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【6000文字】 Instagram「地図検索」機能の活用方法を分かりやすく学ぶnote。

こんにちは。
6月17日、ついにInstagramの「地図検索」機能が正式リリースされました。

テストリリースのころから「食べログキラー」「Googleマップの対抗馬」などと騒がれていましたが、結局のところ、何ができるの?どうすごいの?という点について詳しく解説した記事があまりない気がしたので、このnoteを書くことにしました。

「なんかすごそうなのは分かるんだけど、いまいちピンときてないんだよな〜」という人におすすめです。

Googleマップとの比較

早速ですが、特によく比較される「Googleマップ」と比較してみます。

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Instagramの「地図検索」機能の大きな特徴は、ユーザーが投稿した画像が大きく地図上に表示されることです。
Googleマップと比較すると、その直感的な見やすさがよく分かります。

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Googleマップに投稿される写真は、一眼レフで撮ったようなクオリティの高い写真が多いことが特徴です。鮮やかで見やすい写真が多いですが、やや無機質な印象を受けます。

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一方、Instagramに投稿される画像は、素人感はある反面、撮り手の個性が出た写真が多いですね。どんな来店者が多いのかも一目瞭然です。

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Instagramはメイン投稿者が10〜20代の若い女性なこともあり、クオリティはそこまで高くないものの、個性的で、体験の雰囲気が伝わりやすい画像の割合が高いです。
レビューの点数や他人の評価は気にしない」「自分と同じ価値観を持った人の体験談を参考にしたい」といったユーザーにとっては非常に使いやすいでしょう。

Googleマップは、20〜40代の男女が写真を投稿しています。Googleマップにも独自の投稿評価システムがあるのですが、客観的・説明的で画質の良い写真が高く評価される傾向があります。
レビューの悪いお店を選択肢から外したい」「サクッと近くの優良店を見つけたい」といったユーザーが好むサービス設計です。

まとめると、Instagramの「地図検索」は主観的な体験を追体験できる機能で、Googleマップの店舗レビューは客観的な評価を調べられる機能だと言えます。

ターゲットは異なりますが、やはり10〜20代のトレンドに敏感な女性にとっては、Instagramのほうが圧倒的に使いやすいことが分かります。
この層が流行を生み出すわけですから、Instagramの「地図検索」機能は流行の発信地といっても過言でない、というわけですね。

「地図検索」機能の詳しい使い方

では、詳しい使い方を画像を交えて解説していきます。

発見タブを開くと、右上に地図のアイコンをタップしましょう。

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これをタップすると、下記のように近隣のスポット情報を検索できる画面に移動します。
カテゴリが9つ用意されており、それぞれのボタンをタップすると、周辺のお店が表示されます。

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このカテゴリは今後、利用状況を踏まえて増えたり変更されたりするでしょう。また、Instagramがキーワード検索に対応する見込みもありますが、そのあかつきには「地図検索」もキーワード検索ができるようになる可能性が高いです。

地図画面を2本の指でピンチアウト(指で広げるような動作)すると、地図の拡大率が上がり、より詳細な位置を確認できるようになります。

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画像アイコンの右上に数字が付いているものがありますが、これはまとめられたスポットの数です。
地図上で近くに位置するお店は、このように1つのアイコンにまとめられます。逆に、近隣にスポットがない場合は、まとめられず単独で表示されます。

画像アイコンが丸いものは、その位置情報がタグ付けされたストーリーズ投稿のあるスポットです。画像アイコンが四角いものは、ストーリーズ投稿がないスポットということになります。
まとめ表示の場合、ストーリーズ投稿の有無に関わらず四角いアイコンになります。

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画像アイコンをタップすると、位置情報がタグ付けされた投稿の一覧が確認できます。もちろん、一覧画面から個別の投稿を閲覧することもできます。

一覧画面は「人気」「最近」の2タブ表示になっており、これはハッシュタグ検索や位置情報検索と同じですね。

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スポットがタグ付けされたストーリーズ投稿がある場合、アイコンをタップすることでそれらを閲覧できます。
ストーリーズは動画投稿も多いので、より直感的にお店の雰囲気が分かり便利です

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「情報を見る」をタップすると、店舗情報を確認できます。
これは、そのスポットのFacebookページに登録された情報なので、Facebookページの管理者であれば編集可能です。

現在は一部の情報しか表示されていませんが、今後はより充実していくかもしれませんね。

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スポットのFacebookページとInstagramアカウントが連携されていると、そのInstagramアカウントへのリンクが表示されます
InstagramアカウントにFacebookページと一致する「住所」を設定することが必要、という記述をネット上で見かけましたが、「住所」を設定していないアカウントでもリンクが表示されていたので、必須ではなさそうでした。

