リモートでも一緒に働きたいかはレスポンスの早さで決まる

この話はディレクター視点、つまりプロジェクトを管理する側からのものだとご留意ください。リモートで働きたいと考えている方の参考になれば幸いです。

現在、ぼくの所属するチームでは、数名のメンバーが部分的リモート勤務を行なっています。(週一出社、その他リモート)また、過去にはフルリモートのメンバーとの仕事、海外のメンバーとの仕事も経験してきました。その経験から、リモートでも一緒に働きたいかはレスポンスの早さで決まる、という持論があるのでその話をしようと思います。

まず前提として、一緒に仕事をするチームメンバーが職場に常駐するかリモートかどちらか選べるなら、常駐してくれるに越したことはないと考える方がほぼ全てを占めるでしょう。

しかし、当然のことながら、「じゃあイマイチだけど常駐の人間と、最高だけどリモートの人間、どっちがいいんだよ」って話になります。なので、正確に判断するならばこのイマイチとか最高とかいうチームメンバーへの評価が、どんな要素によって構成されるのかを知る必要があります。

まず、要素としては下記のようなものがあると思います。

・技術レベル

・ドメイン知識

・要点把握力(相手が何を伝えようとしているか察知する能力)

・アウトプットのスピード

・アウトプットの正確さ

・報連相の姿勢

・レスポンスの早さ

などなど。

これらの中でも、もっとも重要だと経験的に感じているのが、レスポンスの早さ(SlackやGitHubのコメントなどに対する反応の早さです。なぜかというと、レスポンスの早さはもっとも「一緒に働きやすさ」を左右し、その他の要素を補完しうる基礎的な要素だと感じるからです。

たとえば、できあがってきたプロダクトに仕様と異なる点があって意図的なのかミスなのか質問したとき、10秒後に返答があるときと30分後に返答があるときではどちらがありがたいかは言うまでもありませんし、そういったフィードバックのスピードとサイクルによって期間内のアウトプットの出来も両者では大きく変わってくるでしょう。

そういった意味で、レスポンスの遅い社内の人間よりも、レスポンスの早いリモートの人間とのほうが働きやすいということは、共感いただけるのではないでしょうか。

でもリモートじゃできないこともあるじゃん

もちろん、リモートでは軽い立ち話やMTGがしにくいというデメリットはたしかにあります。しかし、即レスをくれる方との場合、チャットベースで仕様ぎめや認識のすり合わせは十分行えると実感しています。

そもそもMTG自体必要なのか、ログが残らない口頭よりも周囲の人間にもやり取りが見えるテキストベースのやり取りのほうが優れているのではないか、という問いは常に持っておきたいものです。

一方で、リモートよりも対面のほうがやはり優れているな、と感じるのは、関係性の構築の部分です。これは、心理的安全性の確保、無用な遠慮の排除、と言ってもいいかもしれません。

これに関して効くなあと思うのは、意外と雑談だと思っています。なにが好きなのか?最近なにを考えているのか?さっきあったおもしろ話、そういった業務外の話も良好な関係づくりに影響してくると思っています。なので、週一や月一出社の方の場合は出社時に、フルリモートでもオンラインMTGおわりなどに雑談をするように意識しています。

採用視点でのリモート

採用視点で考えると、リモートを許容するとより多様な人材にリーチできる、という点があると思います。

能力は優れているのだけど、育児や介護の関係でリモートを要望される方、満員電車が嫌いな方、家のほうがパフォーマンスを発揮できる方、さまざまいらっしゃいます。

働き方の選択肢は社会に多いほどよいと思っているので、それによってパフォーマンスを発揮できる方が増えるならばいいなと思っています。

そして個人的には、常駐していただけるならそれに越したことはないけれども、それ以上にレスポンスの早さのほうが重要だから、たとえリモートでもいい人と働けたらありがたいなあ、でも週一くらいでは顔を合わせたいなあ、というのが結論になります。

娯楽のために使います