見出し画像

漫画に色を塗った子どもを怒らない母でいられるか

初めて買ってもらった漫画は忘れもしない「ちびまる子ちゃん第7巻」

母親の仕事の都合で、広島から大阪に一緒に行くことになった小学校1年生の冬休み、新幹線移動の友として買ってもらったのが、ちびまる子ちゃんだった。

当時小1だった私は、テレビで見ていたちびまる子ちゃんの本を買ってもらえたのがとっても嬉しかったのを覚えている。しかも絵本ではない「漫画」を買ってもらえたのが、お姉さんの仲間入りをしたようでとても嬉しかった。

がしかし、その後の新幹線移動で私はまさかの行動に出たらしい。
初めて漫画を買ってもらった私は、それを塗り絵と認識したらしく、私のちびまる子ちゃん7巻は結構なボリュームでカラー仕上げになっている。

しかも最初は結構丁寧に塗っていたけど、だんだんと疲れたのか色塗りも雑になり・・・なぜか友蔵の顔は常に深緑色。丸尾くんは水色だった。

母よ、なぜそれは漫画といって読むものよ。と教えてくれなかったのか…と不思議でならないけれど、母は私の自由にさせていたのかもしれない。色塗りをするよう促された記憶も、塗って怒られた記憶もない。

もしかしたら小さくて軽くて色塗りもたくさんできて、子連れの2時間移動にはもってこいのおもちゃ。と化していたのかもしれない。と私も母になって初めてそんな思いに至った。

ということで、生まれて初めて買ってもらった漫画は、私にとって忘れることのできない、思い出深い1冊になった。

それ以来、ちびまる子ちゃんシリーズをコンプリートし(7巻意外は塗っていない。漫画は塗るものではないと、いつの時点で気がついたのかも覚えていない。)コジコジも、エッセイも読んで、どっぷりさくらももこワールドで育ってきた。

もうすぐ我が子が当時の私と同い年になる。本屋さんに行ったら、今度は漫画を1冊ずつ買ってみよう。そしてどんな風に向き合うかじっくり観察して、もし色を塗るようであれば、あえて止めないでおこう。もしかしたら、あの日の私に会えるかもしれない。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます! サポート嬉しいです。いただきましたサポートはnote内の出会いに循環させていただきます。