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虫切り獅子頭(群馬県・高崎市)_20190208

群馬県の郷土玩具といえばだるまです。全国流通の80%シェアを占める「高崎だるま」が有名なのですが、全国各地にユニークなだるまが存在しているので、今回はちょっと珍しいものを。

「虫切り獅子頭(むしきりししがしら)」というもので、高崎市内の山名八幡宮で授与される"安産・子育て"を祈願する縁起物です。

山名八幡宮の縁起は以下の通りで、"安産・子育ての宮"として毎年4月15日の例祭には、小さな子ども連れの家族が多く集まるそうです。

室町時代、後醍醐天皇の孫「君長(ただなが)親王」が山名城に滞在の折、
城主「世良田政義の娘」との間に出来た子の安産を願い、当社にてご祈願されました。
無事産まれた男の子は「良王(よしたか)君」と名付けられ、その後も健やかに成長されました。

獅子舞で使われる獅子頭の縁起物は全国に見られるのですが、この「虫切り獅子頭」は実際にかぶることができる張子製のものです。

実際はこれほど大きくありませんが、幼い子どもの頭にかぶせると虫切り(虫封じ)になり、丈夫で健康な子どもに育つと言われています。

"虫"とは、子どもの夜泣き、かんしゃく、ひきつけなどを起こすと言われる"疳(かん)の虫"、"泣き虫"、"腹の虫"など、医学でもわからない神経や気性の原因とされるものです。

頭には色鮮やかな羽と鈴がつけられ、泣く子をあやすのにも良さそうな郷土玩具です。

山名八幡宮で通年授与されているそうなので、いつか高崎に行った時に手に入れたいです。

それではまた。明日は千葉県の佐原張子の招き猫をご紹介したいと思います。

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関東も残すところ、千葉県、埼玉県、東京都、神奈川県の4つとなりました。

<全国郷土玩具の張子制作MAP>


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