忘れられる権利、EU域外では適用されずーGoogleの主張が認められる

欧州司法裁判所が、いわゆるEUの「忘れられる権利」の法規制は28か国圏外には適用しないとという判決をくだした。訴訟は米Googleと仏プライバシー規制当局との間で行われたもので、この判決によりGoogleは欧州在住のユーザーから忘れられる権利に基づく検索結果の削除申請を受けた場合のみ、そして欧州圏内の検索結果からだけリンクを削除すればよいことになる。


背景


この訴訟の背景にある問題として国境のないインターネットに対して異なる国のそれぞれの規制を施行をどのように実行すべきかという難題がある。たとえば、インターネットが、言論の自由と報道の自由を保証するアメリカ合衆国憲法修正第1条がある米国では、欧州の「忘れられる権利」措置に相当する法律はない。よってネット上でGoogleのウェブサイトの各国版(google.frからgoogle.comなど)を簡単に切り替えることで欧州の忘れられる権利は簡単に回避することができてしまう。

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