デザイナー初心者のCIデザインプロセス

「デザインするときは、まず情報収集して、コンセプト決めて、案を発散して。。。」

デザインプロセスに関して、いろんなサイトやデザイナーの方々が言及されています。

でも、初学者デザイナーである僕はいつも

「理想のプロセスはわかるけど、実践するとなるとわからんこと多すぎるし、そんなうまくいかねええよおおお」

ってなるんです。

そこで、自分がデザインしたプロセスをしっかり言語化して明らかにすることで、理想のプロセスに近づけるという試みをしようと思います。


ということで、この記事では、ポケモンで言う「トキワの森」に迷っちゃってるレベルの僕のデザインプロセスを書いていこうと思います。

この記事を書く目的は、80%自分のためです。
自分が振り返るためです。

20%はもしかしたら、他の人の役に立つかもしれん。
「あーこういうことはやらんとこ〜」とか「試しにこのやり方やってみるか」とか。

あとは、「ノンデザイナーの学生のレベルってこんなもんか」って先輩デザイナーの人とか知れるかも。偉そうですね(死

◯まずは情報集めだ

今回作らせてもらったのは、BugMoという昆虫食スタートアップのロゴ。
ヒアリングする前に自分で昆虫食について調べてた。

概要はこんな感じ。

・FAO(国連食糧農業機関)が今後起こると予想されている世界の食糧危機の解決策の一つとして昆虫食を推奨していること。・イナゴや蜂の子など、意外に日本にも昆虫食は昔から存在していたが、明治以降農薬が普及したり、欧米化・都市化の影響で昆虫が食べられなくなったこと。・ヨーロッパでは昆虫食がビジネスとして広がりを見せていること。・昆虫は栄養価が高く、生産効率が良いので環境に優しいこと。

んで、実際に話を聞きに行った。
聞いたのをまとめるとこんなこと

「プロテインバーって言うと、筋肉ムキムキの人向けって思われるけど、そうじゃなくて、体を引き締めるとか、栄養補給とかそういうことする人向けのイメージだね。」「健康に良いってこととか、自然食品ってとこもおしたいな!」「BugMoっていう名前の由来は、“昆虫(Bug)も(Mo)”牛とか豚とか他の肉同様に食べて欲しいって思いからきてる。」「昆虫感はわかる程度に押し出すのがいいかなあ。リアルすぎるとちょっとね...」

よし、たくさん情報を集めたぞ。その時はなんとなく、すんなり作成できそうな気がしてた。

◯とりあえずスケッチしてみる

「とりあえず、描いて見なきゃ細かいイメージはわからない」って思ったんで、たくさんスケッチすることに。
その時の案たち。

Bugを表す「B」と も を表す「M」を昆虫の脚に見立てた。あとは、黒塗り部分は少し擦れさせてブランド感みたいなんを出そうとしてた。(MERYのパクリである)

Barだし、Barの中に文字入れればいいかなって。笑

Mってコオロギの脚に似てね!?ってとこからの安直な案。

「従来の食(牛とか豚)」と「新しい食(昆虫)」を円で表し、Mで繋いだ案。右下の円は、それによって生まれる「これからの食(牛豚+昆虫)」を表した。

んん、、、ピンとこねえええええええええ!!!!!!

◯インドへ逃亡

ロゴ作成途中で、当初から計画していたインド旅行へ行った。
楽しかったです。ガンジス川最高。

理解できないことが多すぎて、凝り切った頭をリセットする良い機会になったかも。

◯混沌期

旅行中は全く手がつけられなかった(汗)
よって帰国後、タイムラインが迫って焦ることになった。
早く作らなきゃという焦りの意識で、スケッチをしまくった。
こんな感じ。コオロギの特徴を掴もうと、何回も書きまくってた。

それでも良い案は全然出ない。
ああ、もう無理だあああなんて思ってた。

◯ライフスタイルを送る中での昆虫食

そんな中、素直に悩んでいると伝え、それを知った先方からこんな助け舟が。

営業していて、「購入」を約束してくれてるのは、男女問わず、こんなイメージを理想としています。こんな体になりたい。心身充実して毎日を送りたい。これは筋肥大でも、アスリートの競技中のガソリンでもなくボディメイキングで日常をフレッシュに生きたい人。ただ、そういう人は結果としてダンスしてたり、トレランしてたり、アウトドアスポーツしてたりする割合高い。ただ、逆じゃない。のは確か。イメージのヒントになりますか?

なるほど!!
「体を強くしたり、引き締めたりすること自体が目的ではなく、昆虫を食べて良いライフスタイルを送る人が対象である」
ということに気づきました。

朝早く起きて澄んだ空気を吸いながらランニング。そのあとは栄養たっぷりの昆虫食を食べて良い1日のスタートを切る。そんな情景が頭に浮かびました。

ここからロゴの作成方針は、
「ライフスタイルの一部としての昆虫食を表すロゴ」という風になりました。

◯視覚化の壁

とは言っても、ライフスタイルっていう抽象概念をどう視覚化すればええんや。困った困ったこまどり姉妹。

Pinterestでひたすら調べて見たり、Google先生に「ライフスタイル ロゴ」と聞いてみたり。そしたらなんかカフェっぽいものが多かったりして、こんなマークとか作ってたりしました笑

ちょっとないよなー。アウトドアグッズにも見えるし笑

イメージとしては、earth music & ecologyのロゴに近いので、そういうロゴも考えて見たり。(方向としてはよかったんだけど、もう他の昆虫食の会社にそういうのがあった。)

◯シンプルなロゴが一番良い??

