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独断と偏見!おすすめBL小説!②

おはようございます。こんにちは。こんばんは。

前回の記事はツイッターでフォロワーさんと喋っていた内容を掘り起こし、加筆してブログにしているのですが、思ったより好評でありがたい感想をいただきました。
今回も掘り起こし加筆してBL小説の話をタラタラとしていこうと思います。
お時間がありましたらお付き合いいただけますと幸いです。
次はジャニーズの話がしたいです。

では早速前回の続きです。


Mr.シークレットフロアシリーズ「花婿を乱す熱い視線」/あさぎり夕

こちらのシリーズもBLのど真ん中をいく作品ではないでしょうか。富豪、ホテルのスイートルーム、芸術家、アラブ、株のトレーダー………全てを網羅したのがこのMr.シークレットフロアです。
「花婿を乱す熱い視線」は美貌の株トレーダーの冬夜が圧力で政略結婚させられそうになっていたところを、昔一度だけ関係を持った高級ホテルのオーナーに止められ口説かれて…………というThe!BL!これぞ!BL!な作品です(私がそう思ってるだけか?)
あさぎり夕先生は2018年に肺炎で逝去なさっており、このシリーズが最後のシリーズものだったような気がするのですが、少女漫画作品からBL作品まで幅広く手掛けられたあさぎり夕先生の王道感満載なBL作品です。
このシリーズはハーレクインやロマンス小説に近い部分がありつつも、同性同士の恋愛の葛藤も描かれていたりします。
シリーズ通して“共感覚“というオーラのようなものが見えるキャラクターが登場するのが特徴なのですが、共感覚によって生まれる自分が他人とは違うことへの葛藤、また肉親との確執なんかもありつつ、最後はハッピーエンドで終わるのが私は大好きでした!
実際の人間はそんなにハッピーなことばかりではない。けれども、"現実ではありえないけれど、明るくハッピーで、最後に笑顔になれる"というシリーズに共通したベースは、現実を忘れて没入する"エンターテイメントとしてのBL"の素晴らしいところだな、改めてと思わせてくれる作品です。
剣解先生の描かれる漫画シリーズと並行して連載されていましたので、小説は面倒だな〜という方は漫画からお手に取ってみられては如何でしょうか。


パパとKISS IN THE DARK/南原兼

1998年連載開始(多分)の南原兼先生の問題作です。
これについてはなんと言ったらいいんでしょうか。
当時はこれがまかり通っていたというのがすごい。
現代では決して許されない倫理観とトンチキとしか言いようがない設定が私の心を掴んで話しません。
説明があれなので、以下、BLサイトちるちるさんから拝借いたします。

白桜学院に見事入学を果たした宗方実良。だが彼は記念すべき入学式に遅刻してしまう。その理由は、朝からエッ○をしてしまったからだった。しかも、その相手というのが、スクリーンで、TVドラマでフェロモンを振りまいている宗方鏡介。つまり、ミラの父親であったのだ。こんな関係はもうやめてやる思っていたミラだが、鏡介と自分が実の親子の関係ではなかったと知り、自分の本心に気付くが・・・。

記念すべき入学式に遅刻してしまう。その理由は朝からエ○チをしてしまったからだった。

………………そうなんです。もうツッコミどころしかないんですね。
この作品については言及しようと思っても私の理解力では言及できません。90年代から00年代にかけて、バブルが弾けたとはいえ、まだバブルの香りが残る、いろんなことがゆるゆるとしていた時代を思い出させる作品なのではないでしょうか。
ちなみに筆者は生まれてすぐなので、その香りがわかりません。でもその時代を感じたくて中学生の時に読破しました。なかなかに衝撃を受けました。
でもどうしても心に残っているので人に勧めたくなるシリーズでした。(笑)

