川崎亘@地域×テクノロジー×複業

huntech 代表取締役CEO。狩猟罠向IoTセンサー「スマートトラップ」・ジビエト…

川崎亘@地域×テクノロジー×複業

huntech 代表取締役CEO。狩猟罠向IoTセンサー「スマートトラップ」・ジビエトレーサビリティシステム「ジビエクラウド」等を手掛ける。地域の生活基盤再構築がミッション。twitter:https://twitter.com/watarukawasaki1

マガジン

  • 狩猟・鳥獣捕獲・ジビエ利活用業界情報

    ニッチな業界のため情報収集も苦労します。被害規模・生息/捕獲頭数といった統計情報の他、被害対策や技術トレンドなんかをまとめています。

  • DAISOプロトタイピング

    最近の百均はすごい!DAISOで揃う材料でまずは簡単に試作を作っちゃいましょう。DIYに興味ある方にもおすすめ。

  • IoTプロダクトを作って売る

    IoTプロダクトというとビジネス化は難しいのでは?と聞かれますが、何とかなります。実際に考えて、作って、売るまでの記録です。

  • 複業起業のススメ

    コロナにより働き方の変化も一段と加速。場所・時間に縛られない働き方は複業・複業起業も身近なものとするでしょう。そんな複業・複業起業をされる方に複業起業実践のちょっとしたコツをまとめています。

  • 自己紹介:地域×テクノロジー×複業

    なんでhuntechなんていうニッチなビジネスやってるの?しかも複業というやり方でやってるの?といった質問にお答え。川崎亘が気になるという奇特な方はご一読ください。

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【2020年】データで紐解く獣害対策・ジビエ利活用業界

イノシシやシカによる鳥獣被害が増え、2007年に鳥獣被害防止特措法の制定により、本格的な鳥獣被害対策が始まりました。しかしその後鳥獣被害は減少せず、鳥獣被害防止対策の予算額は、2011年には113億円と2010年の23億円から約5倍に大きく増額されました。それから約10年経った獣害対策・ジビエ利活用業界の今をデータで見ていきましょう。 鳥獣被害はここ数年減少傾向イノシシやシカが田畑をあらす農作物被害、スギ・ヒノキの樹皮を剥ぐなどによる林業被害が顕在化・深刻化。行政も手をこま

    • 【2022年】データで紐解く獣害対策・ジビエ利活用

       ちょっと時間があいてしまいましたが、最新の業界動向についてまとめてみました。最新のデータではイノシシやシカ等による農作物被害額は161億908万円(2020年度)。柵設置による防除、捕獲活動といった対策により減少傾向にあったものの前年比2%の増加。また生息域の拡大に伴い対策が手薄だった地域で被害が増えた地域があるなど地域による差が生じているようです。最新の獣害対策・ジビエ利活用の状況について振り返ってみましょう。 鳥獣被害額は2011年以来9年ぶりに増加  2020年度

      • 【獣害対策・ジビエ関連Techカオスマップ】

        近年、罠の監視センサーに代表されるような獣害対策やジビエ利活用にフォーカスしたテクノロジー系サービスが急速に増えています。とはいえ、現在どんなサービスがあるのか体系的に整理したものがなかったので作ってみました。 各サービスは、獣害対策やジビエ利活用のプロセス「個体数把握⇒防除⇒捕獲⇒加工⇒流通」の他、関連する行政関連の事務手続きや分析に資する「データ利活用」を軸にまとめています。なんでもIoTだといって試してみるのもよいですが、せっかくなら各地域の事情に合わせて必要なサービ

        • 【ジビエ処理施設必見】義務化されるHACCPと対応に向けた準備

          少しずつではありますがジビエの利活用も進み、以前よりも街中で見かける機会の増えてきたジビエ。安心・安全なジビエ流通のため衛生管理の強化が求められる中、2021年6月ジビエ処理施設に対しても食品の国際的な衛生管理手法であるHACCP の導入が義務化されます。 「え?HACCPって何?」と思っているジビエ処理施設のあなた、そんなあなたのために今回はざっくりジビエ処理施設のHACCPの導入について紹介します。意外とやることはシンプル、まだ準備していなくても間に合いますのでご安心く

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        【2020年】データで紐解く獣害対策・ジビエ利活用業界