コンセプトを具体的なデザインに落とし込んでいる中、ある記事がtwitter上に現れました。

「ロゴにトレンドなど無い」世界的企業の“顔”を60年つくり続けるデザイン事務所が知る、“ロゴの髄”https://t.co/H5Et5PjDBm

そこでは、かつてシンプルで抽象的なロゴでそれまでの複雑なロゴばかりの業界でパラダイムシフトを起こしたデザイン事務所が出ていました。

そこに書いてあったのは、「ロゴが伝えるのは、その企業が“何をやっているのか”ではなく、“誰なのか”。」

それを見た僕は単純なので、やはりBugMoのロゴもシンプルで抽象的なロゴで、BugMoのアイデンティティを表すのがいいのか?と頭を悩ませました。

BugMoのアイデンティティは「理念」だと考えてたので、それを取り出して、抽象的に表現すればいいのではないか?と思いました。

そして出てきた案がこちら。

BugMoの「も」の精神こそ一番核となる部分だと思い、MとOでロゴを構成しました。

先方に提案してみたところ、

「ロゴの背景と、贅肉そぎ落とした感いいと思います。私たちの哲学が入ってる。かつプロダクト/サービスを横断して使えそうなユニバーサル感もいいです。」

と高評価だったこともあり、「よし、これで決定だな」とまで思っていました。

◯誰かわからない

ロゴでもなんでも、自分で作ったものには良くも悪くも愛着が湧いてしまいます。そこで何日か寝かせてみることにしました。

すると、どこか違和感を感じ始めます。
その違和感が何なのか、当初はよくわかりませんでしたが、だんだんロゴを見つめているうちに、
「お前は誰なんだ」
という感情が湧き始めました。

BugMoらしくないと思いました。
BugMoはもっと生き生きとして、今にも動きそうなイメージ。
それは昆虫を扱う企業というところからも、これから日本に昆虫食を広げて行くぞという思いからもそう感じられました。

BugMoを表すには、「も」の精神だけで十分だと思っていましたが、それだけでは、BugMoは表せないことに気づきました。

◯まるで生きているかのような

感じた違和感を消し去るために、まるで生きているかのようなイメージをロゴに加えたいと思い、手書きでBugMoの文字をたくさんスケッチしました。 

(カフェでの作業。周りの人からは狂ったと思われただろうな)

なんか良い感じ。

書いているうちに、MとOが昆虫の脚と頭に見えてきました。
Oに触覚の ちょんちょん を付け足すとさらに昆虫っぽい。

そしてその ちょんちょん がダブルクオーテーションマークに見えてきました。

これは何かに使えないか。ダブルクオーテーションマークは日本語で言うかぎかっこ...

これだ!と思いました。BugMoは伝えたいメッセージが「Bugも」のあとに続く!

・Bugも“牛や豚と同じように食べて欲しい”・Bugだけいつも嫌われ者で仲間はずれ。Bugも“仲間に入れて欲しい”

こうしてこのロゴが完成しました。

当初目指していたライフスタイル感(生活の中、ふと手元にあってもおかしくないような親しみやすさだと解釈)も入った気がする。

ノートに書いたものをイラレで取り込んだり、そのままペンを使ってイラレで書いたり、何パターンか書いたあと、より生き生き感じられるように修正して完成しました。

◯インサイトは何だろう

まず前提として、この最終アウトプットが「良い」CIデザインなのかはわからない。デザインのレビューもしなきゃいけない。

このデザインに叱咤激励くださる人はコメントもしくは、@7_Petroまでお願いします!

あってるかわからないけど、インサイトをまとめてみる。


❶「何をやっているか」ではなく「誰なのか」
引用したサイトでも言われてたけど、CIデザインで大事なのは、「何をやっているか」を表すのではなく「誰なのか」を表すこと、だと痛感した。アイデンティティは何なのかということだ。

今回は、色んなロゴを作る中で、半ば闇雲にアイデンティティを掘り出すことに成功した(気がする)。もっと良い方法ないかなあ。

❷クライアントの意見=正解ではない

最終的にできたロゴは「生きている感」こそが一番イメージとして大きかった。

だけど、その「生きている感」を出してくれとお願いされたわけではない。

“ほとんどの場合、消費者は実際の物を見せられるまで何が欲しいかわからない。” スティーブ・ジョブズ

てなこと言ってるし、クライアントも欲しい物は明確に言えるわけではない。
クライアントと一緒に頭を悩ませ、色んなスケッチ見せながら、クライアントの欲しいもののイメージの仮説検証を行うことが重要だ、と思った。

❸大量のスケッチと方向調整の意識の大切さ(アジャイル)

ロゴの作り方的なサイトみると、コンセプトを決めたあと、スケッチとかすることを勧めてるけど

そうじゃなくて、コンセプト(方向)決めて、スケッチ大量にして、コンセプト調整して、スケッチ大量にして、みたいなサイクルを回すことが大切なんじゃないか。

ウォーターフォールじゃなくて、アジャイル的な。


◯最後に

いやー実践でしか実感できないことが多すぎました!

最後まで読んでいただきありがとうございました!


あとNYAGOもやってるので、気軽にチャットしてください!


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Wataru Ono

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