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新米ベイスターズファンの備忘録①

令和最初の年の10月6日。

今日のHEROは誰だろう。

最後に大和さんのボール貰えるかな?

そんなことを考えながら向かった横浜スタジアム。
当日ギリギリに運良く取れたCS第3戦目のチケットを握りしめ学校からの帰路を全力で走った。

*****
今年のゴールデンウィーク前に神奈川に引っ越してきた私は、引っ越す前はマリンスタジアムの近くに住んでいたため、千葉ロッテマリーンズを応援していた。

応援していた、といっても会社でチケットを貰った際に行くくらいのライトなファンである。

主人は元々浜っ子。
子供の頃から横浜ベイスターズファン。
引っ越しを期にベイスターズを応援しないか?と興奮ぎみに言われた私は、最初あまり乗り気ではなかった。

ロッテの球団歌や選手の応援歌が私には染み付いている。

家事をしながら歌うのは『WE LOVE MARINES』。
お風呂に入りながら歌うのは鈴木大地選手や福浦選手、中村奨吾選手の応援歌。

主人には、何度もベイスターズの歌にしなよ!と言われたが『うーん。』といまいち乗り気にはなれなかった。

転機は1つの動画だった。

公式作成の1000試合出場達成記念のPVである。
『大和ー!』と何度も繰り返されるその映像の中の人物に、釘付けとなった。

そもそも私はプロ野球があまり好きではなかった。

子供の頃、チャンネル権は父のもの。
巨人ファンだった父は何より優先して巨人戦。
出かけていても『野球がはじまる』とせかされ
見たいアニメもラジオも野球が延長すれば潰れた。

まぁ、珍プレー好プレーのおかげで、選手たちは好きだったが、野球そのものへの嫌悪感は増した。

投げて打ってダイヤモンド一周してホームに戻ってくれば点になる。
ボール4つでフォアボールで進めて、ストライク3つでアウト。アウト3つで交代。

体育の授業で習うくらいしかルールも知らないし、野球の中心はバッテリーとバッターだと思っていた。

そのため、後ろを守る野手については、もはや興味ゼロの域である。

実際、私はベイスターズを応援するようになるまでショートとセカンドの立ち位置を間違って覚えていた。

セカンドは常にセカンドベースに立っていると思っていたし、ショートはなんで片方だけいるの?と
ド素人感丸出しの質問を主人にしていたほどだ。

そんな私が、彼のプレーに一目で落ちた。

野球に恋した瞬間だった。

縦じま模様のユニフォームを着る彼に、関西への遠さを感じていた。

ところが、動画は進む。

その彼が今は横浜にいるのだ。

そこからは早かった。
私は『大和』とよばれる選手を調べた。
すると、彼が同い年だったことを知る。

お互い32歳となる年。
中学まで競泳でオリンピックを目指して挫折した自分には、この歳まで一流であり続けることのすごさや、すこしでも永く現役でいてほしい、という想いが、どうしても溢れた。

仕事から帰ってきた主人に『推しメン見つけた!』
そう宣言した。

背番号 9のプレーに魅入られ
私のベイファン道がはじまったのである。

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