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「ポーの国々」母娘ふたり、ポーランド&オーストリア旅行記 Vol.1 〜プロローグ〜

まえがき


ゴールデンウィークも終盤に差し掛かってきましたね。SNSにも旅行写真が多数投稿され、画面越しにも楽しさが伝わってきます。見ているだけで「どっか行きたいな~」欲が刺激されますよね。

ということで、今回から数回にわたり、ヨーロッパの小国ポーランド&大国オーストリアの魅力を、旅行記形式でお伝えしていきたいと思います。今回はどこにも行けなかった方も、先々のご計画のご参考になればと思います。

オーストリアは言うまでもなく有名な国ですが、ポーランドはガイドブックもあんまりないほど(2年前は)まだまだマイナーな国です。歴史あるとっても素敵な国ですが、(言いにくいけど)ちょっと全体的にお金がなさそうな雰囲気が漂っていて、ポーランド好きとしてはなんとか応援したくなってしまうのです。

私が個人的にポーランドにできることは何もありませんが、頼りになるのが観光の力。国としては大きな財源になりますし、ちょっとお金がない国=物価が比較的安いので旅行者としては助かるという面もあります。ちなみに首都ワルシャワは人も優しく、治安は普通程度だと感じました。スペインのスリの多さを思うと超平和(個人の見解です)。

さて、海外情報となるとどんな形式で書こうか迷ったのですが、旅エッセイを読むのが好きなのもあり、私も旅行記を書きたいと思いました。あと、旅行記とかって出版の足掛かりになったりするのかなーとかも思ったり思わなかったり思ったり。

旅行記の醍醐味といえば、やはり「書き手がどんなことを思ったか」の心情描写。そこがなければただのガイドブックになりますので、私的感想もモリモリ盛り込んでいこうと思います。旅行スポットの情報だけ欲しい方には不向きな作りとなっていますので、他の記事を探されることをオススメします。

2カ国合わせて滞在したのが約10日一週間で、記録を一気に全部書くのは到底無理なので、気が向いた時に少しずつ書いていこうと思います。記憶が完全になくなる前に(記憶力が怖いくらいにないんだ!)、未来の自分へ想い出を残せたら良いな。


ちなみに最初に言っておきますが、どっちの国もめっちゃ楽しかったよーーー!



プロローグ


三年前の秋のこと。幸運にもシルバーウィークに連休が取れた私は、母を海外旅行に誘ってみることにした。両親は盆と正月もない仕事なので、通常であれば私と休みが合うことは全くなく、こんなチャンスもう二度とないかもしれないと思ったのだ。実際、その後すぐ私は謎の奇病になり外出もままならなくなったので、この予測はある意味当たっていたというか何というか、とにかく思い立ったが吉日。やりたいことはやりたいうちにやっておく方が良いと、私は学ぶことになる(のだが、この時はまだそんなこと知る由もない)。

母と海外に行ったのは自分は大学生の頃が最後だった。当時は二人とも英語がわからずツアー旅行に参加していた。それでも十分楽しかったけど、バス移動が長くて疲れるとか、団体行動が煩わしいとか、指定のレストランが美味しくないとか、行きたいとこに行けないとか、旅行代理店と提携されたお土産屋さんに1時間放流されるとか、チームの人と気が合わないとか、そういう細々とした不自由さは私達にとって大きなストレスであった。ツアー以外に選択肢がなかったためそうしていただけで、根本的には性に合わなかったのだろう。

大学卒業後、留学やヨーロッパ一人旅を経験した私は、自由度の高い旅行の楽しさを知ってしまった。一度自由を知ると、人はもう元の環境では満足できない。自由にはもちろん責任も付きまとうが、失敗やスリルも含めて「自由」は楽しいのだ。リサーチもプラン設計も各種手配も全部自分でやる代わりに、ツアー旅行では味わえない経験を山ほどお土産に持ち帰ることができる。

だからこそ私は「いつか母を連れて行ってあげたい」と常々思っていた。母がヨーロッパ好きなことも、(口には出さないけど)本当は旅行に行きたがっていることも、そろそろ年齢的に海外旅行が難しくなってくるであろうことも、全部本当は分かっていた。ただただ休みが合わなかっただけで、行けるもんなら何度だっていろんな国に連れて行ってあげたかったのだ。そもそも私が留学して英語が覚えられたのも、すべては両親のおかげであり、この「二人旅」は私なりの恩返しでもあった。

と言っても美談ばかりではない。母を満足させられる旅行プランを組むとなると、20代で転職を繰り返していたペーペーの私には費用を出せるわけもなかった。かといって腰の悪い母に若者の格安旅行のような無理をさせるわけにもいかないし、だからといって私が高給取りになるのを待つわけにもいかず、まあはっきり言えばご厚意に甘えることになったのだが、これは母も同意の上の「win-win」の関係である。そんなの恩返しではないと言う人もいるかもしれないけど、盗んだお金で行ったわけでもないし、私たちも真面目に生きているのだし、そのほか人には言えない事情が色々あるわけで、いろんな家族のあり方があるのだとご理解いただければと思います(気に障る方は恐れ入りますがそっとしておいて下さい)。

実に十年ぶりとなる海外旅行。私の「お誘い」はあっという間に受け入れられ、どこの国に行くかなどのリサーチも全て私にお任せとなった。飛行機や宿の手配も自力で行うため責任は重大だ。しかし個人旅行はこのドキドキ感が堪らないのである。


次回Vol.2では「国選びと手配編」をお届けする予定です。この旅行記は「ポーの国々(母娘ふたり、ポーランド&オーストリア旅行記)」マガジン内に更新していきます。

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