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最近のアップルを観察していて色々思ったこと

 最近のアップルは、何やら色々動きがあって見ていて楽しくなっている。「アップル信者のアンチ」という複雑な立場から、最近のアップルの動きを是々非々で見ていきたいと思いつつも最後はアップルパイにしてやろうと思うので、アップル信者やジョブズ信者の方はブラウザバックして愛用のマックブックをジョナサン愛撫した方がいいと忠告しておく。

 さて、最近になって大きく動き出したことはタブレット、iPad分野である。実を言うと、iPadだけは持っているのだ。しばらく記事を書かないうちに、iPadAir第三世代、iPadmini第五世代が登場、どれもRetinaとかいう高画質のディスプレイを装着、値段も性能もクソ高いアップルペンシルにもしっかり対応した。
 結果的に、というか意図的に全てのiPadがアップルペンシルに対応した。プロは第二世代のペンシルという違いはあれど、全てのiPadで「標準装備」としてペンが対応することになった。

 さて、このことによってiPadの性能というのがおおまかに標準化された頃合いを見計らってか、iPadOSなるシロモノがホモ・クックのケツ穴から登場することになり、会場は騒然。その後ほどなくしてガジェット系ブログもこれに追従して、ベータ版をダウンロードして色々な機能を紹介してくれていた。

まあ、ケツ論から言うと、「普段使う分にはほとんど影響ないかなぁ」という感じ。

 大きな変更点としては「マウスが使えるようになる」、「外付けストレージを使いやすくなる」、「マルチタスクしやくすくなる(同じアプリでマルチタスクできる)」ということくらいだろうか。
 あとは「コピペがやりやすくなる」という今さら感が黒部ダムから溢れてきそうなものもあるが、実際にこれでコピペがやりやすくなるとは思えない。三本指でピンチアウト?すればいいというものだが、普通にマウスでやらせてくんねえかな・・・?
「文字入力しやすくなった」についてはもはや「今さら」という感覚すら湧かず、「そんなもの今さらドヤ顔で実装するって頭大丈夫か?」と心配になるレベルである。スタバと言い、「ドヤってるやつは久しからず、ただマックブックのバタフライキーボードのごとし」というネオ平家物語の格言を思い出させくれる。
 何せ「全角スペースが打てるようになった」ということを今さら言われましても・・・そんなことに対応してなかったアップルは日本で儲けてるくせに本当は日本人などどうでもいいアップル農園の肥料程度にしか思ってないのだろう。

 さて、色々言いたい放題言ってしまったが、実はiPadOSには期待しているのだ。今はIOSの改造版に過ぎないが、これからiPadを「iPhoneの延長線上から、iPadという
 独立したデヴァイスとして扱う」というかじ取り宣言であり、やはりその方向性自体は正しいと思うからだ。今のところはとりあえず「PCみたいに使えるようにしたで!」というもので目新しいものは何もないが、MacOSとも連携させた「サイドカー」という機能には刮目させられた。

 サイドカーとは、iPadをMacPCのサブディスプレイとして使用できるというものだ。これが最初発表されたとき、思わずマックブックの中古市場も調べてしまったほど、便利そうな機能だった。
 今まではiPadをPCのサブディスプレイとして使おうと思うと、サードパーティー製のアプリ(これも月額課金のクソ高いやつだ)を使う必要があったが、サイドカーはこれをOSで標準装備してしまうというもの。当然アップルがやるのでほぼ完全なミラーリングが行えるようになるだろう。欠点としてはけっこう新しいマックブックでないとこのサイドカー機能は使えないみたいなのが残念である。
 あと本当に一番残念なのはこういうミラーリングアプリを作っていた会社だろう。アップルは平気でサードを刺すということなので、これからアプリ開発する企業は注意した方がよさそうだ。
 さらにサイドカーに合わせて、アプリ制作の簡略化も実施。アップルペンシルがたった三行のプログラムを組み込むだけで対応が可能という、「サードを生かさず殺さず」というリンゴ幕府の方針は相変わらずである。

 また、iPadとMacの垣根を取っ払うように、iPadOSで動くアプリは基本的にはMacでも動くようになる、らしい。Macにそこまで興味がないので分からないが、MacとiPadをまずは統合というか、垣根を取っ払って自由に行き来できるようにすることで、OSの統合や連携をやりやすくする、という狙いのようだ。本音をいうとiPadで獲得したユーザーをMacに誘導できないか、ということだろう。

 iPadOS、総じて特筆すべきものはない感じではあるが、未来への希望は見せてくれたので、アップルにしてはそれなりに頑張ったのではないだろうか。これからどういう展開をするのか、そこが楽しみなのでこれからも注目していきたい。

 さて、アップルという企業は、実はPCも作っている、という衝撃の事実をご存じだろうか。その名もマックブックと言う。まあ、このマックブック、というのがどうしようもないそびえ立つクソのようなので、その有様をいとおかしく説明していきたい。

 最近、マックブックがアップデートされた。このアップデートにより、まずはマックブック無印がリストラ、ラインナップが整理された。アップルにしては珍しい判断である。マックブック無印とマックブック・エアーの差を説明できる人はこの世に三人しかいないと言われている。ホモ・クックとジョナサン愛撫、あとは地獄から復活してくる予定のジョブズである。
 それくらいマックブックとエアーの差は微妙だったので、リストラも仕方ないことだとは思う。思うが、そもそもラインナップ自体がどうにかならなかったのだろうか。例えば無印は13インチで標準的な性能、エアーは12インチで軽量特化、プロは15インチで性能特化、という風にすれば色んな層にアピールできたと思うし、製品ごとの特長づけもできたと思う。このあたりはsurfaceシリーズがかなり理想的に行っていると感じた。ラインナップの整理ができてないので、結局マックブックにはエアーとプロしか残らないというよく分からない結果に・・・

