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『手当たり日記 20』 散歩をするなら代官山 2023年11月29日

ボウルが見つかった。今日は代官山まで行き、夜8時ごろ買い物を終了した。想像していたものではないのだけれど、納得できるものを見つけたのだ。今度写真を載せます。

1時間半くらい色々な店を歩いて回ったので、代官山レベルが上がった気がする。じつはこの階段を上がればあの道にすぐ出られる、とか。この立体Y 字路がかわいい、とか。ここからの眺めがいい、とか。そういうレベルだ。うまい店をたくさん知っているより、かわいいY字路を知っていたい。

代官山はそもそも散歩に向いている場所だと思う。それは、いいお店がたくさんあるからだけではなく、地理的にも。まず、駅が大通りに面していないところがいい。「代官山」と聞くと、誰もがおしゃれな店を想像するにも関わらず、大きい改札を出た正面は地味な坂道だ。好感度が高い。代官山は坂が多い。目黒川の東、渋谷川西にあるのが、いわば代官山の尾根。少し歩くと目線が変わって楽しい。これは重要なポイントだ。大通りに面していないと書いたが、駅を出て少し行けば交通量の多い槍ヶ崎交差点と、上品な旧山手通り。またそこで景色が変わる。旧山手通り沿いには、大きな面構えのブランドの路面店が立ち並ぶが、一本、二本と入るとこぢんまりしたこだわりのある店に入れる。基本古着しか買わない僕には、ブランドや新品モノのセレクトショップは縁遠いが、散歩をする分には十分なアミューズになる。駅が大通りに面しておらず、道が整然と並んでいないから、どんな道に遭遇するのか、どんな空間に行き当たるのか予測しづらい。それが楽しい。散歩をするなら、代官山。ボウルも手に入ることもある、というわけだ。

この3日間、街まちを歩きまわり、疲れた。つねに、ボウルについて考えていた気がする。理想のものはまだ見つかっていないので、長い旅は細々とまだ続くが、暫定ができて少し安心した。ボウルをこんなにも探すのには、ワケがあった。4月からたまに遊びに行っているポップアップスペース、「ひがいけポンド」で、自分も出店することにした、というのが理由だ。そのSNS告知のための写真素材に使う美術品(というと仕事感が出る)にしたかった。もちろん、前か生活のなかで使いたいとも思っていたが、これを気に手に入れてしまおうという魂胆。

ポップアップの名前は、「スープと、」。開催日は12月19日 火曜日。また別の記事で詳しく書くが、少しだけ構想を。
生ではカタくて食べられないカボチャを、じっくり煮込んで美味しいポタージュにするように。ほうれん草を、ゆがくことで鮮やかな色と深い味わいにするように。モヤモヤ思っているけれど、ひとりではどうにもできない経験、誰かに話してもっといろんな見方をしたい体験などを持ち寄って、みんなでぐつぐつ煮込んで、スープを飲みながら話そうという企画。

話すテーマは回ごとに変わり、「スープと、ラブ」「スープと、本」「スープと、仕事」「スープと、健康」「スープと、家族」などなど、サブタイトルを変えて行けたらいいなと思っている。テーマに合わせて、出すスープも変え、サイドメニューも出したい。
ひとと話したり、話を聴いたりするのが好きなので、あまり料理のハードルを上げすぎると疲れちゃう。なので、知り合いの協力などをもらいながら形にしていくつもりだ。

「スープと、」での狙いについて、そして体験を話すことについてや、自分のナラティブを獲得する、ということについて、いろいろ考えるところがあるので、また別の日記にまとめます。あたたかい風呂に浸かって休みます。みんなもあったかくして過ごしてください。

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