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エッセイストになりたいねん

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自分の人生や日々の生活に起きたことをエッセイにしています。
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2019年6月の記事一覧

「腸のふるさとブルガリア」 #ヨーグルトのある食卓

「腸のふるさとブルガリア」 #ヨーグルトのある食卓

人には「心のふるさと」とか「第2のふるさと」があると思うのだが、あまり「腸のふるさと」については語られることがない。心にはふるさとがあるのに腸にはふるさとがないとはこれいかに。私はつねづね臓器には平等でいたいと思っているので(どういうこと?)、この機会に「腸のふるさと」に想いを馳せてみたいと思う。

さて、ありとあらゆる国の食べものを日々飲み込んでいく腸ではあるが、やはり「何が本当に腸に良いのか」

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「腸のごきげんを伺う人生よ、さようなら」 #ヨーグルトのある食卓

「腸のごきげんを伺う人生よ、さようなら」 #ヨーグルトのある食卓

振り返ればいつも腸のごきげんばかり気にしてきた人生だった。いつだってそうだ。腸にお伺いを立て、腸の意の向くまま欲するまま、口にするものを選択してきた。腸の怒りを買えばトイレに籠もって懺悔の時を過ごし、眼前に幾度となく押し寄せる大波小波に、我が人生もこれまでか、と覚悟を決めてきたものだ。

正直に言おう。今も私は腸の支配下にある。お腹がぶっ壊れているのだ。「ピーヒャラピーヒャラ」などとのん気なBGM

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スーパーマーケット文学 〜ライフは私の人生でした。〜

スーパーマーケット文学 〜ライフは私の人生でした。〜

原始、ライフは太陽であった(個人的には)(このフレーズが使ってみたかっただけ)。

今は昔、私こと綿生しあのは数年だけ東京で働いていたことがありました。東京に憧れて……というよりは、犬も歩けばブラック企業に当たる勢いで転職活動が下手だったため、出稼ぎ労働者の心持ちで上京したのであります。

そんな私が東京で一番困ったのが「馴染みのスーパーがない」問題でありました。私が関東出身であれば話も違ったので

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変わる変わるよ音楽性は変わる 〜ショパンを弾いていた少女が大塚愛経由でDesperadoに辿り着くまで〜

変わる変わるよ音楽性は変わる 〜ショパンを弾いていた少女が大塚愛経由でDesperadoに辿り着くまで〜

音楽が好きな人ならきっと、聴いた途端センチメンタルスイッチが入る曲ってあると思うんだけど、私にとってのそれはイーグルスの”Desperado”だ。

1973年の発売当時に相当売れた曲みたいなので、私にとっての、というよりは全世界共通のセンチメンタルスイッチと言えるかもしれない。まあ、みんながみんなセンチメンタルな気持ちで聴いているのかどうかはわからないけど、少なくとも私はめちゃくちゃ胸が熱くなる

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はじめてのパスポート、はじめての原宿 〜中学生と証明写真〜

はじめてのパスポート、はじめての原宿 〜中学生と証明写真〜

はじめてパスポートを申請したのは中学生の時だった。申請には顔写真が必要ということで、スーパーの証明写真機で撮影をすべく自転車を漕いで出掛けていった。近くのスーパーに行く時ほど自転車のペダルの漕ぎ心地が軽快なことってないと思うのだがなぜだろう。単純に近いからかな。走行時間10分足らず、なんとなくソワソワドギマギしながら風を切って走った。ドギマギしちゃうお年頃です。

確か証明写真機自体その時が初めて

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エディタの上でダンスする

エディタの上でダンスする

言葉遊びが大好きなので文章を書き始めると意味もなく韻を踏んだりリズムを刻んだりしてテキストエディタの上で踊ってしまう。運動神経ゼロ芸人なので体を使ってのダンスは苦手だけど、その分こうやってエディタの上で踊るのは得意な気がする。

ダンスしている文章というのはダンスするのが最大の目的なので、振り付けとなる言葉とか表現の方向性とか真の意味とか伝えたいメッセージとかは特に重要ではない。ただ踊りたいから踊

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脱・みうらじゅん 〜1年ぶりの断髪式〜

脱・みうらじゅん 〜1年ぶりの断髪式〜

1年ぶりに髪を切った。前回のカットは昨年の6月の中頃だっただろうか、昔から通っていたサロンの美容師さんに家まで来てもらった。台所にブルーシートを敷き詰めて、私は車椅子、美容師さんはキャスター付きの椅子に座ってチョキチョキ。当時の時点で既に人と会うのは3か月ぶりだったので緊張したが、信頼している方なので安心しておまかせすることができた。

本来サロンのメニューに出張はないと思うのだけど、こちらの事情

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