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【複業スタートアップの創業メンバー】メンバー選びと心構え

「事業は人なり」と言いますがメンバーは非常に重要です。複業スタートアップだからこそのメンバー選びや心構えについて、心がけている点をまとめてみました。

「興味を持ってもらえるだけで感謝」という期待値

僕自身は「お客さんに迷惑をかけてしまった」「関係者に怒られた」などですらへこむこともしょっちゅうです。こんなニッチな領域、しかも他の仕事も忙しい中、一緒に走ってくれてちっちゃい悩みを聞いてくれるhuntech創業メンバーの二人には頭があがりません。
huntechは他にも多くの人に支えられています。全国営業もできないなか知名度をあげるために広報を支援してくれたパートナー、プロダクトの価値向上に大きく貢献してくれているインターン、導入がうまくいくようサポートしてくれた行政担当者、スマートトラップ出荷時に手が足らず組立をしてくれた後輩、猟師や行政担当者などを紹介してくれた先輩・後輩、掲載記事をシェアしてくれる友人。

複業でやっているからこそ意識しているのが「人それぞれ環境は違う」ということ。僕自身のもう一つの仕事は週3~4稼働のサラリーマンという少し変わった勤務形態のため平日も動けますが、他のメンバーは、平日フルタイムの仕事が忙しい時には平日はほぼ稼働できません。仕事以外にも、親の面倒を見なければならず稼働時間がとれないといった家庭の事情もあるだろうし、ひょっとしたら自身の健康の問題があるかもしれない。応援したい気持ちと関与時間は必ずしも比例するものではないと考えています。

これまで飲み会で事業アイデアの話をしていて転がり始めることがなかったのは、他人のアクションを期待してしまっていた自分にも原因があると思います。僕自身が上であげたような事情をかかえる立場だったら、今周りにいる人たちと同じように振る舞えるか?と問われるとおそらくできないでしょう。そんなこともあり根っこでは「興味を持ってもらえるだけで感謝」という期待値でいます。


お金は大事。余裕がないと続かない

あまり高すぎる期待は持たないようにしていますが、目標達成や事業運営のため最低限やらなくてはいけないことも多々あります。「複業×IoTではじめる地域イノベーション( https://note.mu/wataru_kawasaki/n/n79cfe02bd3e1 )」で触れていますが、地域課題に取り組む事業では短期的な収益は見込みにくいことが多いです。

つまり、金銭的なメリットがなくいわばタダ働きのような期間が発生します。もちろんすぐにお金が得られなくともスキルや実績、地域との関係が構築できるじゃないかという意見もわかりますが、聖人君子でもなんでもない僕にとって、まず自身の生活が成り立っていないとそのようなところに目は行きません。逆にお金がなかった場合、目先の利益を追いすぎて価値と対価のバランスが悪いプロダクトを提供しかねないばかりか、メンバーの間でも利益分配をめぐって揉めかねないと思います。

地域課題に対しては中長期的に取り組む必要があるからこそ、メンバーみんながお金に困窮していない(=生活が成り立っている)状態であることが重要です。


役割分担は常に"なんとなく"

事業を始めるとやらなくてはいけないことが出てくる出てくる。三人よれば文殊の知恵と言いますが、三人よっても全く足りません。幸いなことに三人の得意領域は、Web開発に加えセンサーの基板設計からWebのUI開発までできちゃうIoTフルスタックなT、あくなき食への探求心に基づき捕獲・ジビエ流通における示唆に富んだ戦略・マーケティングを産み出すS、こぼれたところはなんでもやります!行動第一な僕といった感じでうまくバラバラです。が、もちろん足りないところも多く、各自が足りないところを学びながら埋めていっています。

役割分担を明確化してしまうとダブルチェックが働かないことでの不安・ケアレスミスの発生、誰かに何かあった時に代替がきかず事業が止まってしまうといったことがあります。そのためお互いの得意領域は認識し尊重していますが、Tには「通信モジュール起動時の突入電流が最大でこれくらいなんだけど、それに対応した回路設計してる?」とかSには「省庁や関係者から聞いてる情報踏まえると、こっちのサービス先にやった方がよさそうじゃない?」とかあえて侵略するようにしています。

事業開始時期や少人数で運営しているうちは、基本的に人が足りているということはないので自分の根っこ(得意)の領域は持ちながらも、どんどん他領域に侵略する姿勢が重要です。


悩むアラサーは狙い目

huntechは、当時デジタル系の事業企画を行っていたS、ITコンサルだったT、地域ビジネス・エネルギーベンチャーにいた僕の3人で2017年に立ち上げました。

当時は3人とも30歳ちょい、仕事にもある程度裁量を与えられ、もう若手でもないなと思いながらメンバーの指導にもあたる日々。自分の時間も作れるようになったけど、日々をこなすようになってしまいつつある今の状況でいいのだろうか。。。そんな想いを少なからず抱えていたんだと思います。牛角での飲みの場は、そんな"たまたま"好きに時間を使える立場だった三人全員が新しいことにチャレンジできる機会だと思ったからこそ、huntechは動きはじめました。

30歳くらいになると時間的余裕を持てるようになる一方、仲の良かった友人が結婚するなどの理由から余暇の過ごし方のバリエーションが減ってきます。武器となるスキルも一定身に付き、体力もまだある、それなりの企業で働いていればお金にも困っていない、今だったらこんな理由で悩むアラサーを探して複業起業を持ちかけるでしょう。


まとめ:複業スタートアップにおけるメンバー構成のポイント
・それぞれの環境の違いは前提、期待値を高めすぎない
・お金は大事、生活の余裕は継続に影響
・他の領域にも積極的に関与しようとする姿勢
・アラサーはオススメ

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