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さて、次のセクションでは、この「地図検索」を利用して店舗を見つけてもらうための具体的な取り組みについて解説します。

「地図検索」機能を集客につなげる5つのポイント

「地図検索」で多くのお店が表示される中で、自分の店舗を見つけてもらい、選んでもらう必要がありますが、そのために知っておきたいポイントについてまとめます。

①スポットのサムネイル画像を最適化すること
②まとめ表示内で1位を取ること
③適切なカテゴリで表示されるようにすること
④お店のウリを絞り込んでUGCを生み出すこと
⑤検索〜予約までの体験をスムーズに設計すること


①スポットのサムネイル画像を最適化すること

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地図上に表示されるスポット画像は、来店意向を決める非常に重要な要素です。
看板商品が大きく写った写真が理想で、それが掲載されるようにコントロールするのがInstagram「地図検索」攻略の鍵です。

基本的にはスポットがタグ付けされた投稿の「人気投稿」のうち、最も左上にある投稿が採用されることが多いようです。

左上に位置するのは、「投稿したアカウントの信頼性」「投稿日時」「エンゲージメント数」「スポット検索内でのタップ数」などを総合的に評価し選ばれる「最も優れた投稿」です。
すなわち、そのスポットを検索したユーザーが最も必要としている情報が掲載されている可能性の高い投稿だと言えるでしょう。

例えば、フォロワーからの支持が厚いインフルエンサーの方にスポットタグ付き投稿をしてもらえば、最も左上に掲載される可能性が高いです。

ただし、左上の画像が採用されない場合もあります。

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この店舗は左上から2番目の投稿が採用された例です。
内装よりも料理の写真が優先されていますね。

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この店舗も同様に、左上から2番目の投稿が採用されています。
こちらの店舗には料理の写真もあるのですが、人物の写真が採用されています。バーテンダーの方がお店のウリだからかもしれません。

このように、どの写真が掲載されるかは、Instagramのアルゴリズムに基づいて決定されています。インフルエンサーの方に投稿してもらったから、必ずその画像が採用されるとは限りません。
「最もユーザーが求めているコンテンツが採用される」という原則を頭に入れておきましょう。

では、上記を踏まえ、どんな画像だと好ましいか、いくつか例を挙げて考えていきましょう。

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「ブルーボトルコーヒー 新宿カフェ」店のスポットです。
右が実際の表示でしたが、商品のサイズが小さく見づらいですね。

左は僕が加工した画像ですが、ブルーボトルコーヒーの看板商品であるコーヒーが、特徴的なロゴと一緒に写っています。ひと目で「ブルーボトルコーヒーだ!」と分かる理想的な写真ではないでしょうか。

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こちらは「幸せのパンケーキ 新宿店」です。
右が実際の表示です。女性が大きく写っており、パンケーキは下部に小さく見切れているような写真ですね。

左は加工後のものです。柔らかそうなパンケーキがはっきりと見て取れます。

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この「らんぶる」は、クリームソーダが話題のお店でした。
左が実際の画像で、右が加工後です。食べ物が大写しの写真でも、看板商品ではないドライカレーでは訴求力に欠けますよね。

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最後は「Cafe WALL」です。
右が実際の画像で、左が加工後です。文字入り投稿だと料理がやや目立たなくなってしまい、せっかく看板商品が大写しになっていても魅力が半減してしまいます。

ここまでをまとめると、やはり看板商品が大きく写った写真が理想だと言えると思います。
なお、画質が良い必要はなく、むしろ「お客さんが撮った」と分かるリアリティのほうが大事です。

人気投稿欄は投稿が増えるとアップデートされていきますが、常に左上に「看板商品が大きく写った写真」を配置できるとよいですね。


②まとめ表示内で1位を取ること

まず、先述のとおり、近隣のスポットは(地図の拡大率が低いときには特に)まとめて表示されます。
このまとめ表示内で上位を取ることが非常に重要です。特に1位だとスポット画像が地図上に表示されるため、積極的に1位に表示されることを狙う必要があります。

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まとめ表示では現在、スポットをタグ付けされた投稿数が多いほど上位に掲載される仕組みになっています。
したがって、タグ付け投稿を増やせば増やすほど上位表示され、集客につながりやすくなります

