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エッセイ「あんぱんを食べる女」

あんぱんの美味しさに気が付いたのは今年に入ってからのことである。もちろん「あんぱんは美味しいなぁ」と感じたことなどそれ以前から幾度もあったが、そういうことではなく、「本当にあんぱんは美味しい。あんぱんよありがとう。あんぱんに幸あれ」級の感動・感謝・感慨を伴った美味しさに気が付いたのが、今年、ということだ。

あんぱんは牛乳と相性が良い。刑事ドラマの張り込みシーンでも定番の組み合わせだが、考えてみれば相性のみならず栄養効率までもが良い。たんぱく質(あん、牛乳)、炭水化物(ぱん)、糖分(あんぱん)、この3つがバランス良く、そして無駄なく含まれている。ダイエット的観点から言えばプロテイン一気飲みで済ませたいところかもしれないが、張り込み的には効率の良い栄養補給が何より大事。炭水化物と糖分も同時に取ったほうが良いのだと、彼ら(あんぱんと牛乳)は知っている。二人でいる時ほど互いの能力を引き出し合う、ドラマ『あんぱん刑事』でダブル主演となるであろう最良のバディ、それが彼ら(あんぱんと牛乳)なのである。

先日はファミリーマートの「ファミマ・ベーカリー 北海道産小豆のつぶあんぱん」を食べた。甘さ控えめのつぶあんは、ほぼ完全体に近い小豆の粒がぷつぷつと残っていて食感が良い。ふわっと柔らかめのパン生地にはほんの少しだけ塩気があり、つぶあんの甘さを引き立てながら引き締め、夏の塩分補給にも一躍買ってくれる。トッピングにあしらわれた芥子の実は昔ながらでありながら、「やっぱこれがないとね」と思わされる軽やかなぷちぷち感。


とっても美味しかった。


ちなみに牛乳は飲みませんでした。刑事じゃないからね。



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HAPPY LUCKY LOVE SMILE PEACE DREAM !! (アンミカさんが寝る前に唱えている言葉)💞