選択の余地

 オイオイオイオイオイオイオイオイこの二ヶ月間地獄という地獄と這いずり回ってやっと見つけた空気の割れ目を人差し指でほじくり回して空いた穴から転げ落ちてみたらこんな無様に寝転がって文を打ち込んでいる自分の姿と対峙してお互い歪みあって睨みあって威嚇しあっているんだよ。そんな感じ。

 今日の朝ごはんはなんでしたか。ひとんちの献立を聞いて感嘆するのが趣味なので、気がむいたら今日食べたものを報告してください。写真付きだとなお良い。私はギリギリまで眠りたいので朝ごはんは食べません。

 この頃のこと、ついぞわたしは精神がこの際ばりばりになってしまい、暴飲暴食を繰り返しては嘔吐したりして、体調がおかしい。嘔吐した割に普通に太ったけど。でも突如としてばりばりになった精神が、修復された。一晩眠ったくらいの程度、ちょっと昼寝した程度、もっといえばちょっと一服した程度のことで、なぜか突然。まあよくわからないけど生きているのでいいや。サイコー!と明らかに不健康な見目で心ばかりが超人。

 ばりばりになった精神の割れ目と破片を誰がくっつけてくれたかは知りませんが、きっと私が無意識に修復したとして、破片たちの断面側面にこしょこしょ話しかけてみると、なんとなく人間というものを思って寂しくなってばりばりになってしまったのだと悲しげにおっしゃった。わかる、わかるぜ。ほんとう人間ってのを思うと寂しくなる。それは私の、わたくしごころ、とかではなく。人間というものを、寂しいと思うので。まあわたくしごころではあるものの、私が与えられた寂しさは人間を以てして悪意のあるような暴力ではない。

 SNSから心が離れていく。いや、切り離せはしないのだが。
 こうして文章を打つ気力、ひとの文字を心の中で泳がせることを受諾するほどの環境が私のなかにここ二ヶ月存在しなかった。なにぜこうも、こうも切なく哀れに余裕のない人間であったかというと、それは手の施しようのない愚かな妹が憎すぎるあまり、ふと思い出しては怒り狂っていたからとか、最近やたらと食事に誘ってくる得体も素性も知れぬ男の価値観が、私の生理をいやしく撫でるせいで、ふと思い出しては怒り狂っていたからとか、突然行方をくらましてその後の連絡もなしになあなあに案件を終わらせたつもりなのかは知らないが、まったく責任感のかけらも見当たらない人を思い出して、怒り狂っていたからとか。そうしている間に、21歳になっていたからとか。そういう所以であります。

 こうして思ってみるとわたしはやはり、無闇矢鱈に無茶苦茶な人間関係のなかで生きるのがどうも向いておらず、ようするに、ひとりでゆっくりとあらゆる生活基準を選択肢で満たすくらいの余裕がなければ、暴飲暴食をして嘔吐して嘆いているだけの廃人と化してしまうのだと、この二ヶ月間を思った。

 すごく怒りっぽいというか、思い出してあとあと、ゆっくり弱火にかけられ続けているみたいな加減で、怒りが煮て沸いてくる性分なので、貴重なひとりじかんに沸き出た怒りを対処していると、心がどんどんひずんでいく。あたしのメチャクチャな部分をあたしが一番嫌う。

 そろそろ11月というものが終わると12月がきて今年が終わるのだが皆さまいかがお過ごしですか。今年は本当に大変だったわねえ。参っちゃったわよねえ。有意義なこと、しなきゃって焦んなくていいのよ。私は今年、びっくりドンキーのばってんチーズがのったハンバーグを食べることができたら、今年のタスクhsクリアということにしています。今年はね、ハンバーグ逃しの一年で、どれも待ち合わせ人の遅刻だとか、そういうよくよく考えれば私が折れる必要のない理由ばっかでハンバーグを逃して、こんなに、さびしくなってるの、おもしろいでしょ。

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