常に相対的な順位で掲載位置が決まるため、むやみに投稿数を増やすのではなく、競合よりも多い投稿数を目指すようにしましょう。

タグ付け投稿を増やすためには、下記の3点が必要です。


(1)投稿をしてくれるような客層を呼び込むこと
(2)最高な「体験」を提供すること
(3)投稿を後押しするような仕掛けをつくること

ここで詳しくは書きませんが、特に(2)の「体験」が伴わなければ、(1)(3)をどんなに頑張っても良い投稿は生まれません。
まずはお店での「体験」を磨き上げましょう。


③適切なカテゴリで表示されるようにすること

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先述のように、現在の「検索用カテゴリ」は9種類です。
現時点ではキーワード検索が不可能なので、基本的にはこのカテゴリに該当する店舗しか絞り込み検索をすることができません。

では、これらのカテゴリで適切に表示されるためにはどうすればいいのでしょうか。
答えは、Facebookページのカテゴリ設定を正しく行うことです。

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Facebookページ作成時に、カテゴリを1つ選択することができます。

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また、作成後の編集画面では、複数のカテゴリを設定することもできます。

カテゴリ一覧は、下記のページに掲載されています。

どのカテゴリであれば地図上に表示されるのかは不明ですが、「カフェ」「レストラン」など、検索用カテゴリ名を含むカテゴリ名を登録しておくことをおすすめします。


④お店のウリを絞り込んでUGCを生み出すこと

スポットのタグ付け投稿数を増やして掲載順位を上げることももちろん大切なのですが、肝心の投稿の内容に魅力がなければ、結局来店にはつながりません

Instagramのプロフィールも、「統一感や世界観があるか」「パッと見てフォローするメリットが理解できるか」「自分のためのアカウントだと思ってもらえるか」といった条件を満たすことが必要ですが、スポットのUGCも同様です。

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こちらのお店は「ちょっとしたコスプレをして楽しげな写真が撮れる」「若い女性のグループで行くと楽しそう」「シーフードメインのお店」といった情報が読み取れます。

料理だけではなく、体験を売っていることが伝わってきます。グループで行くお店を探していたらすぐに予約してしまいそう。

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こちらのお店は「昔ながらの純喫茶」「オムライスが名物」「パフェも人気でインパクトのあるビジュアル」ですね。

少人数で遊ぶ予定があり、オムライスを食べに行きたい気分であれば、候補に挙がるのではないでしょうか。

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最後にこちら。「穴場のブックカフェ」「ハンバーガーが美味しそうだけど、他にもいろんなカフェメニューがある」「雰囲気が良くてカップルで行くのに良さそう」かな。

好き嫌いがまだあまり分からない、付き合いの浅い彼女を連れて行っても失敗しなさそうです。

こんなふうに、「『この人と』『こんなタイミングで行きたい、と思えるようなお店」は、コンセプトが明確にあり、ウリを絞り込んでいると言えます
それが自然とUGCの一貫性にも表れ、来店のきっかけになる、ということですね。


⑤検索〜予約までの体験をスムーズに設計すること

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飲食店の場合、Instagramアカウントへのリンクからアカウントのプロフィールページに遷移すると、そこから「メッセージ」「問い合わせ」「料理を注文」などのアクションを実施することができます。

地図上で店舗を見つけ、予約までシームレスに行うことができるのはユーザー体験が非常に良いですね!

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ちなみに、「問い合わせ」は「電話する」「メール」のいずれかを選ぶことができます。

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「料理を注文」をタップすると、TableCheckやUBER EATSなど、アカウントが採用している飲食オーダー・予約サービスを利用することができます。

ここまで見て分かるとおり、「地図検索」はスポットの発見から予約まで、ユーザーの来店に至る一連の行動を完結させられる機能です。
非常に使い勝手がいいので、今後もどんどん利用者が増えるでしょう。実店舗をお持ちの事業者さんはぜひ導入していただきたいです。

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飲食店を「検索」する際に、既に35%のユーザーがGoogleマップを利用しているというデータがあります。「地図検索」は既に、飲食店を探す際のメジャーな方法のひとつだということですね。

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一方で、飲食店を「予約」する際にGoogleマップを利用すると回答した人は5%にとどまっています。これは、Googleマップでは予約までを完結させられないからでしょう。

この「予約まで完結する」というのは、Instagramの「地図検索」の大きな強みです。

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以上、Instagramの「地図検索」機能の活用方法について、どこよりも詳しく解説したつもりですが、いかがだったでしょうか...!

最近は機能追加・改善のスピードが早く、キャッチアップするだけでも大変ですよね。なかなか自分で調べきれない、という方の助けになれば幸いです。

他にもInstagram関連のnoteをたくさん書いていますので、もしよければ読んでみてください。

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました!

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