 とにかく、ラインナップの整理は言われていたことだし、まがいなりにもリストラを敢行したのは近年のアップルからするとよくやったと誉めざるを得ない。また、それに従ってか価格も1万数千円下げられることに。それでも最安値で12,3万くらいはするが、十分許容範囲内と言えるだろう。これもアップルにしては大盤振る舞いと言っていい値下げだ。そもそも値下げするという行為自体が予想外だったので、英断と言ってもいい。一応高すぎるという感覚は持っていたらしい。アップルの経営陣に人間としての感覚が残っていることの証左であろう。

 ここで終わっていれば珍しく誉めるだけで済んだのだが、ここから余計なものをぶっこんできたので評価が難しくなってくる。とりあえず、一番の改悪は

タッチバーオンリーに変更

 ということだろう。YouTubeのガジェット系動画でも色々なレビューがあったが、どのレビューもこの変更には否定的、懐疑的な見方が多い。
 そりゃそうだろう、このタッチバーのせいで消費電力は増える、コストは高くなる、そして操作がしづらい、と何もいいことがないのだ。
 これをアップルが推す理由は「囲い込み(またかよ)」とも言われている。タッチバーに慣れさせて、標準的なキーボードに移行できなくする、というものだ。それもあるだろうし、単純に値段を吊り上げるためでもあるだろう。個人的に恐らくは「カッコつけてドヤりたい」だけではないかと想像している。
 これは言われていることだが、「fnキーの上部にタッチバーを付け足すならまだ分かる」というのが一番の的確な指摘だろう。
 完成されたインターフェイスをわざわざ崩してまで搭載するものではない。こんな中途半端なタッチバーを搭載するくらいなら、むしろ全面タッチバー、つまりダブルディスプレイにでもして完全にソフトキーボードにしてしまった方がまだ目立つという点ではマシだ。
 まあ、どっちにしてもどっちももうある程度は実現されてるんだけどさぁ・・・


バタフライキーボードの廃止! は2020年に!


 ようやくあの悪名高きバタフライキーボードの欠陥をアップルは認めたようだ。このバタフライキーボードは埃に弱くすぐに故障してしまうという構造的欠陥があった。バタフライキーボードが2016年に登場して4年、過去に何回もこのキーボードに関する修理プログラムを発動している。一応、改良は何回か重ねられたが、思うような結果は得られず、結局はシザータイプという、要するに一般的な構造のキーボードに戻るらしい。

一体今までのバタフライキーボードを搭載してきた期間は何だったんだ?!

 しかもこのバタフライキーボードは欠陥以上に、キーストロークが浅すぎて固いという問題もあった。ピアノの鍵盤も大体の大きさや押し込む深さというのは決まっているはずで、そういうのを変更すると使い勝手が急激に悪くなる。こういうのは変更してはいけないのだ。だって長年多数の人間が使って、改良して、ベストな使い心地のものになっているからだ。
 心配なところが、今回のキーボードに関してはアップルの完全な一人よがりであり、本当に反省すべきは個々の欠陥や失敗ではなく、そういうユーザー無視の独りよがりをやめろ、ということなのだ。
 今回、バタフライ式を廃止するということで、一部は認めた形式だが、タッチバーは残すどころか標準仕様にしてしまうということで、アップルが本当に反省しているのか、見守っていきたいと思う。

 さて、最後はアップルの「最後の砦」であるiPhoneである。
 このiPhoneもドンドン値段が上昇、さらによくわからんラインナップ製品が多い中(XRなんてどういう位置づけなんだ?!)、今年のiPhoneは迷走が決定している。

 1.ライトニング継続!
 はい、もう買う気失せましたね。独自規格のコードのくせにUSB-Cより充電速度もデータ転送速度も劣るゴミケーブルをお使いください、というアップルの申しつけなので、信者の方は喜んで使いましょう。USB-Cより勝っているところは、ライトニングの方がしっかりと刺さるということくらいか。釣り堀に垂らして食いついてきた魚を釣り上げるのにはちょうどいいかもしれない。

 2.カメラ3つ、だせぇ!
 そして相変わらずの出っ張り・・・iPhoneに限らず、この出っ張りを何とかしろ・・・カメラの配置はデザインした奴のセンスを疑うぜ!

 3.ラインナップはほぼ同じ
 ということらしい。ちなみに来年は大きさに差を設けるそうだが、今年はもう間に合わないようだ。でも信者なら全力で買っちゃう!

 4.チップはほぼ進化無しの模様
 ただ、進化しなくてもスマホとしては十分な性能はある。だからiPhone7や8が売れているのだ。それにプロセスルールも7ナノというところまで来ている。業界を通して、これ以上のプロセス微細化には莫大な労力とコストがかかるため、進歩は停滞がちなのは否めない。インテルェ・・・

 5.M字ハゲ
 ノッチはバッチリ搭載する予定。ちなみに2020年には水滴型になる模様・・・

 どうだったろうか。ほとんど2019年のiPhoneというのは、マイナーアップデートに近いものになっている。買うなら来年あたりの方が期待を持てそうだ。

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