高卒や専門卒と変わらんか、もしかしたらそれらより価値が低いかも知れない。そして子育てを取り巻く経済環境は、ますます厳しくなるばかり。就職に向けて新卒の切符を手に入れるためだけに大学行く位なら、早く自分のやりたいことを見つけて、その修行に励むべきとも思う。大学というモラトリアムも楽しめないのは、なんとも世知辛いような気がするけどね。

大学なんて、本当に専門的に学問をやりたい人だけが行けばいいと思う。また普通の頭脳の持ち主は、一度社会に出てみないと勉強したいことなんて分からないよね?社会人と学生を自由に行き来できるような世の中なら、大学の価値は上がるような気がする。そのうち日本もそういう世の中にならんかしら…。

私の文章に少しでも「面白さ」「興味深さ」を感じていただけたら嬉しいです。