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        記事

          【コロナ対策DIY】DAISOで作る飲食店向け換気用網戸

          以前は毎日のように飲み歩いており、多くの飲食店のお世話になっていました。こんなときだからこそ日頃の恩返しをしたいという気持ちが沸き上がるとともに、せっかくなら普通に行って飲む以外のこともできないかと考え、飲食店向けに換気用網戸を作ってみました。百均の材料、約千円で作れる網戸です。ちょっとした日曜大工としても楽しいので是非。 換気における問題 飲食店の方々はコロナ禍の中もお客様に安心して来店してもらうため、換気のために窓を開けていますが、どうしてもこの季節虫が入ってきちゃい

          【コロナ対策DIY】DAISOで作る飲食店向け換気用網戸

          【複業起業のススメ】IoTスタートアップ立上げに必要なツール・サービスまとめ

          huntechの活動を始めて3年ちょい。3年もたつと起業に役立つツール・サービスも大きく進歩。最初からこんなん知ってればよかったなとか思うこともしばしば。コロナの影響でスタートアップには逆風が吹いていますが、そんな中でもスムーズな事業立ち上げに貢献できれば幸いです。 評価の視点と凡例 huntechは複業で立ち上げたIoTスタートアップです。鳥獣捕獲・ジビエ利活用というニッチなマーケットを対象にしていることもあり正直お金もあまりありません。なので「時間の使い方を効率化してく

          【複業起業のススメ】IoTスタートアップ立上げに必要なツール・サービスまとめ

          【保存版】鳥獣捕獲・ジビエ利活用関連IT系サービスまとめ

          huntechをやり始めた頃は、鳥獣捕獲・ジビエ利活用関連の情報がまとまっていないばかりか、そもそもWebで公開されていない(紙ではあったりする)ことに内心ものすごい怒りを感じていました。が、人間慣れるものですね、、、、徐々に業界に対する知見や人とのつながりができていく中、なんとなく情報を得る勘所を掴んでしまったがゆえにそれが普通となってました。反省。 ということで、まとめてみました!把握している範囲で書いているので抜け漏れ・間違いなどあればコメントまたはDMなんかで教えて

          【保存版】鳥獣捕獲・ジビエ利活用関連IT系サービスまとめ

          【SNS/ブログの使い方】ベンチャーCEOがnoteを使う3つのメリットと書くべきこと

          2019年8月よりnoteを始め更新頻度にこそ差はあれど、これまでに10記事を書いてきました。ローカルな領域に目を向けている自分が、もう一度ニッチな事業を始めようとした時の参考のためと書き始めた備忘録の用なものですが、それ以外のメリットが想像以上に大きいと感じています。リソースが限られる中、自らが取り組む事業やその背景(解きたい課題)に対する認知を上げていきたいと考えているベンチャー経営者や事業責任者の方々にとって参考になれば幸いです。​ その1.問合せの確度を簡単に上げら

          【SNS/ブログの使い方】ベンチャーCEOがnoteを使う3つのメリットと書くべきこと

          【コンサルの眼】IoTプロダクトを事業化まで持っていけない4つの理由とその解決策

          SNSコミュニティによるモノづくり知識のオープン化、安価なCAD・基板設計ソフトによる設計の効率化、ECを通じた調達先の拡大と小規模調達、3Dプリンターや数枚単位からのプリント基板作成・実装受託サービスによる加工・組立の省略、カートシステムによる販売機能整備の簡略化、SNSを用いたプロモーションの大衆化。2012年に出版されたクリス・アンダーセンの「MAKERS」でも既存の製造業に限られていたモノづくりが個人やスタートアップといった新規参入者に門戸を開き一般化することが予測さ

          【コンサルの眼】IoTプロダクトを事業化まで持っていけない4つの理由とその解決策

          【コンサルの眼】データで紐解く狩猟・ジビエ業界

          行政が重点政策としたこと、他業界から遅れに遅れやっときた情報化の波を受けて、狩猟(=鳥獣対策・ジビエ利活用)に関するデータもそれなりに手に入るようになりました。普段なかなか接点を持つことのない方にもわかるよう、アナログなイメージが強い狩猟業界の現状をデジタルに数字で見ていきたいと思います。 400億円??バカにできない鳥獣被害普段都心で生活している人にはなじみのない鳥獣被害。イノシシが畑を荒らしまわって収穫直前の野菜を食べてしまう、シカが植林したばかりの苗木を食べてしまう等

          【コンサルの眼】データで紐解く狩猟・ジビエ業界

          【ニッチなプロダクトのマーケティングを考える】10万円超えの罠センサーは高いか(後編)

