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働くことを通して、社会課題を解決していく "ザ・ハーモニー株式会社 代表取締役CEO 高橋 和也さん"

介護業界をUPDATEすることを通して、「女性の社会進出」「若者の流出防止」「超高齢化社会」の社会課題を解決していく、高橋 和也さんにお話を伺いしました。

プロフィール
出身地:福岡県田川市
活動地域:福岡県
経歴:東京、イタリアでファッションデザイナー を経験後
「日本の介護を持続可能な産業へ」をミッションとして、
リアル×テクノロジーでミッションの実現に取組むThe Harmony Inc.設立
リアルでは飯塚市、田川市、嘉麻市で認知症専門の介護施設を運営し、
テクノロジーでは認知症対話AIの開発を行っている
現在の職業及び活動:日本の介護を持続可能な産業へアップデートしています!
座右の銘:誠実素直、挑戦、プロ意識

ネガティブな介護業界のイメージを変えていきたい

Q.どのような夢やビジョンをお持ちですか?

高橋さん(以下高橋 敬称略):働くことを通して、社会課題を解決していくことです。

その中でも私は介護の事業を通して、「女性の社会進出」「若者の流出防止」「超高齢化社会」の問題を解決していきます。

今は、介護の仕事は世間からも嫌われる仕事です。そんなネガティブな介護業界のイメージを変えていきたい。

介護は今後人手が900万人位足りなくなると言われています。外国人雇用を増やして対応しようとしていますが、それだけでは足りないと思っており、今後は絶対テクノロジーが必要な時代です。なので対話型AI「コモモン」の開発始め、AI開発も自社で行ったり、リアルな現場の課題に対してはテクノロジーを使って解決するトップランナーになり、みんなができないことを先に解決し、みんなに勇気を与えられる様になります。

また、地元に帰った時に思うことがありました。意欲がある友達は、地元の企業に魅力を感じず都会に出て行って地元に帰ってこない若者流出が問題となってますし、地元に残っている友達は"酒"、"パチンコ"、"女"の為に楽しく無いと言いながら仕方なく働いている姿を見た時にもったいないと思ったんです。

楽しく働ける地方のモデルを創り、社会課題を解決していきたいです。1人の力は小さいですが、得意な人に得意な事を任せられる、そんな仲間を集めて、まるでオーケストラのハーモニーを奏でながら"社会を変革"していきたいです。

記者:自分のためではなく、社会課題を解決すること、未来を見据えていることをわかりやすく話して頂き、イメージがとても伝わりました。

Q.それを具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?

高橋:2024年3月にはIPOをします。
それに向かい、20個の施設展開をする予定ですし、「コモモン」が実用化できたら、あくまで販売目的ではなく、社会課題解決のため、多くの施設に販売していこうと思っています。

認知症はしゃべることが一番のリハビリになると言われています。

コモモンなどのAI導入で期待できる例で言うと、認知症患者様は数分前に言ったことを何回も何回も繰り返します。その対応をAIなら、何回繰り返されたとしても笑顔で返せることで、患者様のリハビリになるんです。

他にも、2019年6月には保育園の設立をします。それも今一緒に働いているスタッフと話していて、「女性の社会進出」の社会課題の解決に向かえるかと思いました。

今は、掲げている3つの社会課題に関係している課題以外には取り組みませんが、その3つに関係している課題に関しては全力で取り組んでいきます。

記者:どこの分野をなぜやるのかが明確で、話を聞いていてなるほど!と思いました。

Q.その目標や計画に対して、現在どのような活動指針を持って、どのような(基本)活動をしていますか?

高橋:私は、孫 泰蔵さんの「現場」×「本場」という言葉が好きです。

現場に出て感じたリアルな問題を、解決していくことが大切だと思います。その中でも、本音で話すことには大切にしています。

私自身も昔は、本音で話すことが出来ませんでした。でも、起業仲間に「お前が本音で話さないと、誰が本音で話せるんだよ」と言われた言葉が深く心に刺さり、そこからまずは自分から本音で話そうと思いました。本音で会話しないと、大きな問題や損失に繋がってきます。
本音で話し合える環境作りはとても大切にしています。

記者:ご自身の経験からくる、リアルな問題意識や取り組みがひしひしと伝わってきました。

Q.そもそも、その夢やビジョンを持ったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見や出会いがあったのですか?

