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12月3日の日記



得た

年4回開催されるコミティアにこの2年ほどは毎回サークル参加していて基本毎回新しいのを出していて、たまに「すごいですね」と言われるが他に特にする事がないから可能なのであってすごくない。私は暇だ。暇なことのありがたみをもっと自覚するべきかもしれない。暇なくせに毎日ダラダラして漫画が毎回ギリギリになって、ワンシーズンごとに2週間ずつだけ忙しい風を吹かせている。
コミティアとは自主制作漫画の即売会で要するに同人イベントだが公式サイトでは同人誌という名称を使ってない理由が書かれている。

"コミティアは一般的に「同人誌即売会」という名称で分類されるイベントですが、「自主制作漫画誌展示即売会」と称しています。これは「同人誌」という言葉が「仲間内の」というニュアンスを持つため、開かれた読者に向けた場という意味を込めて命名したものです。"
(COMITIA コミティアについて
https://www.comitia.co.jp/html/about.html )

私は例によって前日の昼までペン入れをしていて、スキャンしてベタ塗りや文字入れしてあと印刷するだけという段に持っていくのには夕方までかかった。夜中の1時までかかったこともあるので「割と早く終わらせられたな」とホッとひと息つく愚か者ぶりを街に轟かせるべく外へ出たら自分が風呂に入りたいのか飯が食いたいのかタバコ吸いたいのか分からなくなっていて明らかに疲れていた。銭湯行ってビール1本だけ飲んで22時に寝た。
6時にアラームかけたが5時に目覚めた。コーヒー飲んで7時に出発してまずは秋葉原製作所へ向かう。
同人誌作りに特化したスペースで安心するしイベントがある日は早朝から開けてくれるのでいつも使ってる。他のお客さんが3〜4人いてそのうち2人ぐらいは前も見たことある気がする。向こうにも「こいつ前もいたな」と思われてるかもしれない。
コピー本ギリギリ勢の定番キンコーズは変な漫画を描き終わって身も心もボロボロになってる者からすると店全体の整然とした社会に適応しすぎた雰囲気が苦しいので秋葉原製作所の話の早さとほどよく雑然とした雰囲気に助けられている。

秋葉原→大崎→国際展示場ルートが分かりやすいが調べたら秋葉原→東京→新木場→国際展示場が所用時間ほぼ同じで安かったのでそっちで行く。東京駅の京葉線乗り場がものすごく遠くてハラハラする。

予定通り9時半頃に着いて設営といっても布しいて本置くだけ。
開場前ぼんやりしてたらジョン・テンダさんが来た。新刊買ってもらって、江戸アケミのお墓参りに行った短い日記漫画のペーパーをもらった。
じゃがたら好き。中学時分に大槻ケンヂの本を読んでてじゃがたらが出てきたのでズタボロのパンクバンドみたいなのを想像して当時出始めのYouTubeで「裸の王様」ライブ映像を観たら歌謡曲みたいに思えてピンと来なかったけど、高校生の頃に「南蛮渡来」聴いて納得して「裸の王様」聴いたら大好きになってた。今は「みちくさ」が一番好き。

11時開場、13時頃までずっと座る。持って来た本40部のうち半分ちょい捌ける。
席抜けてまずは上の階へ。いつも東ホールで横並びだけど今回は西だから下と上に分かれてる。
超こだわりを感じるエロ同人雑誌『AVALON』に拙作を再録してもらっててそのサークルの方にあいさつしようと思ったけどいなかった残念。もうひとりエロジャンルで出てて会いたかったげほぼうさんには初めて会えた。何か偉そうに喋ってしまった気がするけどとにかくファンということを言いたかったです。失礼しました。

下に戻って何冊か買って自席に戻る。買った本の感想は読んだらぼちぼちツイートしようと思う。暇なので値札用のデカ目のふせんにボールペンで落書きして置いてみた。声高にアピールして売るほどじゃないが持ってても仕方ないので何か言われたら「欲しかったらあげます」と伝える形に。


右端はThe Smiths好きな男でその隣は大江千里好きな女

先述のAVALON前号(12号)の「同人作家が選ぶ名曲名盤」という記事で200曲選ぶ究極の自己満足的なことをやらせてもらって、それを見たという人もいて嬉しかった。80年代の曲ばっかり。大江千里が入ってることに反応をいただいた。大江千里のファーストはややもすると一風堂みたいなキザなニューウェーブ歌謡の匂いがする意外な代物でそこから一曲選んだ。小松海佑のライブの客入れで流れてた『YOU』も。
そしてコミティア会場のBGMはずっと同じ人が選んでるらしくて古い洋楽メインで今日はThe Smithsが立て続けに流れる時間あり。スミス好き。望月ファンクラブの7話描いたとき内容が暗すぎて「スミスの新曲かと思った」と自分ツッコミする予定だったが披露する機会なし。

いつも来てくれて顔見知りになった人と喋ったり誰か分からないけど声かけてくれた人と喋ったり。一日でこんなに「嬉しい」と言う日は他にない。
「メガネの男性が好きで…」と言う人に「同じですね」と返した。


あと大変珍しくスケブを頼まれた。
自分一発描きいけます!文字の配置とか考えるのも好きなので、もしプロになって単行本出して書店に色紙を出すことになったら良い感じに描ける自信あります!とド素人風情が思う。一生、サインの練習するぞ!

会場でhideのパーカー着てる男子を見かけて、なんか伊藤さん(スインギツインギ)に報告したくなった

自分の漫画について
昔からコミティア出てたけどほぼ漫画描いてない期間があって、流石に何もしていなさすぎてそろそろ…と思って前からぼんやり考えてた女を軸にしたメンタルBL(ホモソーシャル)みたいなのを描きたくて望月ファンクラブという漫画を2021年から描き始めた。「とりあえず描ければ何でもいいから」と心に言い聞かせてきたもののダラダラやりすぎだ。登場人物もダウ90000より多くなってしまった。次の一手は望月を終わらせてから考えるとしても、終わらせ方にもう少し真面目にならないと。まず描く時はページ数を決めないと。
前回(9月)は直前にコロナになってしまって諦めたから、その分ネームがたまっていて30ページ以上あったのを全部は無理だから21ページまで描いて「(前編)」とか言っている無計画ぶり。
読み返してみたらテンポ感とかめちゃくちゃでもう少しなんとかしろと言いたくなった。読んでくれてる人は本当に物好きだと思う。

残り3冊ぐらいになって15時過ぎに帰ることにした。
はるばるやって来たにゃにゃんがプーさんと打ち上げ、その前に高円寺のVOIDというギャラリーへ寄って遠藤一同さんの個展を見た。

最も共感するメッセージ

VOIDを後にして大将で飲んで色々話してとても楽しかった。その後カラオケ。酔ってる時のカラオケは後悔するが打ち上げとはそういうもの。にゃプさんが歌ってたヤプーズの『宇宙士官候補生』泣ける曲。

翌日しつこくツイッター見て、誰かが買った物の写真に自分の本が映ってたらいいね付ける。イベントで買った本上げる時戦利品って言葉がいまだに使われてると何考えてるんだろうと思う。今の世間の空気じゃ、みんなのことを思ってるんですよみたいな顔でシレッと戦争が始まってもおかしくない気がするから戦争に関する言葉を雑に使いたくない。苦手という意味での地雷も使いたくない。でも「地雷系」は他に代わる言葉がないのでそう言うしかないよなと思ったりして私は中途半端な人間。


お菓子もありがとうございます

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