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やさしい人 = いい人ってわけじゃない

やさしい人は好きですか?

私は好きです。

いつもニコニコ笑っていて、

どんなことに対しても、穏やか。

太陽みたいな人になりたーい。

そう思っていました。


今日は、
私の過去の話です。

私は過去10年間、
陸上自衛隊につとめていました。


んで、


自衛隊って入隊すると
新隊員として教育をうけることになります。

実は私、
そこで教官をつとめたことがあります。

教官って聞くと、
どんな人をイメージしますか?

「この、バカヤローがぁぁ!」

みたいな
鬼教官を想像しますか?


これは
行き過ぎです🤣

ですが、

厳しい人がいるのも事実です。

なんなら、

私は怖い教官のもと
指導を受けました。

来る日も、来る日も、

教官が
私の目の前にくるだけで

緊張で口の中が、パッサパサに。

私は

そんなビクビクしながら受ける教育が
大っ嫌いだったんです。


だから、


私が教官になったとき
ある決意をしたんです。


「やさしい教官になるぞー!」


厳しくなくても、人が育つ。

優しさだけでも、人が育つ。

それを目指したかったんですね。

共感力と、教える力で
立派な隊員を育てる。


厳しさなんぞ、不要。


そんな決意で
教官をつとめました。


試行錯誤の日々でした。


私以外の教官は
ビシビシと厳しい教育をするなか

私はニコニコと
微笑みながら教育しました。

怒鳴ることなんて、一切しない。

完全に、浮いてましたね。


「私の教育方法は、はたして合っているのか?」


いや、でも
やさしい教官になると決意したんだ!

その一心で、
私なりの教官をつとめました。

そして、

時が過ぎ…

新隊員が卒業する日、

私の教え子が
巣立つ日がやってきました。


当初、10人いた
私が教育した新隊員たちは、


5人になっていました。
つまり、半分が辞めたわけです。


あれ?
なんで?


どんな人と関わりたいのか

そんな馬鹿な…。

当時の私は思いました。

結局、
私が担当した班は


「辞めた隊員の人数ランキング」が
ブッチギリの1位になりました。


あれ?
やさしくすれば、人はついてくるんじゃないの?

なのに、どうして?

怒鳴ったことなんか
一度もないんやぞ?

怖い教官の要素なんて
1ミリもないんやぞ?

なのに、
どうして人が離れていく?

当時に私は、
本気でそう思っていました。

いま思えば、
浅はかだったと思います。


そう、


やさしければ
人はついてくるわけじゃありません。

当時の私は
ただ、やさしい「だけ」

何より私は、


自分の見られ方ばかりを気にしていた。


やさしい教官というイメージを崩したくなかった。

だからこそ、


隊員には厳しく接しなかった。

なぜなら、

厳しい人って思われたくなかったから。


隊員同士の衝突に、教官として口を挟まなかった。

なぜなら、

「考えを押し付けられた」と
思われたくなかったから。


隊員が重大なまちがいをしても、笑顔で注意した。

なぜなら、

怖い教官と思われたくなかったから。


かなり身勝手ですね。


自分が、どう見られることしか、考えていない。

教育をうける
隊員のことは、2の次なんです。

これは、大変失礼なことです。


いまでは、
私の教育を受けた隊員たちに

悪いことをしたと思っています。

本当に、申し訳ない。


当時の私に対する
信頼の要素なんて、

これっぽっちもなかったわけです。

そりゃ、人は辞めていきます。


信頼が、あればこそ

忘れないでください。

人間関係は
あくまで「信頼」です。

家族と一緒にいるのも「信頼」

親友といるのも「信頼」

noteでこうしてつながることも
「信頼」なんです。

そして、
信頼のパラメーターはなにかというと


どれだけ本気で「相手を想ったか」なんです。


相手を想えば、
口調が厳しくなることもあるでしょう。

耳が痛いことも言わなければならないでしょう。

ですが、

心に問いかけてほしいんです。


本気で、相手に尽くしたいと想っているか?


私のように
自分を優先する考えは、いつか見透かされます。

人が離れていきます。

ですが、
この感情は付きまといます。


「承認欲求」


認めて欲しい、
褒めてもらいたい、

そんな感情が、
我々の本能にはあります。

どうしても、自分が優先になってしまいます。

ですが、

また戻ってくればいい。

そして、

また心に問いかけてください。


本気で、相手に尽くしたいと想っているか?


その結果、

みんなが「ありがとう!」と
いってくれるわけじゃありません。

そっぽを向かれることもありますが、
かならず、見てくれる人はいます。


私は、
この失敗を経て

もう一度、
教官につくチャンスがありました。

そして、
今度は隊員とのあいだに「信頼」が構築できたと

肌身で感じられました。

これは長くなるので、
また別の機会に。


もう一度いいます。


人間関係は、「信頼」です。

そして、信頼は、

本気で相手に尽くそうとしたとき、生まれるものなんです。

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ここまで読んでくれて、
ありがとうございます!

私の
怖かった上司については、
こちらで解説しています。


自衛隊マインドについてのまとめは
こちら


文章の書き方も解説しています。


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