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【詩】箱 / ACE週間

いらない箱に
色も匂いも手触りも
すべて詰めて
釘で打つ

火にくべれば
香りとともに
すべて消えさる

清々しい
あなたとの別れ


***


前回のシロクマ文芸部の締め切り(テーマは「りんご箱」)の後で突然出てきたイメージを詩にしたところ、こんな感じ。かつては好きだった人と別れることにした朝の気持ち….らしい。

「らしい」というのは実際にはそんな経験がなかったからで、でも別れるのなら、好きだった人の残した物や痕跡は全部いらない箱に詰めて燃やしてしまえ、というのは(今では)よくわかる。置いておいてもうっとうしいじゃんね。


ところで、世の中には誰かを好きになるサイクルが短い人もいるはずで、そういう人はどういう別れの朝を迎えるんだろう。燃やす箱をたくさん持ってるのだろうか?

想像の範囲外というか、さっぱりわからない気がする。これまで生きてきた半世紀ほどの間に好きになった人が1.5人ほどしかいないような自分とはまったく別の世界の話。


知性を感じたときに、その人の言葉がキラキラして見えることは日常的によくある。本当に言葉にキラキラを感じる。同じ言葉でも、それを発する人によってキラキラしていたり、いなかったりする。かつては知性を感じたけれど、今では知性を感じない(いろいろな経緯でね)ということもある。キラキラ感喪失案件である。でも、キラキラ感は好きになるのとは違う。相手の性別は一切問わないわけだし(そもそも、知性と性別は何も関係しない)。

***


今週は、ACE(アセクシャル・スペクトラム)週間らしい。デミとはいえ一応はACEの一員でもあるので、そういう週があるのはどこか嬉しい感じがする。自分とは全然違うタイプではあるけれど、最近のドラマにはACE(又はARO)キャラが出ていたりすることもとても嬉しい。


ちなみにARO(アロマンティック・スペクトラム)週間は2月の最終週らしいです。