恋煩う夜降ちの手遊び/鈴木あみ

一時期ものすごい遊郭ものにハマった時期がありまして(多分BLにハマると一度は通る道だと思うのですが)、BLゲームの花町物語なんかをプレイしたものです。
しかしこの作品の面白いところは、売れる前の歌舞伎役者が春をひさいだことが由来の所謂"陰間"を描いているわけではないところなんです。
江戸時代に実在した"吉原遊廓"をモチーフとした、パラレル日本における"吉原遊廓"が舞台であり、その中にある男だけの楼閣「花降楼」に売られてきた男娼たちの物語です。
作品内で描かれる吉原大門の外の世界は現代なのですが、大門の中では着物を着て、春をひさぐ男の子たちが主役です。その辺はあまり明確には描かれていません。BLはエンタメですからね!!!(笑)
1作品目は「君も知らない邪恋の果てに」、2作品目が「愛で痴れる夜の純情」なのですが、2作品目の「愛で〜」でかなり人気が出たため、挿絵と同じ樹要さん作画でコミカライズもされています。こちらは小説はちょっと……という方も楽しめるかと思います。
そんな私は最新作である「恋煩う夜降ちの手遊び」が一番お気に入りの作品です。
こちらは2作品目の「愛で〜」でメインの蜻蛉に対して敵対心を抱いていた傾城(男娼)藤野が中心の物語です。彼は昔馴染みの知り合い、諏訪に営業の一環としてお手紙を出し、花降楼に諏訪が訪れるところからストーリーが始まります。
こちらも何がいいかというと、シリーズと推して最後は大体ハッピーエンドなんですよね。ただ、それまでに乗り越える試練や葛藤に読み手はドキドキさせられたり涙を流したりするんですよね。
よくある遊郭ものと言われればそうかもしれませんが、設定の細かさや、登場人物の人間関係など、まだまだ紐解かれていない部分もあり、新刊が待ち遠しいシリーズとなっています。
(吉原内の専門用語が多くあるので、知っていくと江戸の風俗文化も一緒に理解できて面白いです。)


Pet Loversシリーズ「蛇とワルツ」/榎田尤利

ラストは榎田先生作品です!
エスシリーズや交渉人シリーズが有名な作家さんですが、私はこのPetLoversシリーズがお気に入りになっています。
このシリーズは会員制のデートクラブ「Pet Lovers」が舞台となっており、1作品目は「犬ほど素敵な商売はない」。
「蛇とワルツ」は4作品目であり今作でで一旦完結となっています。
「Pet Lovers」に所属するボーイたちは犬や猫、ライオンなど、擬似愛玩動物として客に派遣されるのですが、今作はトラブル続きで問題児の蛇、杏二。そして彼に手を焼きつつも惹かれていく、このデートクラブのオーナー仁摩な物語です。
榎田先生はBL界でも屈指の筆力だと思いますが、人が動物として扱われるというある種異様な描写を違和感なく描かれていて、その不思議な空気感までもが文章からこちらに伝わってきます。
文章から絵画や映画、視覚で何かを見ているような感覚になる作品なんですよね。
芸術的な要素を兼ね備えながら、同時にしっかりBLというエンターテイメントとの共存を図られていて、ものすごいバランス感覚の小説だな、と読み返すたびに思います。
こんな人生のペーペーが榎田先生の文章にこんなことを言うのは失礼もいいところなのですが…………笑
あとこの作品のフジョシ・ポイントとして、デートクラブだったり闇社会とか風俗ものって、結構オーナー攻めが多い印象なのですが、こちらはオーナーが受けなのが個人的なツボでした。
なんでもできそうな人の弱い部分、触れてしまうと絡め取られてしまいますよね。
こちらは私の大好きな志水ゆき先生の挿絵が、また不思議な空気感を感じる大きな要素になっているので、そちらにも注目していただきたいです。


また気が向いたらBLの話をしたいと思います、が、次はアイドルの話をしたいとおもうので勝手にシコシコがんばります。。。。

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