高橋:私はずっと「三方良し」となる仕事を探していました。デザイナーとしてのイタリア留学を終え、実家に帰った時に今まで気づかなかった、両親の老いにビックリしました。
それまで考えた事のなかった介護のことが急に気になる様になったんです。
色々調べたり、実際に数々の全国の介護施設にも見学に行きました。その時に「ここに両親を預けたくない」と思ったんです。

世の中に無いなら自分で創ろうと思った瞬間、今まで見えなかった道が急に開けたんです。「若者を引きつける為にデザイナーがあったんだ。」「この時のためにあの職場での経験があったんだ。」今まで培ってきた点と点が一気に繋り、これだ!介護なら自分も相手も社会課題も解決できる!ずっと探し求めていた道がバッと開けた瞬間でした!!

記者:ずっと探して探してやっと見つかった"介護"に出会った時のワクワク感が、言葉や表情から伺えました。高橋さんと話していると介護のイメージが変わります。

Q.その発見や出会いの背景には、何があったのですか?

高橋:もともとの私は三方良しとはほど遠い、自分が目立つ場所を探す、まさに自己中心的な人間でした。

父の印象に残っている言葉が、「根本的なことから考えろ」「勝てない勝負はするな」でした。

自分が活躍する場所を求めて、野球やバンドをやりましたが、レベルの違いを見た時にここは違うと思い諦めました。でも次やる時は絶対に諦めないと決めて取り組んだのがデザインでした。そのデザインは、自分がやった分だけ認めて貰える所が素敵でしたしすごく楽しく、決めた通り諦めずにやり続けていましたが、同時にずっと何か消えない違和感がありました。

そんなモヤモヤしている時に出会ったのが、「14歳からの哲学」という本でした。その本に「あなたの人生が楽しくないのは、あなたが楽しくないと思っているからだ」と書いてあり、「その通りだ!」と思ったんです。

自分が"楽しく"思おう!"楽しい"とは何かがわからないといけない!その根本から考えたんです。

それを考える中で出会ったのが「三方良し」という考え方でした。
個人の幸せでは幸せになることはできない。相手も幸せに、そして世の中も幸せにすることが大事なんだと知った時、今自分が行っているデザインは、自分は楽しいけど、自分がデザインした服がどれだけ人を幸せにしているんだろう?世の中の為になっていない。ゴミを作っているだけなんじゃないか?と思えたんです。

そこからそんなジレンマを抱え、絶対世の中の為にもなる仕事をすると決めたんです。

記者:高橋さんの活躍の背景に、こんな経験があり、こんな内面の葛藤があったこと。高橋さんと同じ苦しみをもっている人に本当に希望となるモデルだなと思いました。

Q.介護をされてくすぶっている読者の方へ一言お願いします。

高橋:今の働いている場所が全てでは、ありません。

夢やビジョンを語れる場所は沢山あります。まだその場所が見つかっていない人は是非一度話しましょう。

記者:ご自身の苦い経験から、今の三方良しの仕事に出会い、若い人達が勇気を持てるように先陣を切って、業界に新しい風を起こしている高橋さんの話はすごく聞いていてワクワクしました。貴重なお話ありがとうございました。

高橋さんの詳細情報についてはこちら↓↓

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【編集後記】

今回インタビューの記者を担当した不知と古川です。
終始真摯に答えて頂き、ネットで見ててもわからない高橋さんの一面が見れました。なぜ経験が無かった介護業界で起業をしたのか、なぜ今AIを導入されているのか、常に人の幸せの為に先陣を切って活躍されている高橋さん。
多くの人に出会って貰いたい人だと思いました。

この記事は、リライズ・ニュースマガジン “美しい時代を創る人達” にも掲載されています。


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