          前編ではスマートトラップのマーケティングを考えるうえでのコンセプトについて書きましたが、後編ではコンセプトを実現するにあたって取捨選択したものについて書いています。コンセプトも異なるからこそ、競合とは異なる取捨選択するからこそ、「使ってちゃんと得するものを一緒に作る」といったコンセプトが実現できます。 取捨選択1「捕獲単体でなく捕獲~加工~流通のスコープで事業をみる」スマートトラップは主に捕獲作業を効率化するためのプロダクトです、一方huntechではおいしいジビエを食べた

          【ニッチなプロダクトのマーケティングを考える】10万円超えの罠センサーは高いか(後編)

          【ニッチなプロダクトのマーケティングを考える】10万円超えの罠センサーは高いか(前編)

          お弁当箱型の試作品を作り始めた一方、世の中に展開していく際には売り方(いわゆるマーケティング)の検討が必要です。狩猟用の罠の監視センサーという超ニッチなところにも探すと先人はいます。「捕獲~加工~流通の改革を一緒に実現する」というコンセプトのもと、競合とは異なる考え方で値付け・売り方を行っています。前編では競合製品を踏まえたコンセプト、後編ではコンセプトを実現するために選択したこと書いていきます 10万円超えでも受け入れられていた罠監視センサー継続的なサービスとしてスマート

          【ニッチなプロダクトのマーケティングを考える】10万円超えの罠センサーは高いか(前編)

          【ダイソーでできるIoTプロダクトの試作品づくり 】お弁当箱版スマートトラップ

          お弁当箱に入った怪しい機器、それがスマートトラップの最初の試作機でした。コンセプトを紙に起こしただけの状態で猟師さんに話を聞きに行っても大抵「いいね」という感想で終わりです。モノがあるからこそ本当に必要な要求が聞けます。機能見本レベルであれば、ダイソーで手に入る工具と材料を使ってだいたいの試作品は作れちゃいます。必要な機能を絞り込み、実装方法を切り分け、スケッチを書き、身の回りにあるもので工作というシンプルなプロセスでIoTプロダクトの試作品を作りました。 その機能の実装は

          【ダイソーでできるIoTプロダクトの試作品づくり 】お弁当箱版スマートトラップ

          【ニッチビジネスのプランニング】リサーチはあきらめ妄想にたよる

          狩猟業界のようにあまりにニッチすぎると情報(特に二次情報)がないため、情報収集に基づく精緻なプランを考えていても全く進みません。そのような場合はリサーチはどこかで割り切って、自分の妄想力を信じ一歩踏み出してみてはどうでしょう。 Google先生も知らない情報「新しい業界のプロジェクトをやるときには、ソースはなんでもいいからまずは一般的な情報を頭に入れとけ!」新卒で入ったコンサル会社ではそんなことを言われていました。大体の場合は「俺が若手のころは本屋に行ってはじからはじまで買

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          【複業スタートアップの創業メンバー】メンバー選びと心構え

          「事業は人なり」と言いますがメンバーは非常に重要です。複業スタートアップだからこそのメンバー選びや心構えについて、心がけている点をまとめてみました。 「興味を持ってもらえるだけで感謝」という期待値僕自身は「お客さんに迷惑をかけてしまった」「関係者に怒られた」などですらへこむこともしょっちゅうです。こんなニッチな領域、しかも他の仕事も忙しい中、一緒に走ってくれてちっちゃい悩みを聞いてくれるhuntech創業メンバーの二人には頭があがりません。 huntechは他にも多くの人に

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          【ニッチビジネスのアイデアクリエーション】罠にセンサーつければいいんじゃない?

          スマートトラップのアイデアに至るまで。アイデアは、それが広まった姿が想像できるか、仮に凡庸であってもやりきりたいと思えるかが大事。 ※上記イラストの罠(とらばさみ)は違法猟具です。 早々に散る産直プラットフォーム案 物理的な接触機会の増加に伴い情が移るといわれますが、動き始めると徐々にみんなの関心が高まりドタキャンもなく3人でワークショップ当日を迎えました。ワークショップでは腹出しした(放血後、内臓を取り除いた状態)鹿の皮を剥き、部位ごとにばらした後、実際に鹿を食べてみる

          【ニッチビジネスのアイデアクリエーション】罠にセンサーつければいいんじゃない?